地下に戻ります
プラチナコングが地面にめり込んだ。
地面が50cmほどへこみ、そこにピクリとも動かないプラチナコングが埋まっている。
腕はすでに元に戻っており俺は疲労から座り込んでいた。
スキル『鬼の一撃』。圧倒的な破壊力を一撃だけ与えるスキル。ただ、今はまだ加減ができず一回使ってしまったら体力のほとんどをもっていかれる。かなり使いづらい能力だ。
だが、正直なぜかはわからないけど確実に当てる自信が先ほどはあった。もし急に向きとかかえられたらよけられたがそれはないとの判断だ。まあ当たってくれてラッキーってやつだな。
「とりあえず回復するまで待たないと」
再生によって疲労が取れるのを待つ。その間、プラチナコングを食べるため出てきたっぽいモンスターは例外なくダークランスで串刺しにした。それは俺のだっつの。
結局20分くらいかかった。うーん使い道考えないとな……。
「さてと、たくさんいるなあ……」
20分で意外と多く来たモンスターたち。1分に1体以上は確実にきたのでそのせいで回復が遅れたのも確かであるがそれにしても多い。もう少し遠慮してくれないかなって思う。
順番に一体ずつ先ほどの反省をいかして喰らう。爪や牙など使えそうな部分は全部回収。あとは喰らう、喰らう、喰らう。
『スキル:するどい牙Lv2を習得しました
パラメータ:素早さ上昇(小)を習得しました』
同じものとかレベルが上がらなかったものはなんか省略された。この瞳も成長してんのかな?
あたりにいたモンスターを全部喰いつくした俺はプラチナコングに手を付ける。といってもよく考えればこいつ武器になりそうな部分なかった。爪……なし、牙……少しあるけど無駄。結論……意外と毛触りよかったから少し体毛刈っていこう。俺は3束くらいまとめるとアイテムボックスに入れた。これと他の組み合わせてハンカチ作るんだ♪
『スキル:威嚇Lv1を習得しました
職業:剣士がLv5になりました
武闘家がLv5になりました
戦士がLv5になりました
魔法使いがLv10になりました
冒険者がLv20になりました
盗賊がLv20になりました
薬剤師がLv20になりました
鬼人がLv2になりました
スキル:剣術Lv2:ためるLv1:防御Lv1:ファイアLv2:ダークランスLv2:薬剤調合:怒りLv2を習得しました』
なんか一気にいろいろ手に入った。ただ、いくつか気になったことがあったので自分を鑑定する。
『刈谷鳴:
職業:ビギナーLvMAX:冒険者Lv20:格闘家Lv31:狙撃手Lv23:盗賊Lv20:薬剤師v20:剣士Lv10:武闘家Lv5:戦士Lv5:魔法使いLv10:????の勇者Lv5:鬼人Lv2』
いっぱいでてきた。よく見れば格闘家とかもレベルは上がっていた。なんか表示されないような条件でもあるらしい。つかオーガキング倒したときは新しい職業とかも増えたけど今回は増えなかったしレベルの上がり方も少なかった。やっぱボスは違うってか?
