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まちぶせです

真オーガソードを喰らった。


『スキル:剣術Lv3を習得しました』


 オーガソードの上位種なだけあってやっぱり得られたのは剣術だった。でもこの場合新しいスキルを得るより都合はいい。剣を手に入れてもそれを扱うだけの力量がないと話にならない。スキルに頼りきりの俺に言えたことじゃないけど。

 剣はアイテムボックスから出しておくことにした。さっきこいつが歩いてきたのはまだ行っていなかった道だった。そちらから歩いてくるということはつまりそこが正解の道であるということではないだろうか。俺は警戒しながら通路を進んだ。

 それから4回ほど行き止まりを体験して進んでいくと今度は歩いてくるのではなく堂々と道で仁王立ちしたオーガがいた。体の色からみてハイオーガだと思う。一応鑑定を使っておく。


『ハイオーガ(オーガ種)』


 正解だった。真でもないみたいだしこれはいける!

 ハイオーガは俺の姿を捉えると2本(・・)の棍棒を構えた。さすがにこれは少し驚いた。棍棒の二刀流とか聞いたことねえよ。ハイオーガはそんなことお構いなしに突っ込んできた。それでも身体能力はハイオーガのそれ。2本の棍棒をそれぞれ両手でつかみ取った。そのまま蹴りで後ろに飛ばす。武器2本ゲット。武器を失ったハイオーガは仲間を呼びに行くのかそれともただ逃げるのかわからないが通路の奥に走っていく。


「いやいや逃がさないから」


 その背中に向けてエアロを放ち、ロックオンで牙を投擲をした。エアロが当たって倒れこむハイオーガ。ロックオンスキルのおかげでその背中に向かって牙が方向を修正する。そしてしっかりと命中した。貫通してるらしく牙の根元があんまり見えない。

 ゆっくりとそれに近づいて剣でちょんちょんつついて死んでいることを確かめると瞳で喰らった。その時体に刺さった牙を抜くのを忘れたせいで投擲武器が一つ減ってしまった。爪より投げやすくてよかったのに……。


『スキル:偽二刀流Lv1を習得しました』


 やっぱりスキルは二刀流かあ……


「偽?」


 鑑定で自分のスキルを調べる。間違いなく二刀流という文字の前に『偽』の文字がある。何が偽なんだろうか。詳しく見たいなーって思ったら詳細が出てくれた。最初は使い方すら謎だったけどわかると鑑定便利だな。


『スキル:偽二刀流

 棍棒や剣のような武器を2本装備したときに筋力が極僅かに上昇する感じがする』


 わけわかんねえ!? 結局なんもおこらないってことじゃねえか! なんだよ感じがするって!


「もしかして他にもこんなやつがあるんじゃあ……」


 俺は慌ててスキルの一覧を見る。まだ使ったことのないスキルはいくつかある。鬼の一撃とかは職業の鬼人の影響かわかんないけど習得とほぼ同時に理解できたけど理解できてないやつはいくつかある。この際全部調べよう…………






 5分かけて気になるのを調べつくした結果いらないのがいくつかあった。


『観察:対象をよく見えるようになる』

 見えたからどうなるってわけでもないっぽい。

『集中:心が落ち着いてよく集中できる』

 それスキルなの?

『防御:がーーーーーーど』

 説明が意味わかんない……。


 なんなのこれ?

 全部名前だけ聞いたら使えそうなスキルなのに。なんか用途あんの? そして最後の奴はバカにしてんの? 説明のはずなのに結局どういう効果なのかが全く分からない。防御なんかそのままガードしたときに防御力が上がるだとかそんなのを期待してたのに……。ただこれだけレベルが存在する。それに期待しよう……。

 かなり落胆させられたが中には本当に使えそうなものもあった。これはどうしてやろうか……。

 なにはともあれ俺は通路を奥へと進んだ。この先に何かがいるはずだ。



 それから直に若干広い場所に出た。そこにはオーガキングこそいないもののオーガナイト、オーガソード、オーガローグ、オーガアーチャー、オーガメイジ、オーガガーディアンなど20匹ほどのオーガがいる。しかもハイオーガや普通のオーガはいないときた。上位種だけしかいない。つかなんでオーガソードがここにいるんだろうか? オーガキング上にいたのに。まあ考えても始まらないか。おそらくさっきのハイオーガやオーガソードはもしかして見張りとかであの迷路を回っていたんだと思う。ハイオーガはなにかしらあって俺のことを知ってあそこで待ち構えてたとか。たぶん間違いないと思う。

