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転生者との戦いです1


 久しぶりの大量レベルアップによる気絶から目が覚めると、なぜか岩陰で、呼んだ覚えのないゼルセに守られていた。しかも、若干姿が違ったこともあり、『上級鑑定』で調べてみると龍鬼王という、種族になっていた。


「なんかまたゼルセが進化してるな……ヒメにあげる肉を減らしとくか」


「げひっ」


 また俺に聞かずに勝手に進化させた罰としてヒメへのお仕置きを考えながら、岩陰からとりあえずゼルセの横に出てみたが、いまいち状況が理解できなかった。


 一番初めに目についたのはだれかわからない頭部だ。少なくともこれまで会ったことがない人のものであることは確かだし、見た目的に普通の人ではないことは間違いない。虎獣人は見たことあるが、その頭の一部が蛇の頭と合体している種族なんか見たことないし。そこに至って初めて『上級鑑定』をしたが、そこに表示されている情報にびっくりした。


『田中誠也(擬似獣人・キメラ種)

 備考:転生召喚者、死亡 』


 いろいろ突っ込みたいことだらけだ。だが、もう死んでしまっているみたいだし、聞くことはできそうにない。死んでいる人間と話す方法は知らないからな。

 一旦意識からその頭を外して周りを見てみる。火龍様とラムダさん、それに敵対している様子の2人組、気絶していた俺を守るように立っていたゼルセ、それからこっちに剣先を向けて構えている天上院。全員が俺の方を見ている。


「メイよ、無事だったか。しかし今はこいつらを倒すのが先だ。少し待っていろ!」


 火龍様がそう言いながら、俺に近い方にいた男を地面を爪でえぐりながら、その土ごと掬い上げる。そして、空中で無防備な状態になったところをラムダさんが真っ二つに切り裂いた。あの様子だと即死だろう。

 しかし、俺の予想とは裏腹に、そいつは少し離れた場所に突如として現れた。どんな魔法だろうか?


「とりあえずこの火龍をなんとかする。『かぜまほう、プラス、ひかりまほう』」


 奥の方にいるローブの男が、口のついた真っ黒いボールのような魔法を放った。光魔法と言っているが、どうみても光魔法ではなさそうな感じだ。

 対する火龍様もその魔法に向けてブレスをぶつける。しかし、それは相手の魔法に喰われて(・ ・ ・ ・)いく。あの魔法も見たことがないな。


 ブレスを喰いきったその球体は、勢いそのままに火龍様に向かって行く。火龍様が逃げようとしても、どこまでも追っていくようだ。火龍様もただ飛ぶのではなく、その球体に自身が得意としている火魔法を次々放っているが、1発残さず喰われてしまっていた。


「おい魔族! お前もあいつの仲間なのか!? 答えろ!」


 火龍様の方に意識をやっていると、視界の端にちらちらと映っていた、天上院がすぐそばに来ていた。


「魔族って……俺のことか?」


「お前以外に誰がいるっていうんだ! 僕は確かに鑑定した(見た)んだ。お前が魔人だってことを!」


 天上院にそう言われて、血の気が引く感覚を味わいながら、俺は表には出さないようにしながら慌てて自分の職業を見た。


『刈谷鳴

 職業

 薬剤師 Lv49/60

 聖???の勇者Lv15/??

 狂人  Lv49/50

 ローグ Lv30/70

 重戦士 Lv37/70

 剣闘士 Lv28/60

 神官  Lv18/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 

 ×死龍人 Lv1/20

 ×龍人  Lv1/20

 ×探究者 Lv1/99

 ×狙撃王 Lv1/90

 ×上級獣人Lv1/30

 ×魔導士 Lv1/90 』


 さっきのレベルアップでいくつかMAXになったため、上にあった職業から順に有効化されたらしく、魔人の職業が有効になってしまっていた。すぐに外して代わりに龍人を有効化するがあまり意味はないだろう。


「俺は人間だよ」


「嘘をついても無駄だ! 僕は勇者だからね。以前会った時にどうやって隠蔽していたのかはわからないけど、もうごまかされないぞ」


「俺が人間だってのはお前だってよく知ってるはずだが?」


 ラムダさんたちもいるし、『召喚の儀』のことは口に出さないようにして天上院に話す。


「あの場では確かに人間だった。しかし、お前はあの後悪魔に会ったはずだ」


 なんで知っているのか疑問ではあるが、あの悪魔が俺に『力』の説明をしていたこととかを考えると、天上院のところにも説明のために悪魔が来たんだろうな。


「ああ、確かに来たな」


「認めたか。悪魔と契約して力を手に入れたんだろう? そんな紛い物の力で勇者()は倒せないぞ。おとなしく僕に倒されるんだ」


「悪魔と契約とか何を言ってるんだ?」


「とぼけても無駄だ。あの谷から生き延びたのもその悪魔の力なのだろう?」


「いや、違うんだが」


「それでも隠しているつもりか? 普通の人間は騙せても僕には効かないぞ」


 なんだか悪化してないか? こいつがバカだとは初対面で殴られたときから薄々感じてはいたが、ここまで酷かったっけ?


