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生の草原です1

 次の日の朝、俺たちは朝食を家で食べた後、ブラウニーたちとゼルセに留守を任せて冒険者ギルドに向かった。


 冒険者ギルドですることは主に2つ。1つは依頼を確認すること。これはまあお金を稼ぐには必要不可欠だし、いい感じの依頼がないか探しておくのだ。

 そしてもう1つはダンジョンの情報を確認すること。ここの周囲にある4つのダンジョンはほぼすべての情報が公開されている。3つの攻略され、すでに賞品が全て出てしまっているダンジョンの情報が出ているのは普通であると言えるが、残りの1つは実はギルドが奮発した結果だったりした。ある程度の階層まで進んでいるパーティに正式に依頼としてダンジョンのすでに攻略した階層の情報を提供してくれるように交渉したのだそうだ。ちなみに、そのパーティは今も最前線で戦っているパーティらしく、攻略した場所の情報は随時提供している。また、情報に関しては常に受け付けているらしく、ギルドに入ってない情報であれば高めに買い取ってくれるそうだ。まあ俺たちは1層から順に上がっていくことになるし、情報を売ることはないだろう。


 1時間ほどかけてこれから行く予定の、()のダンジョンの情報は集めることができた。

 東のダンジョンは獣系のモンスターが蔓延る『生の草原』というダンジョンだ。門を出てすぐの道を、森に向かってまっすぐ行くと、入り口となる扉があり、その先がダンジョンだ。扉をくぐると、その先は草原になっており、扉がある地点からぐるっと円を描くように透明な壁がある。ダンジョンは全部で50階層で、1層から28層までは草原で、29層と30層は洞窟、残りはまた草原になっている。

 罠もモンスターも非常に多く、落とし穴、トラバサミなど、草に隠れて見えにくい罠が多く存在し、不定期に罠の位置は変わるため、その見極めが大事だとか。俺にはわからないからそこはキャラビーに任せよう。


 十分に情報を得た俺たちは、3つほど常注の依頼を受けてダンジョンにむかった。








 ダンジョンの前には、アントホームで見たように、多くの人だかりができていた。

 薬草や回復薬、縄などを売る商人、自分を売り込む冒険者などやかましいくらいに盛り上がっている。当然俺たちのところにも売り込みに来るがすべて断っている。十分に用意はできているしな。


 ダンジョンに入るのは順番待ちになっていたが、列は止まることなく次々進んでいるのですぐにはいることができた。


「混んでるな……」


 ダンジョンの中はそれはもう人でごった返していた。いたるところで戦いが起こっており、ところどころでモンスターの取り合いからか、喧嘩が起こったりもしていた。


「さすが迷宮都市……。なめてたわ」


「私も。ここまで人が多いとは思わなかったよ」


「さっさと先のほうに進んだ方がいいかもね」


「たしかに、先のほうに進めば人も減ってくるだろうし。じゃあ依頼の品だけさっさと集めて奥をめざそっか」


「そうだな。薬草以外はたしか20層までならどこにでも出てくるんだよな?」


「たしかそのはずです。薬草だけはこの階層で集めないといけませんが、ホーンウルフもベアツールも前半の層ならどこでも出てくると書いてありました」


 それを確認して、俺たちは薬草が生えている場所を探して1層を歩き始めた。






「……ない。全然ない」


「ないねー」


「不思議なくらいないね」


「ないですね」


 あれから3時間の間、俺たちは1層で薬草を探し歩いていた。

 薬草が生成される場所は1層の全体だと言われているが、まるで見つからなかった。依頼で集めないといけない本数は20本。しかし、この3時間で集まった薬草は3本。これはもう、予想外だ。


「常に鑑定しながら探してるから見落としはないはずなんだが……」


「全部他の冒険者たちに取られちゃってるみたいだね。まあこれだけいたら同じ依頼を受けてる人くらい何人もいるだろうし」


「だよな……こうなったらちょっとヒメたちにも探してもらうか」


 俺は召喚してもまだ問題なさそうなみぃちゃんとヒメを召喚した。


「がう」


「かう」


「くえ」


「ちょっと待て。なんでお前まで出てきてんだよ」


「くえ?」


 みぃちゃんの背にまたがるような形でガルーダロードまで出てきていた。お前は今は呼んでないって。


「とりあえずお前は戻すからな」


「くえ!? くえぇえええ!」


 嫌だと言わんばかりにみぃちゃんにしがみつく。もうこのままでもいいかな……。


「とりあえず、みぃちゃんもヒメも、このあたりでこの薬草が生えている場所を探してくれないか?」


 俺が薬草を見せると、2体ともそのにおいをかぐように顔を近づけた。ガルーダロードもその姿を見ようとみぃちゃんの背中からのぞき込んでいた。

 顔を離すと、こくりとうなずいて周囲を見渡し始めた。


「これで少しは見落としも減るはずだ。いこうか」


「がんばってねヒメちゃん」


「かう!」


 俺たちはまたうろつき始めた。





「くえ! くえくえ!」


 歩き始めてから数分後、突然ガルーダロードがみぃちゃんの背中から跳び下り、地面にヘッドスライディングを決めた。決して飛んだわけではない。たしかに羽ばたいてはいたが滞空時間5秒にも満たなかったし。

 そして両手をがばっと上にあげると、ぱんぱんと地面をたたき始めた。


「そこになにかあるのか? 『鑑定』しても『上級鑑定』でも何も表示されないぞ?」


「くえくえ。くえー、くえ!」


 首をすごい振っている。どうしたんだ?


 そう思っていると、にょきにょきと薬草が生えてきた。まさか、生える場所がわかるのか?


「すごいね。そうそう見えるようなものじゃないよ?」


「初めて見ました……」


「こうやって生えてくるのか。そうそう見えるようなものじゃなさそうだよな。こいつすごいわ」


「くえー!」


 どうだ! 見たか! とばかりに胸を張るガルーダロード。あとでお肉をあげよう。あ、でもガルーダロードの子供って肉食べられるのかな? まあヒメも食べられてるし問題ないかな。


「まあともかく、これで薬草は集まったな。モンスターは……まあ進んでいくうちに見つかるだろ」


 ヒメたちを帰還させて、俺たちは次の階層に向かった。


どうもコクトーです



『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv88/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv45/70

 獣人  Lv16/20

 狂人  Lv21/50

 魔術師 Lv37/60

 ローグ Lv21/70

 重戦士 Lv21/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40 

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 』


予定通り(?)ダンジョンに入れました

少し短くなってますが……

また時間ぎりぎりですね


ではまた次回

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― 新着の感想 ―
[一言] ガルーダの鳴き声ととぼけた感じがいいなぁ
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