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生の草原ボスです5


 俺の『生の草原』での二度目のボス戦は、かなり一方的な展開になった。


 戦闘開始と同時にコルクの暗黒魔法、アンナの酸攻撃、カルアの風魔法がボスエリアに降り注ぎ、取り巻きたちはどんなモンスターが何体いたのか数える間もなく倒れ伏した。

 真レオウルフキングは、ダメージを受けながらもその三段攻撃を耐えきり、先ほどは終盤で使ってきた影分身を初っ端から使ってきたりと必死に抵抗しようとしてきたが、俺とゼルセとヒメの攻撃の前に2分と経たずに沈んだ。


『職業:冒険者Lv94になりました。 』

『スキル:空蹴りLv5になりました。 』


 あれ? 思ってたより上昇しない……。影を倒したときはそれなりにレベルが上がったんだけどな……。


「ぐがぁああ」


 真レオウルフキングを喰らおうとしていたゼルセだったが、目の前で消えてしまい、残念そうな声を上げた。頼むから目の前にある宝箱に怒りをぶつけたりしないでくれよ。


 とりあえずみんなにエルダードンキーの肉を振舞い、それを食べている間に宝箱の中身を確認することにした。

 しかし、残念なことに宝箱の中に入っていたのはレオウルフの肉だった。これは……はずれなんだろうな。レオウルフキングでもなく、その下位種であるレオウルフの肉なんだもの。とりあえず喰らってみるか。


『スキル:鋭い爪Lv4を習得しました。 』


 スキルのレベルが上がったみたいだ。『獣化』を使ったときしか使わないスキルだな。というか、『獣化』を使っても使わないことの方が多いようなスキルだ。もし次も同じ物が出たらヒメたちのご飯だな。


「暴れ足りないやつはいるか?」


 俺の問いかけに、ご飯を食べていたゼルセとコルクが反応した。お前らは他の奴より暴れてるだろうが……。


「まあいいか。じゃあゼルセとコルクはもう一回やるぞ。それでおしまいな」


 2体はそれでよしという代わりにうなずいた。

 ゼルセとコルク以外を戻すと、ボスエリアから出てもう一度挑むことにした。





 三度目のボス戦では、取り巻きはレオウルフキングが1体いるだけだった。真レオウルフキングよりも一回り小さく、影の分身は本体よりも小さく、能力も本体よりも劣っていた。魔法自体が弱体化しているらしいな。

 残念ながらレベルもスキルレベルも上がらなかったが、今度は宝箱に魔力のこもった鋼の棍棒が入っていた。持つところから殴る所まで完全に鋼でできている武器だ。これまで使ってきた棍棒と比べたらだいぶ長持ちしそうだ。棍棒の整備の仕方はすでにガンダさんから習っているからな。

 『上級鑑定』で詳しく調べてみると、どうも軽量化と火耐性が付与されているらしく、棍棒とは思えないような軽さだが、振り下ろすときはその重さが発揮されるようだ。筋力が高いから個人的には軽量化がなくても問題ないが、あって損をすることはないしいいか。


 俺はゼルセとコルクを戻して、鋼の棍棒をアイテムボックスにしまうと、ダンジョンコアのあるところにつながる扉をくぐった。




 扉をくぐった先にあったのは、アントホームの時に見たような、転移陣だけがあるような部屋ではなく、部屋の隅に3つの転移陣があり、中央には部屋にぎりぎり入る程度の巨大な魔道具が置いてあり、その前にマナが言っていたものと思われるカードが、かごに入れられて5枚ほどおいてあった。ギルドカードと同じようなものだが、その表面に『生の草原攻略者の証』と書いてある。すでにマナたちが1枚持って帰ったはずなのでとりあえず転移陣を使えるようにしておかないと。

 3つある転移陣のうち、『死の草原』への転移陣だけは離れて設置されていた。他の2つは外の転移陣とつながっているものと、50層の扉のすぐ近くに転移するもので後者は一度使うことで視覚化されるらしい。どうりでさっき気づかなかったはずだ。