「僕は、正義のために、悪を討つ!」


 天上院はそう言いながら天に剣を掲げると、俺にホーリーストームを放った。光魔法、いや、聖魔法はくらうわけにはいかないし、『小規模ワープ』で横にずれてかわす。そこに天上院がダッシュしてきた。


「終わりだ! 千切り宝と、ぐばぁ!?」


 天上院の攻撃が俺に届くことはなかった。

 その体が、海に向かって石を投げたときのように地面をバウンドして飛んでいく。そして5回バウンドしてようやく止まったようだ。ピクピクしているから生きてはいるようだが、気絶したみたいだな。


「げひっ」


 ゼルセが得意げにたった今降りぬいた大剣を肩に担いだ。そう、今天上院をぶっ飛ばしたのはゼルセだ。武闘大会でも使っていた、千切宝刀という名の技を放とうとした天上院を、大剣をフルスイングしてその腹で殴り飛ばしていた。刃のある部分じゃなくてない部分を使ったこととか、きちんと他の人の邪魔にならないような方向に飛ばしたのはゼルセのせめてもの優しさ……かな? なんか笑い方変になってるけど。


 俺が天上院に絡まれている間にも、戦いは進んでいた。

 先ほどまでツンツン頭と対峙していたラムダさんが、火龍様に向かう例の黒いボールの魔法を切り落とし、そのラムダさんを狙うツンツンを火龍様が牽制するという形だ。しかし、その火龍様もダメージを負っているようで、爪が1本根元からなくなっていた。あの魔法にそれほどの威力があるのか。


「ゼルセ、あいつに攻撃があたらないように守ってくれるか? 起きたらまあもう一回気絶させても構わんから」


「ぐがぁあ」


 ゼルセは俺の頼みにうなずいて答え、天上院のところに行くと、大剣と自分で天上院を挟むように地面に差し、胡坐をかいて座った。よく見ると、周囲には結界も張っているらしい。あれなら安心だな。

 俺はそれを確認すると、魔剣ステュラを取り出して様子をうかがった。今下手に動いても邪魔になるだけだろうし、こうやって離れたところから見ることで相手の能力の把握もしやすい。

 田中誠也が『上級鑑定』でも、名前しか表示されていなかったように、他の2人も調べてみたが、ともに名前だけだった。河村(かわむら)李男(りお)上杉(うえすぎ)(ひろし)。どう考えても日本人としか思えない名前だ。まあ日本人だとしても俺たちとは違う方法でこの世界に来たみたいだし、帰る方法とかも探してなさそうなんだよな……。


 そして20秒ほど戦いを見続けていると、ラムダさんがはじいたローブの闇魔法が俺のほうにまで飛んできた。俺は右手を突き出してそれを喰らう。

 本来、闇魔法であれば今の俺は見ただけでどんな魔法で、どれくらいの魔力消費で発動できて、どれくらいの威力があるかなどがわかる。しかし、この魔法はまったくわからないのだ。しかし、喰らえばスキルとして得ることもできるだろうし、喰らえば闇魔法に吸収されてどんな魔法なのかわかるはずだ。


『スキル:カースボールLv1を習得しました』


 あれ、吸収されない? 闇魔法じゃないのか?


「それに当たったな? これでお前は終わりだ」


 ローブは笑みを浮かべながら言った。



どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 LvMAX(99)

 薬剤師 Lv49/60

 聖???の勇者Lv15/??

 狙撃主 LvMAX(70)

 獣人  LvMAX(20)

 狂人  Lv49/50

 魔術師 LvMAX(60)

 ローグ Lv30/70

 重戦士 Lv37/70

 剣闘士 Lv28/60

 神官  Lv18/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 

 死龍人 Lv1/20

 龍人  Lv1/20

 探究者 Lv1/99

 狙撃王 Lv1/90

 上級獣人Lv1/30

 魔導士 Lv1/90 』

なんかうまく進まない…


8月4日に8月中の更新についてお知らせがあります。

気が向いたら確認してみてください。


もう1話くらいはいける…かな?

ではまた次回



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