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ランク試験です6

 俺たちがグリムの町を出てから、早くも6日が経った。

 初めの2日で森、次の4日で草原とその奥にあった小さな森を抜け、今は荒野地帯に突入している。


 ここまで、昼間は馬車でひたすら進み、夜は暗くなる前には夜営の準備を始め、夜は俺とラムダさん、マナとマキシムさん、ヒツギとミレアムさんがそれぞれペアになって交代で行った。その中でモンスターに襲われたのは合計3回。ウルフ4体が2回とスカイホーク2体が1回だ。どれも昼間のことだったので問題なく対応でき、『ニードル』で仕留めて『ダークチェーン』で手元に引き寄せ、その場で解体ナイフで解体した。今は周りに人もいるし、瞳で喰らうことも、アイテムボックスにそのまましまうこともできない。かといって、普通に解体している時間はない。

 普通はモンスターに襲われたら馬車を止めて対応をし、倒したら再び動き出すそうなのだが、俺が全部遠距離で仕留めて死体まで処理してしまっているため、馬車は休憩と野営以外では止まっていない。


 はじめの襲撃の時は、俺が『ダークチェーン』でモンスターを引っ張ってきたのを見て、解体のためにとまるかと提案されたのだが、あまり馬車を止めるのはよくないと思ってしまい、解体ナイフで解体してしまったのだ。すると、次の襲撃からはその提案もされなくなってしまった。解体ナイフは便利なのだが、ウルフからは牙だけが取れ、スカイホークからはなぜか糸で束ねられた数十枚の羽根が取れる。爪だって売れるし投擲武器としても使えるんだけどな……。


 荒野地帯に入るまで、常に使い続けてきた『気配察知(魔物)』と『気配察知(人)』と『罠察知』は、レベル差があったはずだったのだが、気配察知系はともにレベル6、『罠察知』はレベル4になっていた。常に人が周りにいたことが大きいのだろう。でも、そうなると『罠察知』はなんで上がってるのだろう……。これまで『罠察知』は一度しか反応していない。それも、少し離れた位置に反応していたし、狩人か冒険者が仕掛けた罠なのだろう。

 他には、『ニードル』がレベル2に上がった。わずかに威力が上がったかな? という感じがしなくもないが、一撃で仕留めているし、普段は同時に数十発撃つからいまいちわからない。




 荒野地帯に入ってから、俺の隣で御者を務めていた男性が結界を張るタイプの魔道具を発動させた。話を聞くと、これまでの森や草原とは違い、荒野地帯では風に乗せられて小石や枯れ枝が飛んでくるらしい。それから自分と馬車を守るために、半球状の結界を張る魔道具だそうだ。真ん中の馬車で使わないと全体を包めないんじゃないかと尋ねると、そこら辺は調整が効くらしく、前方は馬がぎりぎり守れるところまでという形にしているそうだ。真ん中の馬車が使うと、先頭の馬車との距離感覚がつかみにくく、広めに結界を張ることになり、魔力の消費が大きくなるらしい。個人的には先頭の人が使っても変わらないと思うんだけどな……。




 予定よりも順調に進んでいた一行は、3時頃になって一旦休憩をとることになった。理由としては、今いる地点からミラの町までの道のりを考えると、このまま向かっては到着が夜になってしまうからだとか。町の近くで野営をするよりも、少し離れた地点で野営をした方が安全(・・)だということらしい。


 俺は休憩中、ラムダさんとモンガさんにミラの町について尋ねていた。


「ミラの町は、荒野の中にあるとは思えないほど緑のあふれる土地なのですぞ」


「緑あふれる……ですか?」


「はい。ミラの町は、別名龍の町と呼ばれていまして、4匹の龍が作った町とされています」


「土龍、火龍、水龍、風龍の4体ですぞ。人に友好的な龍であり、一般的にモンスターに分類されるドラゴンとはまた違った存在であると言えますな。東西南北にそれぞれ館を構えておりまして、町はその4点を要とした結界で覆われているのですぞ。その結界の内側は4体の龍の力で、周りの荒野とは打って変わって緑あふれる土地になっているのですぞ。ちなみに結界の外はワイバーンがうようよいますぞ」


「それはまた……」


「ここだけの話、ワイバーンはランクB-。護衛依頼が終わった後の討伐依頼で仕留めていただく相手になります。基本的にワイバーンは群れを成すことはありませんので、1対1で戦ってもらうのにちょうどよいのですよ」


 ワイバーンと言えば、ノノさんが従えてたモンスターだ。大きな翼と鋭いかぎづめをもち、腕を持たない、飛竜の中では低ランクのモンスター。強そうだとは感じていたけどランクB-だったんだな……。


「それって言ってもよかったんですか?」


「構いませんよ。現状、『マツノキ』の皆さんは護衛依頼の試験に関してはほとんど合格と言えますし、どうせ町に無事到着できれば伝えた情報ですから」


「そうなんですか」


「ええ。他の町に向かっている人たちも、その町の近くにいるランクB-のモンスターの討伐依頼を受けてもらいます。そういった町を選んでいるんですけどね。そのせいで片道2週間かかってしまうところもあるんですが」


「それって不公平なんじゃあ……」


「幸いキーンの町の周辺には5か所ちょうどいい場所があるので、高ランクの方がいる『テルマ火山隊』に2週間かかる場所に行ってもらうことにしました。ちょうどいいハンデですね」


 護衛依頼を1週間長く続けることがちょうどいいハンデになるかはわからないが、冒険者ギルドが妥当だと判断したのだ。そういうことにしておこう。


「そういえば、ミラの町は龍の町以外に何か特徴とかあるんですか?」


「それならば私にお任せですぞ! ミラの町と言えばもちろんリュウマンジュウですな!」


 ここぞとばかりにモンガさんのテンションが跳ね上がった。


「リュウマンジュウは4種の龍の形をしたおいしいお饅頭なのですぞ。ドリュウマンジュウはあんこ、カリュウマンジュウはイチゴ、スイリュウマンジュウは水飴、フウリュウマンジュウはオレンジの味がするのですぞ」


「すごい味ですね」


「初めて見た時は私も本気なのかと疑いましたぞ。しかし、しかし! 一度口にすればたちまち虜になってしまったのですぞ! 基本的に4種類で1セットとして売っているのでぜひ全種類食べてみるべきですぞ。味は私が保証いたしますぞ!」


「私は以前頂物でカリュウマンジュウだけ食べたことがありますが、たしかにおいしかったですね」


「それはもったいない。今回の滞在でぜひ残りも食べてみるべきですぞ」


「そうさせていただきます」


 そんな会話をしていると、そろそろ出立する時間になった。これから3時間ほど進み、野営をして昼頃にミラの町に到着する予定だ。

 俺たちは、再び馬車に乗って進みだした。


 




どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv94/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv51/70

 獣人  Lv17/20

 狂人  Lv31/50

 魔術師 Lv47/60

 ローグ Lv22/70

 重戦士 Lv23/70

 剣闘士 Lv10/60

 神官  Lv3/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70 

 大鬼人 Lv1/40 』

来週末に試験があるので今週いっぱいは更新はお休みします。

ただ、感想の返信はしますのでご安心を!

今週ペースを変えずに書いてきて勉強おろそかだったんで…


なんとか18日には投稿できるようにガンバリマス。

ではまた次回

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