明の森ボスです2
もう見た方もいるかもしれませんが、第1回HJネット小説大賞受賞しました!
本当にうれしいです! ありがとうございます!
『明の森』の50層に転移してくると、そこまで広くない広場に20人近い冒険者が集まっていた。
「え? 50層でもこんなに混んでるの? ここまでそんな風には感じなかったのに」
「だよね? でも、見たことある人ばかりだよ」
「2つは『赤の団』と『青き空』ですね。4大ギルドのうち2つがそろっているというのは珍しいと思います」
全部で3つのパーティがそれぞれで休憩したり武器の手入れをしたりしており、キャラビーが冷静にどこの奴らか調べているが、その中にこないだの話し合いに参加していた人もいることに気が付いた。4大ギルドではないが、有名パーティの1つでもある『フリージア』のアーラさんだ。
俺たちが大勢がいることに驚いていると、向こうもこちらに気づき、こちらに近づいてきた。
「お久しぶりですね。覚えてますか?」
「ええ。アーラさんですよね? お久しぶりです」
「メイ、この人は?」
「誰この女?」
「ご主人様、お知り合いなのですか?」
「こないだユウカに連れていかれた話し合いに参加してたパーティの人だよ。『フリージア』のアーラさんだ」
「どうも、はじめまして! 『フリージア』のアーラって言います。『マツノキ』の皆さんですよね?」
「ええ。マナとヒツギとキャラビーです。今日はなんでこんなに集まってるんですか? たしか第二段階に挑んでたんじゃあ……」
「今日だけってわけじゃないよ? こないだの話し合いで君が言ったことを実践する人がここ最近はこうしてみんな集まってるんだ。昨日なんかティグレさんも来てたんだよ?」
「ティグレさんって『赤の団』のティグレさん?」
「そうだよー。私たちの番だったから話せなかったけど、挑みに来てたみたい」
「メイ何言ったの?」
「俺がボス戦後にもう一回挑んでたり、ユウカがいつものようにボス戦を繰り返してるだろ? 第二段階の攻略が詰まってるって話だったからそれをやってみたらどうだ? って話をしたんだ」
「そういうこと。その時はみんな引いてたんだけど、実際にやってみたらかなりいい訓練になるって思ってね。『フリージア』じゃまだ一日に1戦しかできないけど、少しずつ慣れてきてるから来週には2戦目も挑んでみるつもり」
「おめでとうございます……でいいんですかね?」
「ははは、ありがとー」
「一つだけアドバイスを。慣れてきたと思った時が一番危ないので気をつけてください」
何事も慣れてきた時というのは気が一番緩んでしまう時だ。普段ならなんともなく倒せるような相手だとしても、油断していたら思わぬ怪我を負いかねない。相手がボスである以上、ちょっとの怪我でも致命傷になってしまうこともある。『貴の山』のボスであるドン・グロウモンキーや『生の草原』のボスであるレオウルフキングのように一撃の火力が高いボスだと攻撃そのものがまずいし、ここのエルダートレントや『善の洞穴』のリッチ系だと相手の搦め手に対応が遅れてしまう可能性もあるし、そうなると自分だけでなく仲間の危険も増えるかもしれない。リッチのゾンビ召喚とか敵が増えることになるしな。
「それはわかっているわ。私だって仲間だって死ぬのは嫌だもの。ここだけの話だけど、自分たちのギルドで話を盗み聞いたのか、リーダーが定期会議に行っている間に残ったメンバーだけで挑みに行って、結局壊滅したパーティもいるんだって」
「それってフレイムソードって魔剣を使う、コルトスって人のパーティですか?」
「え、違うよ? コルトスって誰?」
「違うんですか?」
「うん。『食道楽』ってパーティだよ。『赤の団』所属の」
「『食道楽』ってどこかで聞いたことがある気がするんだけど……どこだっけ?」
「ランク試験じゃない? たしかミレアムさんが言ってた、他のパーティの一つだったはず」
「あー、そういえばそうだっけ。全滅したんだ……」
「全滅じゃなくて壊滅だからね。リーダーの人は挑んでないから生きてるよ。噂じゃ冒険者はもうやめるみたいな話だけど」
「なんでなんですか?」
「あいつらを止めて置けなかった自分の責任だって言ってるみたい。新人の教育の方に回るって。でもあくまで噂だからね? 本当かどうかもわからないし」
「まあ『赤の団』の人しか真相はわからないですよね」
「そうそう。でも『食道楽』が壊滅したのは事実だからね。私たちもそうならないように気をつけようってなったわけ」
