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オーガ種戦です

剣が弾かれた。


「!!!」


 一瞬理由がわからなかったが、後ろにオーガガーディアンがいるのを見てピンときた。結界を張ったままきていたのだ。面倒なことしてんじゃねえよ。剣を弾かれて体勢が崩れた俺に剣が振り抜かれる。一体目の攻撃は食らってしまった。腹から血が出る。しかし2体目からの攻撃には結界を張って防いだ。剣が弾かれて今度はオーガソードの体勢が崩れる。その隙に一気に後ろに飛んだ。けっこう深く入ったのかなかなか血が止まらない。

 だが休ませてくれるなんてことはなかった。上から矢が降ってくる。しかもなんか色が違うやつ。と思ったら空中で矢が分裂した。2本だった矢があっという間に10にも20にもなった。結界がすべて防いだが皹が入ってしまった。これはまずい。

 それでも猛攻は終わらなかった。オーガローグが正確に同じところを順に攻めてくる。不意打ち気味にダークランスを放つとちょうど攻撃しようとしていた一体は仕留めたが残りにはかわされた。と思ったらオーガソードが切りかかる。弾かれようと体勢が多少崩れようと止まらなかった。やられっぱなしではやばいのでダークランスとエアロで攻撃する。エアロがヒビの入っていた剣をへし折りダークランスが貫く。あと2体。腕と頭、それから腹を貫く。あと1体。そいつも頭を貫いた。しかも2本で。前衛組の全滅だと口元が緩む。すぐ次に意識を向けるが、それは間違いだった。

 一番多く残るオーガメイジに狙いをつけると視界の端でなにかが動く。慌ててそちらに意識を向け直すも遅かった。血まみれでふらつくオーガソードが剣を振り上げていた。剣が若干光り、勢いよく降り下ろされる。


 一刀両断。


 隙は大きいが威力は一目瞭然。

 オーガソードが死の間際になって本能からか習得したスキル。だがそれを放つ体力はもはやオーガソードにはなかった。だから……命を捨てた(・・・・・)

 オーガソード自身のすべてを込めた剣が振り下ろされる。パリィィンと音をたて結界が砕かれる。そして細くてそこそこ長いなにかがとぶ。俺は一瞬それがなにかわからなかった。が、それから飛び散る赤い液体をみてからの行動は早かった。右腕で今まさに宙を舞う左腕(・・・・・・)をつかんで切り口に当てる。魔力が大きく減る感覚がある。そして遅れて腕に痛みが走る。


「ぐあぁぁぁぁあああ!!!」


 腕が結界ごと切り裂かれた。ついでにいえばすぐ後ろにいたオーガローグも一緒に。その一撃を放った本人はすでにこと切れていた。オーガたちはこのチャンスを逃すまいと攻めに来る。オーガメイジはファイアを、オーガアーチャーは先ほどと同じ攻撃を、オーガローグは一気に距離を詰めてくる。

 俺は結界を張って防ごうとする。が、結界は発動しなかった。


「くそ! 壊れたらしばらくはダメとかそういうことかよ!」


 まずいと思った俺はファイアのほうへと走り出す。魔法ならいくら喰らっても問題はない。だがオーガローグはファイアをくらえば相当のダメージがある。そのためオーガローグは足を止めた。実際には俺がすべて喰らっていったから攻めてきても大丈夫だったのだが止まってくれたのならちょうどいい。


『スキル:ファイアLv4を習得しました

 火耐性Lv7を習得しました』


 今はどうでもいい。ファイアを喰いつくした俺はその足でオーガアーチャーの下へ走る。すでにオーガガーディアンも前衛組もいない。丸裸だ。

 俺はダークランスを2発撃つ。残っていたすべてのオーガアーチャーを貫いてしとめた。あとはオーガローグとオーガメイジだ。オーガローグを次の標的に決めそちらを向いた時、腹に矢が刺さった。視界には手にオーガ―チャーの撃った矢を持つオーガローグが見える。それを投げたのだ。すぐにそれを抜くと血が出たがだんだんととまっていく。オーガローグはまた矢を投げる。残っていた4体がそれぞれ投げてきた。

