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コロイドの町です

 俺たちはレイユに連れられてコロイドの街についた。

 コロイドの街は周りを森と山と草原に囲まれており、王都からもそこそこ遠く、近くにダンジョンもない小さな町だ。中央にこのあたりを治める貴族の住む館があり、この街を仕切っているのだとか。武器屋や防具屋もあることにはあるが、あまりいいものは期待できないらしい。鍛冶師とかもいないし完全に外から仕入れているらしい。


 レイユから街の説明を受けながら念のためにプチ白虎には消えてもらって街の門に向かって歩いていった。


「身分証明書の提示をお願いします」


 門のところで衛兵らしき人に声をかけられる。身分証明書なんか持ってないんだが……。


「すいません、俺たち身分証明書持ってないんですが」


「でしたらこの街に入れるわけにはいきません」


「今から冒険者ギルドにいって、そこで作りたいんですがそれでもダメですか?」


「うーむ……」


「あの、衛兵さん、私さっきこの人たちに命を救われたんです。私がギルドまで同行するのでそれじゃダメですか?」


 レイユがフォローに入ってくれた。ありがたい。


「レイユさん、お願いしてもいいか?」


「はい。まかせてください」


「では、お二方、ギルドにて身分証明書の発行後、もう一度この門まで来て提示してください。それまでレイユさんは二人のそばを離れないようにお願いします」


「わかりました。あと、報告なんですが、森の奥にオークが10体いました」


「本当ですか? でしたら討伐隊を組織しなくては」


「いえ、この二人が倒してくれたんです」


「そうですか。ありがとうございます」


「いえ、たまたま見かけたので」


「だね」


 こうして俺たちはギルドに向かった。






「意外としっかりしてるな。もう少し小さいのを想像してた」


「ギルドは受付と素材の買取所と倉庫がいるから、必然的に大きくなるの」


 なるほど、それもそうか。どれも必要なものだ。依頼を受注、報告するためには受付がいるし、依頼以外でもモンスターを狩ることはあるが、そいつからとった素材は持ってても意味のない人が多いから買い取ってくれる場所はいる。当然買い取った素材を置いておく場所もいるから倉庫が必要になる。そしてその倉庫にあるものを他の町に売りに行って金を得るのだ。よくできてると思うよ。

 そんなことを思いながらギルドの中に入る。中には十数人の男たちがいた。それぞれ数人で固まって酒を飲んでいる者や、一人で依頼掲示板と書かれた壁の前で依頼を見ている者。受付の人と話しているものや酒はないがただ話している者などそれぞれ思い思いに過ごしている。そんななか


「レイユ! 一人で狩りに行って大丈夫だったのか!? さっき森でオークの群れを見かけたって言ってたやつらが来て、心配したんだぞ!」


「オークに襲われたんじゃないかって気が気でなかったよ。その様子だと大丈夫だったようだな」


「リク、タイシ!」


「さ、今日は宿に行って休もうぜ。明日はもしかしたらオークにあっちまうかもしれないからな。体を休めないと」


「その前に飯行こうぜ。レイユも腹減ってるだろ?」


 そう言いながらレイユの手を取って引っ張っていこうとするリクとタイシ。いやいや、困るんだが……。


「ふ、二人とも待って。今は私この人たちの案内しないといけないの」


「こいつら?」


「おい、お前レイユとどういう関係だ?」


 なんか俺のほうをにらんでくる二人。俺ばかり見てくるのでヒツギには気づいていない模様。


「この人たちは私がオークに追われてるところを助けてくれたのよ」


「なに!? どういうことだ!?」


「オークに襲われたのか!? けがは!」


「ちょっと森の奥の方でドジってね。今身分証明書の発行のために一緒にいるの。用事はそれが終わってからにして」


「そうか。レイユを助けてくれたそうでありがとう。俺はリクだ」


「俺はタイシ。俺からも礼を言うよ、ありがとう」


「たまたま見かけただけだ。それよりレイユを借りるよ。用事が済んだらきちんと送るから」


「俺たちは『ミサの宿屋』にいるからそこに来てくれ」


「わかった。ヒツギ、さっさと済まそう」


「りょうかーい」


 そして出ていった二人をよそに俺たちは受付にいった。


「すいません、俺とこいつの登録をしたいんですけど。あと身分証明書も」


「はい。身分証明書はギルドカードと一緒ですので大丈夫ですよ。ではここに名前の記名をお願いします」


「「はい」」


 それぞれメイ、ヒツギと名前を書く。


「ありがとうございます。ではこちらのカードに血を1滴たらしてください。そうすることでカードに個人の魔力を登録します。それによって個人の判別や偽造の防止となりますので」


