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死の草原再びです1



 ギルドを出た俺たちは『死の草原』に向かった。あんなことがあったから道中も多少気にしていたのだが、何もなかった。まあ何もないことはいいことだし、杞憂で済んだならよしとしよう。

 順番を待つ間にヒメとゼルセを呼び、各自が迎撃態勢を整えた状態で、俺たちは『死の草原』に転移した。


 転移してすぐにマナを中心に据えた警戒態勢をとったが、『探知』にもマナの熱感知にも何の反応もなかった。さすがに着いた瞬間に襲われるようなことが連続であってほしくはなかったからよかったと言えばよかったのかな。


「とりあえず周囲には敵はいなさそうだし、2層への階段も探しながら探索と行くか」


「そうだね。熱探知にはモンスターらしき反応はないよ」


「それなら先日の戦いの跡を少し見ておきたいのじゃがどうじゃろうか?」


「コルクがやり残しをするとは思えないが」


「そこは心配しておらんよ。それに、2日も経っておるのじゃ。死体はすでにダンジョンが吸収しておるはずじゃ。残っておるのであればそれは既にゾンビかスケルトンになっておる者だけじゃな。燃やした死体がアンデッドになることはそうそうないことじゃが、完全にないというわけではないからの。第二段階に来られるような実力を持ったやつらの死体をコルクが高威力の魔法で焼いておるとなるとその素養は十分にありそうで怖いのじゃ」


「炎の効かないスケルトンってやつだよね? 以前聞いたことがあるよ」


「バーニングボーン、バーンボーン、フレアボーン。アンデッドの中でも結構上位種のスケルトンたちだね。結局はスケルトン系統であるのに変わりはないし、私は特に苦にすることはないからその時は任せてよ」


「たしかにお主は苦にしなさそうじゃのう。打ち砕いておしまいじゃからな」


「そう考えるとキャラビーやユウカは苦労しそうだな」


「みぃちゃんと一緒にがんばります」


「わしはそうでもないぞ? 炎どころか魔法を使わないわしからすれば多少堅いだけのスケルトンじゃからな。あの程度の骨くらいは普通に断てるのじゃ」


「ヒツギもユウカも戦ったことがあるの?」


「昔の話だよ。大規模戦闘で死人が多くて、複数の魔法使いの合体魔法で死体をまとめて処理したんだけど、生前に火耐性スキルが高い戦士がいて、その人がバーニングボーンになったの」


「よく判別ができたのう。普通アンデッドになった個人の判別はそうそうできるものではないぞ?」


「特徴的な防具を身に着けていたから判別ができたんだ。私たちは知らなかったけど、その地方じゃそれなりに有名な人だったみたい」


「ゾンビ系統でもなければアンデッドの判別は武器や防具を見るしかないからのう。骨だけ見て判断できる者はそうそうおらん。モモあたりならわかるかもしれんがの」


「あの人か……。確かにわかりそうな感じはあるよね」


「あれがアンデッドとして敵になるなんて考えたくもないのう」


「どれくらいの強さになるのかは気になるけどね。っと、向こうの方かな」


「1体、いや、追加で3体来たかな」


「見える限りでその方角には罠はなさそうです」


 話しながら歩いていると、モンスターが探知にひっかかった。まだ姿は見えないけど、こちらに向かっているようだ。先頭の1体が先導し、その後ろをついてきているような感じかな。ただし、気づいてこちらに来ているというよりはあたりをうろついているだけのようだ。その証拠というわけでもないが、まっすぐこちらに向かっているわけではなく、警戒しながらだからか進む方角が左右にぶれている。


