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明の森ボス後です4

「……!」


「「ストップ」」


 キャラビーが足を止め、私たちは確認の意味を込めて声を出した。キャラビーは以前の勇者パーティにいたころのトラウマが原因で未だに罠を前にすると声が出ない。なので罠を見つけたら足を止め、メイが制止するように声を出す役をやっているのだが、メイは今いない。私もヒツギもたとえ喧騒の中であっても鳴の声を聞き逃すことはありえないけど、どこからか戦闘音が聞こえてきている状態だとお互いの声は聞き逃す可能性がある。だからいっそ両方が言ってしまえということにしたのだ。

 今メイは50層でボスに挑んでいる。ゼルセを暴れさせるためと言っていたが、7割がたメイ自身が暴れたいだけだと思うんだけどなー。メイはこの世界に来て人が変わったように好戦的になってしまった。私も、この世界に来て変わってしまったという自覚はあるけど、メイはそれをどうも自覚していないような気がする。どうせ今も何戦目かでゼルセたちを全員帰還させて一人で挑んでいると思う。自分に対して何らかの言い訳をして。


「……終わりました」


 周囲を警戒しながら考え事をしていると、キャラビーが罠の解除を終えた。手に持っているのは……トラバサミだね。


「お疲れ様」


「いえ、マナ様、お願いします」


「はーい」


 私はキャラビーからトラバサミを受け取ってアイテムボックスにしまった。後でメイに渡そう。

 49層に挑み始めてそれなりに時間が経ち、すでにキャラビーの魔法袋はいっぱいになっていた。以前来た時はどうだったか思い出せないけど、その時と比べるとかなり多くモンスターと遭遇している気がする。


「よしっと。どうする? そろそろ帰る?」


「私はもう1戦くらいしてからがいいな。キャラビーは?」


「私は大丈夫です。先ほどの戦闘でトライホーンウルフを任せていただきましたし、今日のところは十分ですね」


「そっかー。なら階段まで戻る間に見かけたモンスターがいたら私がやっていい?」


「うん。でも、ここから階段までそんなに離れてないから、いないかもしれないよ?」


「その時はその時で終わるから大丈夫。わざわざ探してまで戦いたいってわけじゃないから。ちょっと確認しときたいくらいだから」


「棺桶の強化?」


「まあそんなところかな。昔の感覚に近づいてきた感じはあるんだ」


「1年足らずで1から取り戻すなんてヒツ姉はやっぱりすごいね」


「まあね。というかマナ、ヒツギ、ね」


「冗談だって。でも、ほんとにすごいよ」


「ありがと。でももう1年かー」


「まだ1月くらいあるけどね」


「私はまだ半年くらいでしょうか?」


「オークションからだからそれくらいかもね。あの時はこうなるなんて思わなかったのにね」


「ご主人様のあふれる魅力の結果です!」


「その魅力でユウカまでおとしちゃったもんね」


「そういえば、4つとも攻略が終わったわけだし、今夜にでも話し合いの時期かな?」


「ユウカが『マツノキ』に加入するかどうか、だよね」


「マナ様とヒツギ様はどう思われているのですか?」


「私は賛成かな。反対する理由も特にないし」


「私も。ユウカは強いし、いろんな知識もばっちり。あの様子を見る限りだと敵に回ることもなさそうだし、お風呂で約束もしたしね」


「あとはメイがどう思ってるか、かな?」


「ご主人様もユウカ様のことは認めているように思いますが……」


「認めていることと、受け入れることはまた別の話になるからね。お風呂で私たちの素性自体は既に話しているし、ユウカのことも聞いてるけど、私の事情は話してないじゃない? メイが受け入れると言えばそのことも話すつもりだけど、いざそうなると緊張しそう……」


「ヒツギは悪くないよ。きっとオルスさんも何か事情があるんだって」


「……そうだよね。あの堅物が私の敵として立ちはだかるなんて考えられないもんね!」


「その意気だよ! 堅物かどうかは知らないけど……」


「思い出したらなんかイライラしてきた。ほら、行こ!」


 そうして話しながらダンジョン内を進んでいくと、結局モンスターと出会うことはなく階段までついてしまった。


「残念。また明日庭で試してみるかな」


「私も手伝うよ。ゴーレムだけど、的があった方がいいでしょ?」


「お願いね」


 私たちは50層に向かい、既にメイがいなくなっているのを確認してダンジョンを後にした。


------------------------------------


 50層の入口に戻ってくると、次のパーティが挑み始めていたが、ユウカへの質問タイムは続いていた。今はどんなことを話しているのかここからでは聞こえないけど、動きも交えて教えているようだ。俺は邪魔にならないように入口の近くで座ってその様子をぼーっと眺めていることにした。



「……い。……おーい」


「んぁ」


「遅くなってすまんの。じゃが、いくら結界を張ったからと言ってここで寝るのは感心せんぞ」


「あー……ぼーっとしてたら寝ちまったのか」


「そうらしいの。戦いを終えて戻ってきたらお主が寝ておったものじゃからびっくりしたのじゃ」


「それは……すまんかった?」


「まあよいわ。ほれ、館に戻るのじゃろう?」


「ありがとな」


 俺はユウカの手を取って起き上がると、ダンジョンを出て館に戻った。







 館に戻ると、まだマナたちは帰ってきていなかった。てっきり俺が寝ている間か俺が挑んでいる間に帰ったもんだと思ったけど、思ったよりも長く潜っているみたいだな。


「わしは風呂を入れてくるが、先に入るかの?」


「いいのか?」


「メイが入ればわしもすぐに入るから大丈夫じゃ」


「何一つ大丈夫じゃねえ!? ユウカが先に入ってくれ。俺はお前が出たら入るから」


「かっかっか。一緒でもいいのにのう」


「俺がよくないんだっての。俺は先に晩飯の準備をしておくよ」


「なんじゃヘタレじゃのう」


「ヘタレじゃねえよ。マナたちが帰ってくるのもそう遠くないだろうし、さっさと行った行った」


「はいはい」


 ユウカは後ろ手を振りながら風呂の方に向かった。俺は台所に向かう前に倉庫に食材を取りに行った。今日は無限鰹節を使ってみようかな?




 そのままご飯を作って待っていると、すぐにマナたちが帰ってきた。ちょうどユウカが風呂に入ってすぐだったから、そのことを伝えたら3人も入りに行った。俺が入れるのは30分後くらいかな。


 ご飯を作り終えて、アイテムボックスにしまうと、風呂から4人が出てきた。なので、調理に使った物の後片付けをお願いして入れ替わりで風呂に向かった。





 俺が風呂から上がり、みんなで晩御飯を食べ終えて皿などの片づけを終えた後、俺たちはリビングに再び集まった。話し合いの時間だ。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 有効職業

 聖???の勇者Lv15/?? ローグ Lv42/70

 重戦士 Lv45/70   剣闘士 Lv41/60

 神官  Lv35/50   龍人  Lv5/20

 精霊使いLv12/40   舞闘家 Lv12/70

 大鬼人 Lv5/40   上級獣人Lv3/30

 魔導士 Lv5/90

 非有効職業

 死龍人 Lv1/20   魔人  Lv1/20

 探究者 Lv1/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80 』

えー、またなんです。遅れてすいません…。

卒論もやばいし、改稿作業もやらないといけないですし遅れまくってます。

特に卒論がやばいのでまだまだ遅れます。ご了承ください。


ではまた次回

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