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ミラの町に帰還です3

 宿につくと、すぐに宿の人に案内されて2人がいる部屋に向かった。


「3人とも無事だったみたいね。ごめんね、足手まといになっちゃって」


「反省」


 ノックをして部屋の中に入ると、2人はすでに目を覚ましており、カットされたリンゴを食べていた。


「具合はどうですか? 見る限りはよさそうですけど……」


「大丈夫。回復済み」


「私も大丈夫よ。打ち所が悪くて気絶しちゃったけど、傷自体は大したことなかったの」


「それはよかったです。もしあれなら私も回復魔法使えますので言ってくださいね」


「ありがとう。それで、邪龍たちは退けたのよね? さっきからちょくちょく聞こえてくるのだけど」


「ええ。火龍様方の手助けもあって、何とか」


「そう。それはよかったわ」


 マキシムさんは安堵するように胸をなでおろした。ミレアムさんは納得するようにうんうんとうなずいている。そんな時、ミレアムさんが思い出したように尋ねた。


「ラムダは?」


「ラムダさんなら勇者たちに話があるということで先にグリムの町に戻りましたよ」


「勇者たち? どういうこと?」


「お二人は知らないと思いますが、勇者とそのパーティメンバーの1人、それから『白き御旗』のギルドマスターの3人がどこかで町が襲われてるって話を聞いたみたいで、転移でやってきたそうです。それで、戦闘後に2人は先にグリムの町に戻って、ラムダさんはその2人に話をしに行ったんです」


「何の話か聞いてる?」


「詳しくは聞いてないですね」


 さすがに俺が魔族じゃないって証明しに行ったとは言えないし、ここはごまかしておこう。


「そう。私たちには何か言ってた? この後どうすればいいのかとか」


「ラムダさんからは特に何も言われてません。でも、3日間火の館に滞在して仕事を手伝うことになりまして……。グリムの町に戻るのはそれからになるんですが」


「それは大丈夫よ。それでも本来予定していたよりも早いから。私たちもそっちに移ったほうがいいかな?」


「仕事を手伝うことになりますけどそれでもいいならつれてこいとは聞いています。人手が多いに越したことはないですし。どうしますか?」


「どうする、姉さん?」


「行く」


「はいはい。じゃあ私たちも火の館に行かせてもらうわ。宿の人に話をつけてくるから先に行っててくれるかしら?」


「わかりました」


 マキシムさんとミレアムさんも火の館に来るということなので、俺たちは先に火龍様のところに伝えに戻った。




 火の館に戻ると、火龍様が庭で片づけをしていた。操られたドレさんが暴れた際に出たごみを外に出しているらしい。


「おお、戻ってきたか。2人はなんと?」


「2人ともここに来るそうです。宿の人に話をつけてからですが」


「そうか。あたしは先にここのごみを片付けてから行くから、お前たちは先にさっきの客間で待っていろ。それほど時間はかからんからな」


「手伝いますよ」


「それには及ばん。明日から嫌になるほど手伝ってもらうからな」


「そ、そうですか。では先に行っています」


「うむ。なにかつまむのであれば厨房にあるものは多少であれば使って構わん。ただ、余裕があれば晩御飯を作ってくれんか?」


「わかりました。何か要望はありますか?」


「肉」


「メイ、お肉って色々持ってたよね?」


「それなりにはあるぞ。特に龍系なら余るほどある。」


「じゃあ何か作っておきますね。調味料とかあるかな……」


 俺たちは、何を作ろうか悩みながらゆっくり歩くマナにペースを合わせてゆっくりと厨房に向かった。




 厨房の場所はマナとヒツギが既に火龍様に聞いていたらしく、特に道に迷うことなくたどり着いた。火の館の厨房は、グリムの町にある家とは違い、多量の料理を作れるように作られたような感じだった。なんというか、地球にいた時に見たレストランの厨房みたいだ。

 包丁やまな板などの準備をしていた俺のところに、厨房の中を一通り物色したマナとヒツギがいくつかの食材や調味料などをもってやってきた。


「野菜類はあんまりないけど、いろいろと充実してるみたいだし何種類か作ろうかな。メイ、ハニーベアのお肉ってまだある?」


「えっと……大丈夫だ。どれくらいいる?」


「これくらいお願い」


 そう言いながらマナは手で丸を作る。俺は取り出したハニーベアの肉塊を包丁で切り崩す。ハニーベアはやわらかいからすっと入るな。


「ありがと。残りは大丈夫だよ」


「じゃあカルアにでもあげるか。来い、カルア」


 取り出した肉塊の大きさの都合で、しまうほどでもなかった大きさになった肉片を上げるためにカルアを呼ぶ。すぐに魔方陣が2つ(・・)現れ、そこからカルアとヒメが出てくる。