「倒しに行くのは確定として、回り込むか? それともまっすぐ向かう?」


「まっすぐでいいと思うよ。罠もなさそうなんでしょ?」


「ここから見える限りでは確認できません。もっと近づかないとわからないものがある可能性はありますが」


「まあそれなら近づいたときに教えてくれればいいよ。俺のそばを離れるなよ?」


「それならば得意ですので問題ありません」


「よし、じゃあ後方の警戒はヒツギ頼むな」


「はーい」


 俺たちはモンスターに向かって動き出した。



 探知にひっかっかったモンスターたちはやはりオペラウルフだった。風向きとかを何も気にせずにまっすぐ向かっていたから向こうも気づいているようで、4体とも牙をむき出しにしてこちらを待ち伏せしているようだった。


「マナ、あいつらの動きを止められるか? ばらけられると面倒だ」


「いけるよ」


「よし、ならマナは足止め、俺とユウカはマナが止めたやつらの殲滅。みんなは足止めできなかったやつ、もしくは突破したやつを頼む」


「はい。周囲にも罠はなさそうですので回り込んでも大丈夫です」


「そりゃ朗報だな」


「「「アオーン」」」


 さて動き出そうという時になり、オペラウルフたちが雄叫びを上げた。『生の草原』のウルフ種たちのような猛々しい雄叫びとは違い、自然とハーモニーを奏でるような雄叫びだ。


「足止めの前に封じておいた方がよさそうだね。サイレンスルーム」


 マナの魔法で立方体の空間が広がり、オペラウルフがその空間に入ると同時に雄叫びが消えた。いや、消えたというよりは声が出なくなったというべきか。


「それじゃ行くからね。アイスロード!」


 お互いの声が聞こえなくなったことでその場から後ろに下がろうとしたオペラウルフたちだったが、その前に氷の道が足を凍らせた。


「『魔宝刀』」


 『小規模ワープ』で一気に近づいた俺はステュラを強化して先頭の1体の頭を落とす。そして次のオペラウルフの上に跳んで首にステュラを突き立てた。強化したことで首の骨も断つことができ、こちらも一撃で仕留められた。

 その周囲では残る2体も仕留められていた。1体はユウカに切られ、もう1体はゼルセに喉元を握りつぶされていた。ゼルセはそのまま食べるかとも思ったが、そうはならなかった。我慢を覚えたのかな?


「館に戻ってから解体して、ギルドに行くのも面倒だしこの場で解体するか」


「じゃあ私とメイで警戒だね」


「悪いが頼むな」


「解体は戦力外なんだから、しっかりと見張っててね」


「頭をなでていただけるならなおのこと頑張れると思います」


「かうかうかーう!」


 便乗してお肉を要求するちっこいのは無視して、軽くキャラビーの頭をなでた後、俺とヒツギは周囲の警戒に移った。





どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 有効職業

 聖???の勇者Lv16/?? ローグ Lv44/70

 重戦士 Lv53/70   剣闘士 Lv47/60

 神官  Lv38/50   龍人  Lv8/20

 精霊使いLv15/40   舞闘家 Lv27/70

 大鬼人 Lv10/40   上級獣人Lv5/30

 魔導士 Lv15/90

 非有効職業

 死龍人 Lv1/20   魔人  Lv1/20

 探究者 Lv1/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80 』

お久しぶりです。まるっと1月以上空いてしまいました。

書く時間がまじで確保できないんです…仕方ないのです…

休日しか時間がとれないのに、その時間をWEB版を書くのに割くのかすら悩むレベルで時間が取れていません。

以前睡眠時間を削るって時間を作るか悩んでいましたが、睡眠時間はやっぱり削れないです。正直言って寝たいです。ハイ。0時半帰宅、2時就寝、6時半起床が2日続いただけで土曜日は一日中寝てしまってました。


それもあって思い切り時期を逃していますが、この小説も始まって4年が経ちました。

最近はまともに更新もできていませんが、感想をいただくこともあります。そんな皆さんの応援のおかげでここまでやってこれております。これからもしばらくの間はめちゃくちゃ遅い頻度での更新にはなりますが、のんびりだらだらやってまいりますので、よろしくお願いします。


ではまた次回

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