「なるほど……」


 俺はこの技術に感心しながら指先を軽く噛んで血を垂らす。血がカードに落ちた瞬間、カードが淡い光に包まれコーティングが施された。


「はい。これで終了です。お二人はランクFからのスタートになります。ランクD+までは依頼を一定回数こなしていくことでランクをあげていけます。例外もありますがランクD+からC-になるときからはランクを上げるのに試験が要ります。その説明はまたその時に行いますので。また、依頼にもランクが存在しますので参考にしてください」


「依頼のランクは関係なくやれるのか? それともランクまでの依頼しかやれないとかか?」


 純粋な疑問だ。依頼の難易度が上がればたぶん報奨金も増える。もしランクまでの依頼しか受けられないなら俺らは今Fまでしか受けられない。そんな面倒なことしてられるか。


「いえ、そうではありません。自分より上のランクの依頼でも可能です。ただ、護衛などの一部の依頼ではそれは認められません。ランクC以上の護衛を頼んだのにランクEの冒険者が来たら依頼主としてはたまったものではないですし、ギルド側にも責任問題が発生してきます。当然他の依頼でも依頼主に直接会うような依頼では良い印象をもたれないことが多くあります。現にランクE+の冒険者がランクCの討伐依頼をけがを負いながらもなんとか成功したのですが、依頼主のところに討伐証明部位を持っていったところ、ランクが低いことを指摘され報酬を減らされたということがありました」


「いや、それはおかしいんじゃねえの? あらかじめ下位のランクの奴が受ける可能性もあるってこと知ってんだろ? それに依頼はきちんと達成してんだろ? それで払わねえのはおかしい」


「その方は貴族でランクを守るという条件があったのです。それをギルド職員が依頼書に書いていなかったらしく、こちらの落ち度でもありましたので……」


「……依頼主に直接持ってくのはやめといたほうがいいな。そういや、モンスターを使役する人っているのか?」


「いますね。魔物使いの職の方がいらっしゃいますし、魔物を使役するための魔法もございます。従魔と呼ばれるものですね。魔物はギルドの方で登録していただくのが基本となっています。もし登録をなさっていない場合、その人の魔物だと証明できないので、魔物使いの方が使役したばかりの魔物を殺されるということがよくあります。なお、登録した魔物を過失がない状況で殺すことは犯罪となります。ひどい場合はギルドカード没収になることもありますのでご注意ください」


 つまり登録してれば犯罪になるけど登録してなかったら殺されても奪われても何も言えないってわけか。


「なるほどな。ならこいつも登録しといたほうがいいよな。こいプチ白虎」


 俺は『眷属召喚』でプチ白虎を召喚した。


「かぁぁあう」


「こいつの登録も頼む」


「こここ、この魔物は?」


「プチ白虎の…………ヒメだ」


「ねえメイ、いつの間に名前決めたの?」


「さっき。な、ヒメ」


「かぁう!」


 プチ白虎改めヒメは元気よく前足を上げる。気に入ってくれたみたいだ。


「わ、わかりました。では、この輪をはめてください。腕でも首でもかまいません。はめるとそれは肌に模様として描かれることになります。それが登録魔物の証となります。」


「ヒメ、腕でいいか?」


「かう」


 俺はヒメの右前足に輪をはめる。輪はすぐに前足の模様となって消えた。どういう原理なんだろうか。


「これで登録は終わりとなります」


「ねえメイ、そろそろ衛兵さんのとこ行かない? あんまり待たせるのも悪いし」


「そうだな。ありがとうございました。またあとで依頼受けにきます。そん時はお願いします」


「かしこまりました。お待ちしております」


 俺はヒメを頭に乗せヒツギの羨ましそうな視線を浴びながらギルドをでて衛兵の待つ門へと向かった。





どうもコクトーです


『刈谷鳴』

 職業

『冒険者 Lv40

 格闘家 Lv40

 狙撃手 Lv32

 盗賊  Lv30

 剣士  Lv28

 武闘家 Lv23

 戦士  Lv23

 魔法使いLv28

 薬剤師 Lv30

 鬼人  Lv5

 ????の勇者Lv7

 狙撃主 Lv1

 獣人  Lv1 』


ブックマークようやく100突破しました!

ありがとうございます


感想待ってます(切実に)


ではまた次回

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