「そうですか。今って順番待ちですか」
「そうだよ。うちが最後尾だからまだしばらくかかると思うよ。うちのリーダーもわかってるから私を呼びに来ないし」
そう言ってアーラさんは『フリージア』の他のメンバーの方を見た。彼らも視線に気づいてこちらを見ていたが、特に何かを言ってくることもなくひらひらと手を振っていた。
「ほらね。さすがに順番が近づいてきたら私も戻らないといけないけど、もうしばらく話そうよ。うちは男ばっかりでむさ苦しいから……」
「あー、うちは逆ですからなんとも言えないですね。男はメイしかいないし」
「まあメイ以外の男の人を入れるってなったら全力で反対するけどね」
「ご主人様はご主人様だけです」
「でも、ここにユウカさんが加わるんでしょ? さらに女の子率が上がるね」
「まだ確定じゃないですよ。ここを攻略し終えたら話し合います」
「えー!? あのユウカさんだよ? うちだったら即歓迎だけどなー」
「俺たちにもいろいろあるんですよ。それに人が増えるってことは戦略とかも一から変えないといけないですし、連携を鍛えるのにも時間がかかる。あとは報酬面とかも要相談ですし、ランクが大きく違いますからね。それがどう影響するのかがわからないってのもあります」
「いやー、そうは言うけどさ、あのユウカさんだよ? グリム周辺の4つのダンジョンを個人で攻略できるほどの実力者だよ?」
「実力はすでに知ってますよ。何度殺されかけたことか……」
「なんか、ご愁傷様?」
「いい訓練になってますから別に気にしてませんよ。……あ、1組行きましたね」
ふっとアーラさんから視線をそらした先で『青き空』のパーティが森に入って行った。最後尾が入るとすぐに広場には結界が張られ、次のパーティが準備を始めていた。
「こうなったら私も戻らないとね。じゃあまた機会があったらね!」
アーラさんは『フリージア』の仲間のところに戻っていった。
残された俺たちは、順番が回ってくるまでヒメと黄龍で遊ぶことにした。
たくさん遊んで、おやつにお肉を食べ終えた2体は眠ってしまったこともあり、魔力にもどした。この後の戦闘では出すつもりはなかったからいいと言えばいいが、気持ちよさそうな2体の寝顔を見るとこっちも眠くなってくる。
恒例のボス戦後のもう一戦だが、『明の森』ではやめた方がいいかもしれない。その理由としては思っていたよりも木々の間隔が狭いというところだ。人が並んで通るには問題ないくらいの間隔はあるが、ゼルセが通るにはどうしても木を折りながら進む必要がありそうだ。いざ戦闘ともなればゼルセがよく使う大剣は引っかかって使えないし、腕を振り回すのにも木が邪魔だ。逆にストレスをためてしまいそうな気がする。帰りに一人で『生の草原』にでも行こうかな?
そして1時間後、『フリージア』の攻略が終わったらしく、結界が消えて俺たちの番になった。この1時間で新たに2組挑戦者が来た。『貴の山』はまだまだなのに、『明の森』は攻略しているパーティがかなり多いみたいだな。
「行くか。マナ、頼むな」
「任せといて。でも油断は禁物だからね」
「わかってるって」
「はい。がんばります!」
俺たちは50層の森に足を踏み入れた。
どうもコクトーです。
『刈谷鳴』
職業
『ビギナーLvMAX(10)
格闘家 LvMAX(50)
狙撃手 LvMAX(50)
盗賊 LvMAX(50)
剣士 LvMAX(50)
戦士 LvMAX(50)
魔法使いLvMAX(50)
鬼人 LvMAX(20)
武闘家 LvMAX(60)
冒険者 LvMAX(99)
狙撃主 LvMAX(70)
獣人 LvMAX(20)
狂人 LvMAX(50)
魔術師 LvMAX(60)
聖???の勇者Lv15/??
薬剤師 Lv57/60
ローグ Lv42/70
重戦士 Lv44/70
剣闘士 Lv41/60
神官 Lv28/50
龍人 Lv4/20
精霊使いLv7/40
舞闘家 Lv12/70
大鬼人 Lv4/40
死龍人 Lv1/20
魔人 Lv1/20
探究者 Lv1/99
狙撃王 Lv1/90
上級獣人Lv3/30
魔導士 Lv1/90 』
前書きでも書きましたが、第1回HJネット小説大賞で受賞をいただきました!
3年以上だらだらとやってきた甲斐がありました!
今まで読んでくださって本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします!
ではまた次回