 すでに臨戦態勢に入っている。まじやめて。弱い者いじめとかかっこ悪いよ。

 前衛としてオーガナイトとオーガソードがおり、オーガローグが遊撃、オーガメイジとオーガアーチャーが後方支援、オーガガーディアンがどこのフォローもできるようにとそれぞれの部隊の後方に1体ずつ。抜かりはないってか。

 先手必勝とばかりに相手が動いた。弓矢とファイアが飛んでくる。ファイアのすぐ後ろに弓矢がある配置だ。他のオーガたちも動き出していた。

 ファイアだけなら普通に無視して食らえばよかったけど弓矢はそうもいかない。もしかしたら頭にあたったやつはダメージもなく喰ってくれるかもしれんがそんなことしたくない。リスクが高すぎる。そこで俺はスキルで自分の周りに結界を張る。今は前方からしかきてないけどあいにく俺はこれ以外使えないからな。この結界はわかってるだけで2つ弱点がある。まず消費魔力が大きいこと。発動するだけじゃなくて維持するのにも魔力が必要なのだ。再生スキルのおかげで少ないとはいえずっと使ってれば魔力が空になる程度には高い。もう一つは魔法には効果がないこと。まあこれは俺にとっては問題にはならない。理由は簡単である。

 結界にファイアが迫る。ファイアは結界を素通りして俺に迫った。

 そして俺の瞳に喰われていった。それと同時くらいに矢は結界にあたり地面に落ちる。


『スキル:ファイアLv3を習得しました

 火耐性Lv5を習得しました』


 これが二つ目の弱点が問題にならない理由だ。魔法は俺には効かない。今後俺にもきく魔法が出てこないとも限らないが現状魔法は喰える。なら放置してしまえばいい。魔法の種類やレベルも増えるし場合によっては耐性も身に付く。視界がおおわれてしまうという欠点もあるけど結界の中なら大丈夫だと思う。

 結界を解いて周りを確認する。オーガソードたち前衛組が割と近くまで来ていた。後衛組もすでに次の攻撃の準備に入っている。オーガローグだけは慎重なのかあまり動いていなかった。

 俺は威圧を放つ。ほとんどのオーガナイトがひるんだ。そこに威嚇を放つ。ひるんでいたやつらは軒並み麻痺が発生した。ひるんでいなかった奴らも数体麻痺してる。残りは一瞬止まったか止まらなかったかくらいだ。威圧はどうやら威嚇の麻痺発生確率を上げてくれるらしい。コンボとして使ったほうがいいな。

 威嚇も耐え切ったやつらが切りかかってくる。俺も右手に剣を構えた。

 真っ先に切りかかってきたやつの剣を受け流して至近距離からファイアをぶつける。そいつは後続を巻き込んで後ろに飛ぶ。オーガガーディアンがいても魔法に効果がないのはかわらないらしい。なら剣は最低限にして魔法をつかえばいい。後続を巻き込んだおかげで少し時間ができる。俺はダークランスを2発後衛に向けて撃った。オーガメイジはとっさに呪文を唱えてファイアを撃って相殺していた。ファイアなら一発で数本を同時にぶつけられる。まして1か所を狙ってるのだから1発で全部当たる。それが何発か続けば普通に撃ち勝てるから1人1発しか撃てなくても相殺できる。俺には無詠唱魔法があるから何発も連続で撃てるけど本来は詠唱が必要で連続で使うことはできない。なのでダークランスにはけっこう有効だ。

 一方オーガアーチャーのほうはこちらの作戦通りだった。弓矢は1発につき1本しかあたらず自然と数で勝る。1発がオーガガーディアンを射抜き、相殺しきれなかった黒い槍が襲う。それにより2体のオーガアーチャーが倒れた。他の種もカバーに入れるような状態ではない。後衛組にダークランスを撃った後すぐに動けないでいたオーガナイトたちや再び攻撃しようとしてきたオーガソードにダークランスを撃っていたのだ。これによりオーガナイトは全滅。オーガソードは威嚇が効いたやつはしとめたが動けるやつは無傷だった。それでも剣にひびの入っている奴はいた。後ろに回り込んでいたオーガローグにはエアロを撃つ。普通にかわされた。やっぱ素早いんだなー。

 オーガソードが切りかかってくる。それを剣で防ごうと思い剣を払おうとしたとたん、剣が弾かれた。




どうもコクトーです



『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX

 冒険者 Lv20

 格闘家 Lv31

 狙撃手 Lv23

 盗賊  Lv20

 薬剤師 v20

 剣士  Lv10

 武闘家 Lv5

 戦士  Lv5

 魔法使いLv10

 ????の勇者Lv5

 鬼人  Lv2 』


ではまた次回

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