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生の草原ボスです3

 ボスエリアに足を踏み入れた途端、ボスとその取り巻きのモンスターが次々と現れだした。

 中央に佇むのは真レオウルフキング。その周りに取り巻きのモンスターがうじゃうじゃといる。あー、取り巻きが多いパターンだろうな。

 種類は様々で、レオウルフが2体、トライホーンウルフが4体、その周囲にダンジョン内で戦ったことがあるウルフ系モンスターが20体くらい。さらに、レッドベア、ブルーベアなどのこのダンジョンに存在するベア系モンスターがそれぞれ10体近くいる。別にこいつらならいくらいようとあまり問題はないが、少々面倒なことにワイズドンキー、フールドンキー、エルダードンキーのドンキー系3種が1体ずつ遅れて現れた。


「コルク!」


 俺の声に反応して、俺がドンキー系3体に向かって『黒槍の雨』と『ダークアロー』を放つのに合わせる形で、コルクが周りの取り巻きに向かって大量の闇の矢を放った。魔法を使えるモンスターは撃ち落とそうとして次々に魔法を放ち始める。どのモンスターもレベルが高いらしく、しっかりと相殺したり、よけたりできている者も多い。下位種のウルフ系なんかは全滅しているようだが、トライホーンウルフなどの上位種はダメージを負った者はいても、脱落した者はいない。


「グガァアアアア!」


 取り巻きに向かっていく俺たちの頭上を飛び越えて、ゼルセが大剣を振りかぶって真レオウルフキングに突っ込んでいった。真レオウルフキングは上段から振り下ろされる大剣をまともに爪で正面から受け止めた。火魔法を使っているらしく赤熱しており、ゼルセの大剣とぶつかって火花が散っている。

 みんなには内緒にしているが、今回のボス戦の前にゼルセにはある指示を出しておいた。その指示とは、『ボスを倒すな』というものだ。

 そもそも、ゼルセのもととなったオーガキングのランクはA+。しかも、俺が喰らった時には真オーガキングになっていたし、その上位種となると、ランクをつけたらSランクになっても全然おかしくないと思う。今は真レオウルフキングを押さえてくれているが、いつしびれを切らしてもおかしくない。明日思い切り暴れさせてやるという約束をしているから大丈夫だとは思うが、できるだけ早めに終わらせた方がいいだろう。





「ガウ!」


「『剣閃・十』、『ダークナックル』」


 俺に向かってくるトライホーンウルフをステュラで切り捨て、後ろから近づいていたレッドホーンウルフを地面に打ち沈める。すでに戦闘開始から10分が経ち、取り巻きのモンスターはかなり減ったものの、まだ20体くらい残っている。


 ヒツギは一撃で1体ずつ確実に仕留めている。攻撃を鎖でしのぎながら棺桶を叩きつける形だ。叩きつけられたレッドベアの頭が陥没してるんだが……。

 その一方でキャラビーはかなり苦戦している様子だった。

 キャラビーは俺やヒツギほど一撃の威力が高くない。どちらかというと、スピードで相手を攪乱し、ちまちまと削っていくスタイルだ。武器もそのための短剣と、大量の投げナイフのみで、防具はガンダさんの紹介でそれなりにいいものをそろえることができたが、スピードを殺さないようにするための装備なので攻撃をもらうのは拙い。みぃちゃんをつけているため、背後をとられることはないが、1体1体をしとめるのに時間がかかっている。


 それから2分もしないうちに、取り巻きの最後のトライホーンウルフを仕留めきった。すでにキャラビーとみぃちゃんは遠距離から投げナイフでの攻撃に切り替え、ヒツギも隙を見て攻撃を仕掛けている。

 俺たちが取り巻きを潰す間、ずっと魔法を相殺し続けてくれたマナは相当疲弊しているようだった。魔力的には回復が追い付いているだろうが、ずっと集中し続けていたため精神的に疲弊しているのだろう。2人が攻撃に回った時点で、マナも防御をコルクに任せて攻撃に移っていた。


 俺も真レオウルフキングに向かって駆け出した。真レオウルフキングはすでにかなりのダメージを負っている。今もマナとキャラビーの牽制でできた隙を逃さず、ヒツギの棺桶が横っ腹にめり込んだ。

 真レオウルフキングは体の向きを変えて、空中にいるヒツギを噛みつきにいくが、ゼルセが大剣で受け止める。俺たちとそう変わらないサイズの牙が1本折れてその場に落ちる。真レオウルフキングは痛みに顔をしかめながらもゼルセを横殴りにして距離をとった。