「ヒメもカルアも暴れるな。毛と羽が落ちる」


「くわ!」


「かう!」


 相変わらず返事はよく、それぞれ前足と右手を上げてこたえる。

 そんな元気な2匹に対して、カルアにはハニーベアの肉を、ヒメにはきゅうりをあげた。


「かうかう?」


 前足で受け取りながら、これお肉とは違うよ? とでも言いたげに頭を傾けるヒメ。残念ながらお前のご飯はそれであってるぞ。


「勝手にゼルセをいじっただろ? あれだけ俺に声をかけてからやれって言っておいたのに。だから3日間お肉抜きだ」


「かうかう!」


「抗議は聞き入れません。せっかくたくさんおいしいらしいお肉が手に入ったところだったのにな。俺に言わずにゼルセをいじったせいでヒメは食べられないんだ。あらかじめ言ってくれればヒメも食べられたのになー」


 あらかじめ言うといってもそんな時間はなかったんだけどな。ゼルセが取り込んだのはおそらく『暴食の王』と『ベルゼブブ』で喰らった邪龍たち、それからダムドレアスコンビだろう。龍鬼王って名前だし。しかし、それを俺が喰らってから龍鬼王誕生まではほぼ戦闘中か気絶中だ。暗に、改良とはいえども、従魔たちをいじるなと言いたいのだが、ヒメには通じないだろうなぁ……。というか、これでますますゼルセを呼びにくくなったじゃないか。


「これから料理だ。呼び出しといてなんだが、食べたら戻ってくれよ」


「かうかうー!」


「人をきゅうりで叩くな!」


「かーうー!」


 痛くはないが、ペチペチと叩かれ続けるのも嫌だし、きゅうりごと強制的に戻した。自分で出てこれるから意味があるかはわからないけど。


「くわー」


 ヒメのことを気にせず、のんびりとハニーベアの肉を食べていたカルアも、食べきったようで戻って行った。


「じゃあ調理を始めようか!」


 準備を終えて、俺と従魔2体のやりとりを眺めていたマナが仕切って料理が始まった。




 3人で料理を作り終えて、俺のアイテムボックスにしまい、後片付けが終わった俺たちが客間に向かうと、すでに火龍様とミレアムさんたちが待っていた。何やら書類を見ながら話し合っている様子だ。


「む、料理ができたのか? 少し待っていてくれ。一旦キリをつけよう」


「火龍様、その書類は?」


「現在判明している被害状況をまとめたものだ。先ほどセバスが持ってきた」


「そうなんですか。どれくらいの被害が出てるんですか?」


「4つの館が直接襲われただけだからな。風の館の周辺の被害が少しひどいが、他はそれほどでもない。混乱に乗じて盗みを働こうとした男がいたが、そいつもすでに捕えてあるそうだし、裏切者も土龍がとらえたそうだ。明日にも尋問を始めるそうだ」


「裏切者ですか?」


「邪龍たちを結界の内部に引き込んだ馬鹿者どもだ。冒険者と使用人、合わせて4人。風龍の娘を狙っていたらしい。風龍が知ったら何と言うことか」


「無事ならいい」


「そうか。よし、ではそろそろ飯にするとしよう。準備してくれ」


 火龍様も書類をしまい、俺たちは晩御飯を食べることにした。


どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 LvMAX(99)

 薬剤師 Lv49/60

 聖???の勇者Lv15/??

 狙撃主 LvMAX(70)

 獣人  LvMAX(20)

 狂人  Lv49/50

 魔術師 LvMAX(60)

 ローグ Lv30/70

 重戦士 Lv37/70

 剣闘士 Lv28/60

 神官  Lv18/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 

 死龍人 Lv1/20

 龍人  Lv1/20

 探究者 Lv1/99

 狙撃王 Lv1/90

 上級獣人Lv1/30

 魔導士 Lv1/90 』


連続投稿が終わっていきなり遅れました。すいません。

次回でこの章は終わりになる予定です。

予定は未定、あくまで予定です。


ではまた次回

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