そのあと俺は普通でない木のところまで戻るとなんか光ってた。かすかにだけどたしかに光っていた。
『階層踏破条件を満たしました。次層への階段が出現します』
なんかアナウンスがあったあと木は縦に割れて階段が現れた。条件ってなんだったんだろうか……。
細かいことは気にせず俺は階段を下っていった。そして再び光に包まれた。
光に再び包まれた俺はやっぱり転移した。
今度転移されたのは洞窟の中。もとの洞窟に帰ってきた感じがする。やっぱさっきのとこがおかしかったのかなー。でも日差しがほしいなぁ……。
洞窟内はところどころにある光る石のおかげで意外と明るい。ちなみにこの石を見つけたのが躓いてこけたからだとは誰も知らない。いやそうじゃなくても誰も知れないけどね。
洞窟はいりくんだ迷路みたいになっていた。伝家の宝刀右手つたいも効かず、あっさりと元の場所にもどってしまった。その後も行き止まり。元の場所。前にとおった場所となかなか進まなかった。しかしマッピングのおかげである程度は把握できてきた。そしてあるとき急に変化が起こった。
「あれオーガソードだよな……」
目の前数十m先の角から現れたのはオーガソード。一応鑑定する。
『真オーガソード:
オーガソードの上位種』
真の方でした。いやなんで真がいきなり徘徊してんだよ。
こっちも驚いているが向こうもどこか驚いているように感じる。なんでかわかんないけど「えっ!?」っていってる気がする。
そんな感覚を感じていたがすぐに切り替えた。向こうも剣を構えてくる。
俺はアイテムボックスから爪や牙などをとりだし、即座に投げつける。ロックオンスキルで真オーガソードに狙いを定め5つ投げつけて様子を見る。これで1つくらいは当たってくれるだろう…………と思ってた時期が俺にもありました。普通に弾かれたんだけど!? バックステップしながら1つずつ切るとかありえねえよ。
真オーガソードは地面を強く踏み下がった事実なんかなかったかのように距離を詰めてきた。そのまま肩口めがけて降り下ろしてくる剣を下がってかわしてファイアを放つ。下ろしきったところに放たれたファイアは防ぐことができずに真オーガソードをとらえた。そこそこダメージを与えられたと思う。
すぐに俺の方をむいて構えた真オーガソードに対してダークランスを放つ。時間差で2つだ。20本の黒い槍が真オーガソードに向かう。真オーガソードは先程同様バックしながら切り始めた。これを待ってた。
20mくらい開いたとき、ダークランスの陰からエアロをとばす。真オーガソードはダークランスと同時に来たエアロへの対応が遅れて手に当たった。そして手から剣がこぼれ落ちる。これで守る術のなくなった真オーガソードに数本の槍が刺さる。貫通こそしなかったものの、うち一本が喉に深く刺さっていた。残りも腹や足などにしっかり刺さっている。真オーガソードはそのまま動かなくなった。
「ふぅ……うまくいったな。上で何発か使ったかいがあったな」
今回俺が使ったのは魔法のスピード差である。現在俺の使える3つの魔法のスピードは順にダークランス、ファイア、エアロとなっている。その分威力は逆。10本の槍をとばすダークランスはかなりダメージが大きい。1本1本ではそこまで大きなダメージにはならないがそれでもエアロと同等くらいはある。ダークランスは発動してから実際に攻撃が始まるまでラグが存在する。球体ができてから槍をとばすんだからしょうがないけどね。
もし仮に今ダークランスを撃って一発目の槍が出てからエアロを撃ったとする。するとどうなるか? 答えは『先にエアロが当たる』だ。まあ距離にもよるがさっきみたいに20mくらいなら確実にエアロが当たる。撃つ角度によってはさっき真オーガソードが対応できなかったように死角からの攻撃になる。けっこう便利だ。
ただデメリットももちろん存在する。それは俺が撃つ角度を誤るとダークランスに当たるということだ。なので注意がいる。あとはもっと上達しないとなー。
「ともあれ武器ゲット!」
俺にとって生きていくうえでの生命線である武器を手に入れるのに成功したからよしとしよう。真オーガソードの落とした剣を拾った。けっこう重量のある剣だ。まあ俺からしたらかなり軽いが。その振り心地を少し確かめた後、真オーガソードを喰らった。
どうもコクトーです
『刈谷鳴』
職業
『ビギナーLvMAX
冒険者 Lv20
格闘家 Lv31
狙撃手 Lv23
盗賊 Lv20
薬剤師 v20
剣士 Lv10
武闘家 Lv5
戦士 Lv5
魔法使いLv10
????の勇者Lv5
鬼人 Lv2 』
PVが10000超えました!!
こんなことがあっていいのでしょうか?
感想や誤字脱字の報告等どんどんお待ちしております
(職業:鬼人についての報告ありがとうございました)
ではまた次回