 当然、体勢をたてなおす時間なんか与えるはずもなく、『ダークチェーン』で足を狙う。拘束する直前で気づかれてしまうも、それをかわすために浮いたところをマジックソード・アクアが深く切り裂いた。左前足の関節だ。着地した際にガクッとなり、力が入らない様子が見てとれた。これでスピードは大きく落ちるだろう。


 スピードの落ちた真レオウルフキングに向かって、俺の『ダークランス』とマナのファイアランスが襲いかかる。広範囲に広がる火と闇の槍を負傷している真レオウルフキングがすべてを避けられるわけもなく、あわせて10本ほどがその体に刺さる。まだ沈まないのか。


「ガルゥウウアア!」


 傷だらけの真レオウルフキングが勢いよく吠えると、その影が盛り上がり始めた。というか、影が地面からはがれいっている。そのまま完全に地面からはがれると、その影はだんだんと形を変え、真レオウルフキングそのものとなった。これが一度しか使ってこない理由か。

 資料を読んでみて、ずっと影から分身が出てくるもんだとばかり考えていたが、実際に見てみると影そのものを自分の分身にするというものだったようだ。能力の内容が違うのだから使えないのは当然だったみたいだ。まあ実際に見ても使えないけどな。もしかしたら喰らえば使えるようになるのかな?


 影をよく見てみると、本体の怪我は反映されないみたいだった。今も左足で地面を蹴ってこちらを威嚇している。この影は物理攻撃しかもっていないが、その攻撃力は本体とそうかわらない。もちろん、魔法がないというだけで危険度も攻略のしやすさも数段落ちるものの、キャラビーやマナだと一撃もらったらかなり厳しいというのは変わらない。お金には余裕があるし、どこかでスピードを殺さず防御力の高い装備を探すべきだろうな。


「キャラビー、影をやるぞ。マナとヒツギはそのまま本体を仕留めてくれ!」


「了解です!」


 俺の指示でキャラビーとみぃちゃんが影のほうに標的を変えた。本体はすでに足を1本潰せているから終わるのも時間の問題だ。あ、今ちょうど右の後ろ足をヒツギがへし折った。左後ろ足と右前足だけではほとんど動けまい。こっちも急ぐか。


「『ロックオン』『ダークアロー』10連」


 『ロックオン』で影に狙いを定め、わざと一部だけ弾幕の薄いところを作りながら大量の闇の矢を放った。影は牙と爪で矢をしのぎながら狙い通りの場所に誘導されていく。

 俺の狙いがわかっているのか、いつの間にかみぃちゃんに騎乗していたキャラビーも影の動きに合わせて高速で移動しながら、そこに誘導するために違う方向に行こうとするのを阻止してくれている。今!


「『クエイク』『ダークチェーン』、そして『アイスロック』」


 突如現れた土壁に気を取られた影を闇の鎖が縛り、その足を完全に氷が包み込んだ。火魔法があるから本体には使えない拘束スキルだが、影には問題なく使える。このまま押し切る!


「『鬼化』『鬼の一撃・付与』『魔宝刀』」


 ステュラを両手で握りしめ、『小規模ワープ』で影の上空に跳ぶと、『空蹴り』をブースト代わりに影に向かって急降下する。


「『ダークソード・纏』、そして『一刀両断』!」


 急降下する勢いそのままにステュラが後ろの土壁ごと影を切り裂いた。影は真っ二つになり、地面に溶け込むように消えていった。


「こっちも終わらせるよ。ヒツギ、離れて! 『現れよ、地獄の炎』ヘルフレイム!」


 影が消えるタイミングに合わせてマナの獄炎魔法が発動した。赤黒い炎が真レオウルフキングを焼いていく。足を半分使えないために逃げることもできず、水魔法を使えないために炎を消すこともできない真レオウルフキングは、声にならない雄たけびを上げながら倒れ伏した。


 炎が消えるころには、真レオウルフキングの体はところどころが炭のようになっており、どう見ても生きている状態じゃなかった。

 そして、すべてのモンスターの死体が消え去り、宝箱がその場に残された。


 俺たちの勝ちだ。



どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv90/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv45/70

 獣人  Lv16/20

 狂人  Lv25/50

 魔術師 Lv40/60

 ローグ Lv21/70

 重戦士 Lv21/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70 

 大鬼人 Lv1/40 』

1日遅れて申し訳ないです。

ちょっと書くのに時間かかりました。


ではまた次回

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