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ソルミアへの道中です

 グリムの町を出発してから早くも1週間が経った。幸い天候にも恵まれ、この1週間雨に降られなかったこともあり、順調に進んでいた。この1週間、ずっとキャラビーに御者を任せ続けるわけにもいかないため、教えてもらいながら来た結果、3人ともなんとかこなせる程度のレベルまでは上達した。何かトラブルがあるとキャラビーに頼まないといけないような有様だが、それでも他の人が担当している間、キャラビーを休ませることができるのは大きい。

 この道中、モンスターの襲撃こそ2度ほどあったものの、例の襲撃者からの襲撃はなかった。森の中を通るときは普段よりも警戒の度合いを強めていたのだが、杞憂に終わってくれた。

 しかし、4日目になり、経由地であるフールー村で1泊した際、村に設置されていた冒険者ギルドの出張所の職員から手紙を渡された。差出人はアハトさんで、馬車に戻ってから内容を見てみると、他の組の様子が書かれていた。ほぼ同時に出発した7つのうち、すでに2つが襲われたそうだ。冒険者の組と商人の組。

 しかし、なぜそこまで正確に依頼を受けた人たちが襲撃されたのかがわかったとも書いてあった。冒険者ギルドの職員の中に裏切者がいたらしい。怪しい動きをしていた者がいて、カラスさんに見張らせていたら尻尾をみせたそうだ。そいつが鳥型のモンスターの足に括り付けていた手紙を回収したら案の定ダンジョンコアを運ぶ依頼を受けた人たちの特徴とだいたいの道程が書かれていたらしい。となると道を変えるか馬車自体を改造する(変える)か、あるいはその両方をするのがいいのだろうけど、誰もがそれをできるわけではない。それに、情報を渡しているのが1人だとは限らないし、逆に変えないほうがばれないかも……。


 結局、その後、俺たちはもともとの予定通りソルミアの町に向かって出発した。そして今日まで3日間、特に襲撃があったりはしていないから、変に変えなかったのが功を奏したかな?



 その日の夜、馬車をしまって、ハウステントの準備を終えた俺たちは、晩御飯の準備をしていた。まあ準備と言っても、俺のアイテムボックスからスープとかパンとかモンスターの肉とか、すでにできてるものを取り出して、焚火で焼いたり温めるだけだから簡単だけどな。


「準備できたぞー。ヒメ、カルア、1日中馬車の中にいるのが暇なのはわかるけど走り回るのはその辺にしとけよ」


「かーう!」


「くえー!」


 俺の呼びかけに、焚火の周りを延々と走り回り、飛び回っていた2体もこちらにやってきた。この2体は、この1週間常に召喚している状態だった。それというのも、襲撃を警戒してのことだ。俺の従魔たちの中でも、馬車に乗れるのはヒメとカルア、そして黄龍だ。多少狭くていいならコルクも乗れるが、何かあったときに動きが遅れるだろうし却下。そうなると、周囲の警戒をするのにヒメとカルアがぴったりなのだ。そのため、へたに馬車から離すわけにもいかず、ずっと馬車の中にいてもらっているから退屈で仕方ないんだな。


「今日は少し工夫してみた。お前らもいつも丸焼きだと飽きるだろ?」


「くえ?」


「かう?」


 2体の反応を見るに、別に気にしてなさそうな気もするが、ここは飽きが来ているということにしておこう。

 焚火で焼いたワイバーンの肉を葉野菜でくるんだ。肉を巻くなら個人的にはサンチュを使いたかったのだが、手持ちにはないからな。それっぽい葉野菜で代用だ。


「野菜も残さずに食べるんだぞ。特にヒメ」


「かう!?」


 そんな心外だとでも言いたげな声は何なんだ。どこからその自信が出てくるんだろうか? お前の野菜嫌いはすでにわかっているんだぞ?