 ファイアを放って矢を焼き落とす。今更だがオーガアーチャーの使う矢は木製で先に少し鉄が付いているくらいのものだ。なのでファイアの炎で簡単に焼くことができる。ファイアはそのままオーガローグを襲うもかわされてしまった。なのでロックオンで狙いを定めてダークランスを2発撃った。そして黒の槍が放たれると同時に俺も走り出した。槍がオーガローグを襲うがそれはかわされる。唯一ロックオンされたオーガローグはよけたと油断していたところを貫いた。残すは三体。俺はもう一度ダークランスを撃つ。やっぱりかわされた。だが、そのかわした先に剣を投げる。慌てて気づいたのか短剣を盾にして防ごうとする。

 剣ははじかれた。だがオーガローグののどに牙が刺さった。剣の後ろから投げていたのだ。これで残り2体。オーガローグたちは最後の勝負とばかりに距離を詰めてくる。それに対して俺は拳を構えた。短剣を突き出してくるその腕をつかんでもう一体にぶつける。そして固まったところにファイアを放つ。かわされたが逃がさないとばかりに足をつかむ。それを地面に叩きつける。ボキっといういやな音が聞こえたがとめずにそいつの頭を潰す。そしてすぐ近くまで来ているだろうオーガローグに威嚇をぶつける。さっきは距離が開いていたため効かなかったけど今は至近距離だ。案の定麻痺した。力を抜いて近づき首を折る。そしてすぐ近くの3体を全て喰らった。


『パラメータ:器用さ上昇を習得しました』


 残るはオーガメイジだけとなった。とりあえず今の距離のまま牙を1本投げつけて1体倒す。するとなにやら残った3体のオーガメイジが一か所に手を向けて呪文を唱え始める。


『バーストショット』


 炎系中級魔法。

 ファイアとは大きさがまるで違う炎の塊が飛び出した。それは一直線に俺に向かってくる。オーガメイジたちは全員が全員膝をついて肩で息をしている。魔力を根こそぎ使ったらしい。

 俺はそれをかわさない。そのまま俺にぶつかった。その瞬間、洞窟全体を揺らさんとするほどの爆発が起こった。


「ギィギギグギガギー!」


「ゲゲ、ゴゲグギガゴ?」


「ガァーガガゲギグゴゴグ!」


 オーガたちは彼らの言語でなにやら騒ぐ。だが、その騒ぎは不意に止まった。

 爆煙が一点に集まり出した。その中心にあるのは俺の瞳。そして完全に煙を吸い尽くした。


「ふう。あかん、完全に油断してた。魔法は喰えても爆風とかは喰えねえのかよ。体中が地味に痛い」


 そうぼやいたあとでオーガメイジたちを見る。全員の表情を例えるなら『絶望』といったところだろう。


「生かしとく理由はないし返すよ」


 俺の目の前に少しずつ炎の塊ができはじめる。ゆっくりと大きな塊になっていく。


「『バーストショット』!!」


 ついさっきやつらが3人で使った魔法がやつらを襲う。そして


ドォォォォオオオン


 再びの爆音。そして煙が上がる。


「あれ?」


 俺は体から力が抜けた。なんとか顔面強打は防いだが地面に倒れこむ。再生されていくのにつれて力が戻っていく。つまるところ魔力切れだ。本来オーガメイジ3体がかりで撃った魔法を戦いでもうかなり体力を使い果たした状態で撃ったのだ。それで倒れないほうがおかしい。

 俺の体に力が戻ったのと煙が完全にはれたのはほぼ同時だった。爆心地(?)には二つの死体があるだけだった。もう1体いたはずだが周りを見渡しても見当たらない。しかしよくみると離れた場所にいた。爆発で飛んだらしい。けっこう強いな。

 俺はとりあえずまだプスプスと音のしているオーガメイジは後回しにして他のオーガたちを一ヶ所に集めた。そのときに武器は全部回収しておいた。

 集め終わったときにはもうオーガメイジも冷めていた。そして1体1体しっかりと喰った。



どうもコクトーです



『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX

 冒険者 Lv20

 格闘家 Lv31

 狙撃手 Lv23

 盗賊  Lv20

 薬剤師 v20

 剣士  Lv10

 武闘家 Lv5

 戦士  Lv5

 魔法使いLv10

 ????の勇者Lv5

 鬼人  Lv2 』


えーと、感想の返信全員分まとめてやりました

遅くなってすいません



ではまた次回

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[気になる点] 食事はどうしているのか、討伐していないスライムと悪魔は何故喰らうことができたのか。ダンジョンでサバイバルしているはずでは?
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