表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
214/592

ミラの町です5


 俺たちが部屋に戻って1時間後、ラムダさんが戻ってきたらしく、マキシムさんたち2人が俺たちを呼びに来た。どうやらこれからギルドに向かい、そこで話をするようだ。


 宿の外に出てみると、ダッシュでもしていたのか、ラムダさんは額に汗を浮かべていた。もしかすると先にギルドに走っていって話をしていたのかもしれないな。

 ラムダさんは全員がそろったのを確認すると、自然な動作で額の汗を拭きとって話し出した。


「お待たせしました。これから全員で冒険者ギルドに向かいます。そこで護衛依頼の達成報告を行います。また、その後ギルドで部屋を借りて今後の試験について話をします。少し時間がかかってしまうかもしれませんがよろしいですか?」


「大丈夫です」


 この後の予定はモンガさんのとこに行くだけだしな。しいて言えばリュウマンジュウを食べに行きたいけど、たぶんモンガさんのとこの店なら売っているだろうし、受け取ったお金で買えばいいか。

 俺たちは冒険者ギルドへ向かった。



 冒険者ギルドにつくと、そこにはそれほど多くの人は見られなかった。せいぜいが20人ってところだ。全員が入ってきた俺たちに軽く視線を向けてはいたが、すぐにその視線も消える。2階建ての建物だし、もしかしたら2階に多くいる可能性もあるけど、おそらく今はこんなものだろう。これから夜に近づくにつれて人数が増えていくのだろうな。


「ラムダ様、そちらの方々が例の方々ですか?」


 受付のところまで行くと、そこにいた職員がラムダさんに話しかけた。


「ええ。まずは依頼の達成報告からお願いします」


「かしこまりました。護衛依頼ですよね?」


「はい。これを」


 マキシムさんがなにやら紙を職員さんに渡した。おそらくモンガさんたちから受け取った依頼終了の証書なのだろう。


「確かに受け取りました。確認しますのでしばしお待ちください」


 紙を受け取った職員さんは一旦階段を上がっていった。

 それから、5分と経たずに再び職員さんが降りてきた。その手には袋を持っている。


「お待たせしましたこちらが報酬の銀貨27枚です。お受け取りください」


「どうも」


 お金は俺が一旦アイテムボックスにしまっておいた。二人の分は後で渡しておこう。


「それでは、2階の応接室に向かってください。ギルドマスターがお待ちです」


 職員さんの案内で、俺たちは2階に通された。





「失礼します」


 2階の応接室は、特に変わった物はなく、普通の部屋だった。壁際に職員が1人立っており、ソファにはギルドマスターだろう、老齢の龍人が座っていた。


「私はここ、ミラの町のギルドマスターのタツヒコというものだ。まあ座りたまえ」


 タツヒコさんに促され席についた俺たちを見て、早速話が始まった。


「今回はいろいろと異例の試験だという話は聞いていたんだけど、それをさらに異例にするなんて君たちも運がない。まあ、護衛依頼に関しては内容は問題なし。けが人もいなければ馬車も荷物もきっちり守り通したと紙にもあるし、むしろ非常に高評価だ」


「ありがとうございます」


「で、本来の君たちのランクの試験であればこの時点でギルドカードの情報を更新してランクアップで終了なんだが、さっきも言った通り、今回は異例の試験だからな。この後こちらで用意した討伐依頼をそれぞれ1人ずつ受けてもらう……はずだったんだけどな」


 タツヒコさんは頭をかきながらややこしいと言いたげな表情で告げた。


「アイアンゴーレム、ダッシュワイバーン、そしてワイバーンの大群。今回の護衛依頼の最中の出来事を考えるに、君たち3人に関しては討伐依頼はもはや不要だという判断が上からきた。まあラムダがあらかじめ話をつけておいてくれたみたいだが。私は普通にそのまま討伐依頼を受けさせるつもりでいたからな」


「それでは」


「君たち3人はここで試験終了。全員Bランクへの昇格を認める。ギルドカードを出してくれ」


 よしっ、と軽くガッツポーズをし、俺たちはギルドカードを渡した。マナとヒツギは軽くハイタッチをしていた。


「……これでよし。これでたった今から君たちはBランクだ」


「ありがとうございます」


 受け取ったギルドカードを見ても、ランクBと書いてあった。これで第二段階に挑んでも問題なくなったな。


「で、ランクBになったメイに早速の指名依頼だ」


 タツヒコさんは職員から受け取った紙をこちらに渡す。指名依頼とかこないんじゃなかったのかよ……。

 しかし、内容を見るとどういうことか理解できた。


『依頼人:火龍

 依頼内容:火の館において、火の試練を受けること。

 報酬:成龍クラスの火龍の素材を使用した魔剣

 備考:受注して火の館に来た時点で報酬自体は譲渡。ただし、火の試練には使用不可

    また、報酬内容は交渉次第で変更可能

    火の試練が終了するまでは火の館からは出すことはできないので用事があれば全て済ましてくること』


「試験としてメイさんに強制することはできないと説得したところ、このような形になりました。もちろん、依頼ですので断ることも可能ですが、その場合はすぐにこの町を発つことになります。グリムの町まで向かう馬車は予めギルド側で用意してくれていますので、それで帰ることになります」


「つまり、受けて残るか、受けずに追い出されるかってことですよね?」


「追い出すというのは少し語弊がありますが、私が間に入って火龍様に話をつけるのは今回がラストチャンスだと思ってください。これ以降はご自分で話をつけていただきます」


 ラムダさんから脅しが入った言葉が告げられる。冗談じゃない。あの面倒くさそうな龍たちの相手をするなんてまっぴらごめんだ。しかも、受けなかったということで向こうはこちらにいい印象を持っていない状態になるだろうし、さらに厄介なことになりそうだ。


「ちなみに、火龍様は一度決めたことは貫き通そうとするお方なので、もしも他の町に行っても追いかけてくる可能性はあります」


 なんだか追い打ちをかけられた気分になった。


「マナ、ヒツギ、向こうに戻るのが少し遅くなってもいいか?」


「私たちは大丈夫だよ。もともと討伐依頼を受けてから帰る予定だったんだし」


「ありがと。この依頼受けます」


「了解した。じゃあギルドカードに記入するからもう一度渡してくれるか?」


「はい。そういえば、火の試練は今日にでも行けるんですか?」


「いえ、明日以降になります。メイさんが依頼を受けたと連絡に行って、向こうが用意を済ませてからになりますので」


「わかりました。まだ話はありますか?」


「いや、これで終わりだ。もう帰っても構わんぞ」


「それでは失礼します」


 俺たちはギルドを出て、その足でモンガさんのところにむかった。


 




どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv94/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv51/70

 獣人  Lv17/20

 狂人  Lv31/50

 魔術師 Lv47/60

 ローグ Lv22/70

 重戦士 Lv23/70

 剣闘士 Lv10/60

 神官  Lv3/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 』

メイたちは無事(?)ランクBになりました!

次回は話が進むかも。


ではまた次回




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