「メイ、何やってるの? 私たちも早く食べようよ」


 ハウステントからマナが出てきた。先に食べててくれてよかったんだが、どうも待たせてしまったらしい。


「すぐ行くよ。ヒメ、カルアすまんが俺たちが飯を食べてる間警戒を頼むな。すぐに食べ終わるから」


「くえ!」


「かーう」


 ヒメはさっきの俺の言葉が不服だったのか、面倒そうに答えた。だが俺は知ってるぞ。お前はどうせ葉っぱを外して中の肉だけ食べる。


 俺はマナの後に続いてハウステントに入って行った。



 晩御飯を食べ終えると、今日の夜警をすることになっていた俺だけが外に出た。今がだいたい20時くらいだから8時間くらいか。ヒメとカルアを半々くらいで休ませるとして、馬の世話とアイテムボックスの中身の整理でもするかな。馬の世話も、キャラビーから教わったものだ。ほんとキャラビーはなんでも知ってるよな。こいつらには明日からもしばらく働いてもらうことになるから餌と休息はしっかりととってもらわないと。

 はじめ、馬を連れて帰った時、突如出てきたヒメが無言で俺を見ながら首を傾けていた。それを見た瞬間に何がしたいか悟って先手を打って正解だった。コルクを呼び出して確認してもらったが、みぃちゃんを基本にして馬の代わりを作ろうとしていたようだ。みぃちゃんは今となっては普通に召喚してもそこまで驚かれない数少ない従魔だ。キャラビーと組んだことで戦いにも幅が出たし、なによりも遊撃を任せるのにちょうどいい。馬の代わりに馬車を引くモンスターと考えると、ホース系のモンスターがぱっと浮かんでくるが、俺は喰らってないからおそらくエルダードンキー系かレオウルフキング、もしくは龍を使うつもりだったのだろう。体が今の数倍のサイズになるのは間違いないだろう。いつものように勝手にやるのではなく、作る前に出てきたのは1週間野菜生活が嫌だったのか、最近で言えば3日間きゅうり生活がよほど嫌だったからだろう。あれ以来ヒメはきゅうりを渡そうとすると押し返すようになったからな。これからも罰で使えそうだ。



「カルア、まわりに敵はいないか?」


「くえくえー」


 夜警を始めてからしばらくがたち、遠い空に陽が見え始めたころ、俺の質問にカルアは首を横に振ってこたえた。それを見て焚火に薪を追加すると、静かな中にパチパチと燃える音がして焚火は弱まっていた勢いを取り戻した。直にマナたちも起きてくるだろうし、先に体を拭いてさっぱりしておこう。


 1時間もすると、キャラビーがいち早く目を覚まして外に出てきた。中で着替えなどは済ませてきたみたいで、馬の餌やりと体調チェックを変わってもらうことにした。俺じゃあ細かいとこに気が付けないからな。そのかわりに朝食の準備をしておこう。


 それからしばらくして、マナとヒツギも起きてきて、準備が終わっていた朝食を食べ、馬車に乗り込んでソルミアの町に向かって出発した。



 ちなみに、ヒメにあげた晩御飯は包んでいた野菜だけ馬が食べたとだけ言っておこう。





どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 LvMAX(99)

 狙撃主 LvMAX(70)

 獣人  LvMAX(20)

 狂人  LvMAX(50)

 魔術師 LvMAX(60)

 聖???の勇者Lv15/??

 薬剤師 Lv51/60

 ローグ Lv31/70

 重戦士 Lv39/70

 剣闘士 Lv30/60

 神官  Lv19/50

 龍人  Lv2/20

 精霊使いLv4/40

 舞闘家 Lv4/70

 大鬼人 Lv2/40

 死龍人 Lv1/20

 魔人  Lv1/20

 探究者 Lv1/99

 狙撃王 Lv1/90

 上級獣人Lv1/30

 魔導士 Lv1/90 』

今日は遅れませんでした!

活動報告でも書きましたが、モーニングスター大賞は二次通過なりませんでした。

もしかしたら今後序盤を書き直すかもしれないです。1から書き直しとかはごめんですが。


ではまた次回

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