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生の草原ボスです2

 エルダードンキーと戦ってから10分くらい進むと、次のエルダードンキーがいたから同じように戦ってみた。先ほどの個体が弱かったのか、それとも今度の個体が強かったのかはわからないが、闇の玉に対して同じように『ダークボール』を放ったら、3発目でようやく消すことができた。しかも、残りの2発もかわされてしまった。


 それでも、エルダードンキーは1分とかからずに倒すことができた。

 エルダードンキーは先ほどとは違って、俺に向かってくることはなく、その場で魔法を使って迎え撃とうとしてきた。前足を上げ、その両足先にそれぞれ闇の槍を形成し、口元で闇の玉を形成。両足を地面に打ち付けて地面の下から槍を打ち上げてきたり、闇の玉を発射して牽制してきたりと、頭を使った攻撃が多かったし、どうも物理攻撃型と魔法攻撃型がいるみたいだ。どちらかといえば魔法型のほうが戦いにくかったな。

 物理型は突っ込んできたところを俺が抑えておけるが、魔法型はそうはいかない。先ほどの戦闘でも、闇の玉の方は狙いがわかりやすいが、地面の下からくる攻撃は対処が面倒だった。狙ってくる相手の判別がしづらいし、相殺もできない。土魔法の中にはそれ用の魔法もあるかもしれないが、俺が使えるのは現状『アースボール』とマナに教えてもらった『クエイク』だけ。マナも土魔法はそんなに鍛えてないしこれは今後の課題になるかな?




 その後、50層に到着した俺たちは、ボス戦を前に遅めの昼食をとることにした。あらかじめサンドウィッチなどを用意しておいたので取り出すだけでいい。現在50層には俺たちしかおらず、49層でも3組ほどモンスターと戦っているパーティは見かけたが、どうも50層にきそうな感じではない。

 さすがに食べてすぐに挑むというわけにはいかず、1時間くらい休憩と作戦会議の時間にあてることにした。館で情報を共有しているとはいえ、直前に確認することは大切だ。


「じゃあ改めて確認するけど、ここのボスの名前は真レオウルフキング。ウルフ系のモンスターだけど、これまで出てきたモンスターとはまた違ったモンスターの上位種だね」


「大きさはエルダードンキーとさほど変わりません。ウルフ系に属していますが、どちらかといえばレオ系のモンスターに近い特徴を持っています。レオ系の特徴でもある鬣を持っていますが、体つきはウルフ系のそれ。スピードもパワーもキレも備え持ったモンスターです。魔法についても、火属性と闇属性の魔法を使うことが確認されているそうです」


「たしか、火属性の方はレッドベアみたいに体表の温度を上げるのと、赤熱した爪をふるってくる攻撃。闇魔法はエルダードンキーみたいに闇の玉、槍を放つのと、影から能力の劣った分身を創り出す攻撃だったよな? あれ俺もつかえたら便利そうなんだけどな。なんか使えないんだよな……」


「影分身は大きく魔力を消耗するのか、1度の戦闘で1回しか使わないそうです。しかし、それ以外の魔法は同時に最大3つまで使用してくるのが確認されているみたいです」


「影分身はその3つの1つに数えられるんだっけ?」


「いえ、影分身は数に含まないと書いてあったはずです」


「そっか。体温上昇は誰かが張り付いておけばずっと使ってきそうだよな。となると魔法は2つか。マナ、うまく相殺できるか?」


「やってみないとわからないけど、2つなら取り巻きを相手にしながらでも大丈夫だと思う。ただ、どうしても意識を真レオウルフキングに向けないといけないからカバーはお願いしたいな」


「じゃあコルクをつけるよ。近接も遠距離も強いし。あと、キャラビーにはみぃちゃん、ボスに張り付くのはゼルセに任せる。体格的にあいつが一番適任だからな」


「じゃあ25層の時と同じ感じ?」


「今度はゼルセがボスを仕留めちゃうなんてことにはならないと思うけどな。だから取り巻きを殲滅し終わったら、俺とマナは今度は真レオウルフキングが自由に動けないように魔法で牽制と足止め。『ダークチェーン』みたいに拘束できる魔法って覚えてないか?」


「拘束できる魔法は土魔法系の魔法が多いからね。私が主に使うのは火魔法だし、『ダークチェーン』も私よりメイの方が強度が高いから邪魔になっちゃうかも。だったら真レオウルフキングの魔法の相殺を続けるべきだと私は思うんだけど」


「私もその方がいいと思うよ。メイは『ダークチェーン』で拘束しながらでもいろいろと対処できるし、拘束しなくても、私たちで脚を潰して動けなくしちゃえばいいし」


「それがいいかな。予想外な事態が起こった時は一旦ばらけて距離をとってくれ。ゼルセには前線で暴れてもらうが、できることなら2~3人でまとまれるといいな。1人になるのは拙い」


「私とメイが誰かのところに行くってことだね」


「ああ。俺とヒツギで合流しても二人とも前衛だからな。近いほうに下がってくれ」


「了解」


「まぁとりあえずはこんなもんかな? 」


「そうですね。取り巻きについても資料に書いてありましたが、どうも毎回違うようですし」


 取り巻きについては、どうも25層とは違うようで、毎回その種類も数も異なるらしい。

 過去の例としていくつか載っていたが、大量のウルフ系モンスターがいたときもあれば、ドンキー系のモンスターが4種類1体ずつだったときもあるらしいし、いろんな種類のモンスターが複数だったときもあるらしい。このダンジョンに本来生息していないレオウルフがいたこともあると書いてあった。

 俺たちの時がどうなるかはわからないが、数が多いなら多いで先制で広範囲に攻撃をすればいいし、数が少ないならそれはそれで楽になるだけだ。


 それから、ゼルセとコルクとみぃちゃんを呼び出し、いろいろと説明をしたりしていると、1時間が経ったのでボスに挑むことにした。




「準備はいいか? 『生の草原』で一番の山場だぞ」


「大丈夫だって。それよりメイのほうが緊張してるんじゃないの?」


「緊張はそんなにしてない」


「してるじゃない。私がいいことしてあげよっか?」


「冗談はそれくらいにしてくださいね刈谷さん」


「やめて! 急に敬語で他人行儀になるのやめて!」


「何を言ってるんですか刈谷さん」


「メイ、それくらいにしてあげて」


「ご主人様……」


「冗談だ。すまんなヒツギ。でも、これから戦闘なんだしあんまりふざけているなよ」


「ごめんごめん」


「……主、まだ行かぬのか?」


「落ち着けコルク。すぐに戦えるから」


「……ふふっ」


 俺の言葉に待ち遠しいというように口元に笑みを浮かべるコルク。

 実のところ、俺の従魔の中で一番の戦闘狂ともいえるのはコルクだったりする。ゼルセと違って暴れようとはしないけど、その分1回の戦闘が長くなる。暴食(ベルゼブブ)の力を取り込んでいるからか、時に周りの環境をぶっ壊してしまうこともある。だから普段はあまり模擬戦ができないのだ。しかし、今回はいくら壊してもダンジョンが直してくれるから、マナを守りつつ好きに暴れろと伝えてある。吉と出るか凶と出るか……。


「よし……行くぞ!」


 俺たちはボスエリアに足を踏み入れた。


どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv90/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv45/70

 獣人  Lv16/20

 狂人  Lv25/50

 魔術師 Lv40/60

 ローグ Lv21/70

 重戦士 Lv21/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70 

 大鬼人 Lv1/40 』

おかしいな…思い通りに進まない…

今回でボス戦始まる予定だったのに…


次回こそ、次回こそはボス戦です!

ではまた次回

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