 『死の草原』を一目見ていこうかとも悩んだが、何があるかわからないしやめておいた。でも、これって普通に利用できるよな? どうやって管理してるんだろうか……。


 転移陣を有効化して外に出ると、『テレポート』で館に戻った。





 館に戻ると、マナたちはお風呂に入っているらしく、ユウカだけがリビングでくつろいでいた。


「おお、メイも戻ったか。無事攻略できたそうじゃの。さすがはメイたちじゃ」


「ありがとな。なんとか誰も欠けずに攻略できたよ。まあ宝箱の中身はちょっと残念だったけど」


「クエイクの魔導書だったそうじゃな。マナも残念がっておった」


「主に魔法を使うのが俺とマナで、2人ともすでに使えるからな。どうせならどちらも使えないような魔法の魔導書がよかったよ」


「かっかっか。そうそううまくはできておらんよ。『生の草原』ではなく『明の森』じゃが、わしが攻略したときは魔力消費軽減(小)の付与された杖じゃったし。過去には巨大な魔石がでたり、聖剣が出たこともあったそうじゃが、確率的にははずれの方が多い。そう何度も挑めるようなものでもないしの」


 その気になれば休憩含めて20分もあれば1回クリアできるだろうけど、普通ならばそうはいかないんだよな……。今日だけですでに3回やったってことは言わない方がいいかもしれない。


「そんなものか。まあ当たりが出たらラッキー程度に考えておくよ。そういえば、マナたちはどれくらい前に戻ってきたんだ? そんなに時間をかけたわけじゃないけど、それなりに長いことダンジョンにいたし、時間によってはそろそろ出てくると思うんだが」


「そうじゃのう……風呂に行ったのは30分くらい前じゃ。まだかかるとおもうぞい」


「そうか。じゃあ俺は部屋で休んでるわ。あいつらの暴れるのに付き合ってたから疲れたんだ」


「じゃあ風呂から出てきたら呼びに行くように伝えておく」


「頼むよ」


 俺は部屋に戻った。



 それから20分くらいすると、キャラビーが呼びに来た。服装はさっきまでのダンジョン用の物ではなく、普段着として買った服になっている。町に行くのに皮鎧装備だったらどうしようかと思ったが、杞憂だったようだ。


 リビングに降りてマナたちと合流すると、一応リーダーだからということで、マナが持ってきた『生の草原攻略者の証』を俺のアイテムボックスに移して冒険者ギルドに向かった。今はまだ夕方だからそこまで混んではいないだろう。





 冒険者ギルドにつくと、人はいるものの、予想通りそこまで混んではいなかった。

 ダンジョン攻略の申し出は受付なのだが、その受付の列も2組ほど並んでいるだけで、すぐに俺たちの番になった。どうも1組は買取カウンターの方に向かったみたいだな。


「いらっしゃいませ。ここは買い取りカウンターではなく受付ですけどよかったですか?」


 男性の職員さんも目の前で間違いがあったから聞きやすいのだろう。


「はい。ダンジョン攻略の証の提出にきました」


「どこのダンジョンでしょうか?」


「『生の草原』です。証もこの通り」


 アイテムボックスから取り出した証を渡すと、その証をもって奥に行ってしまった。本物かどうか調べるためだろう。


「証の確認が取れました。ギルドカードの確認をしますので奥の部屋にどうぞ」


 職員さんの案内で俺たちは受付の奥の部屋に入っていった。



どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv94/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv51/70

 獣人  Lv17/20

 狂人  Lv31/50

 魔術師 Lv47/60

 ローグ Lv22/70

 重戦士 Lv23/70

 剣闘士 Lv10/60

 神官  Lv3/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70 

 大鬼人 Lv1/40 』

少し遅れました。

これで『生の草原』攻略です!


ではまた次回

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