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館の内部です

 商業ギルドを出た俺たちは、早速買った家に向かった。今日からでもいいとのことだったからすぐにでも使わせてもらおう。





「あれ? 家具とかは買わなくていいの?」


 まっすぐ門に向かって歩いていると、思い出したかのようにマナが聞いてきた。


「中に一式全てそろってたからとりあえずはいいと思うぞ。それに、3人は中しっかり見てないだろ? 部屋の大きさとか中の様子とか見てからのほうがよくないか?」


 本音は気になることがあるからなのだが、そこは黙っておこう。


「うーん、たしかにそうかもね」


 なんとかごまかせたようだ。俺たちはのんびりと家に向かった。







 門を出て10分くらい歩くと館が見えてきた。見に来たときは馬車だったけど別に歩いてでも近いな。門のところまで来ると、そっと『上級鑑定』を発動した。さっきの少女の幽霊は鑑定できるかな?


「俺はとりあえず屋根裏の倉庫見てくるよ。さっき見に行けなかったんだ」


「みんなで行けばいいんじゃない?」


「いや、先にお風呂とか見てきたらいい。結構大きくてすごかったぞ」


「いこうマナ!」


「了解! 今夜は混浴だね!」


「ご主人様とお風呂楽しみです」


 おかしいな。3人の中ではすでに俺は一緒に入ることが決定しているらしい。まあ入らないけど。


「じゃあ行ってくるわ。お風呂の場所はわかるか?」


「うん。図面見たからね。でも一応確認しておきたいかも……」


「じゃあ図面渡しとくわ」


 俺は図面を渡して足早に屋根裏部屋に向かった。






 屋根裏部屋の前まで来た。あのドン・ガルーダの死体があった場所と違い威圧も何も感じない。本当にここに何かあるのかな? でもここ以外には考えられないしな。地下の部屋は何もなかったし、図面で見た限り1階の部屋と2階の部屋は何も構造が変わらなかった。そんな部屋の中に何かがあるとは考えにくい。そうなるとさっきの少女の幽霊がいる可能性があるとしたらここ以外にはないと思う。

 俺は意を決して扉を開けた。



「ふふ、よく来たわね。待っていたわ」


『峰岸綾乃(人種)

 状態:死亡、死霊

 職業:死霊術師Lv98 :死の救済の勇者LvMAX

 備考:異世界人、4代目勇者』


 いろいろと聞きたいことはあるが、それ以上にその格好とその周り(・・)にいる奴らが気になった。

 少女は幽霊だから体が透けて向こうが見えているが、その姿は高校の制服だった。俺たちが通っていた高校の物じゃないし、周りの高校の物とも違ったからどこのかはわからないけど、懐かしい思いがあふれてくる。

 そっちはまだいいのだが、周りにいる奴らの姿がよくわからない。

 30体近くいて、人間のように見えるが、その大きさは皆ほぼ同じで50cmくらいしかない。ヒメよりも小さいだろう。格好は全員が緑色のメイド服のような服で、それぞれが違った道具を持っており、箒、はたき、雑巾、たわし、モップ、塵取り、ごみ箱など掃除道具ばかりだ。中にはなぜか背丈ほどもあるフォークを持ってるやつもいるがそいつは例外だろう。


「日本人か?」


「あら、『鑑定』持ちなの? なら話は早いわね。私は4代目勇者、峰岸綾乃よ」


「4代目……俺は昔の勇者の話とかはまったく知らないんですが、あなたはこの世界で死んだのですか?」


「ええ。戻れるとは思ってなかったし、こっちで夫と子供もできたから後悔はないわよ。あと、タメ口でもいいわよ? 別にそういうの気にしないタイプだから」


「そうか、助かる。ここは生前のあなたが住んでいたところなのか?」


「違うわ。ここには死んでから1000年以上経ってからきたのよ」


「1000年……」


「別に大したことないわ。私自身は死んですぐに夫の手で封印を施されて800年くらい寝てたから起きたのは200年前。それから170年くらいあちこちをさまよってここにたどり着いたってわけ。ちなみに、この子たちは夫が()()()精霊たちなの。名前はブラウニー。世界中に散ってたこの子たちを集めて30年前にここに居ついたのよ」


「その時にはすでにドン・ガルーダはいたのか?」


「ええ。まだかろうじて生きていたけどね。ここの持ち主だった9代目の勇者たちが死んでからしばらくして、勇者たちと一緒にいた、ドン・ガルーダを従えていたおばあさんからこの館とドン・ガルーダの両方を奪って、素材を剥ぎ取ったりするのに使っていたやつらがいたのよ。ガルーダは再生能力も高いし、その素材も高く売れるから死なない程度に剥ぎ取って、再生させてまた剥ぎ取る。それをひたすら繰り返して、ある日ついにドン・ガルーダは再生しきれずに死んだ。その怨念がその連中を皆殺しにしちゃってね。なんとかそれは消し切ったけど危うくこの子たちが死んじゃうかと思ったわ」


「そうか。それで、何か用があるからあそこで姿を見せたんだろ? まあ屋根裏部屋は調べにはくる予定だったけど」


「用って言っても簡単よ。この子たちをここにおいてほしいの。この子たちは掃除が得意だから便利なのよ。食事は空気中にある魔力を吸収するし、たまに気が向いたら魔力をあげたほうがいいのは確かだけど。だめかしら?」


「あげるって手でも差し出せばいいのか?」


「ええ。触れてあげれば勝手に食べるわ」


「こうか?」


 俺は一番近くにいたブラウニーに手を差し出す。すると、ブラウニーは少し警戒しつつも俺の小指にはむついた。歯は立ててないから噛みつきではないし、どうみてもはむついてる。目をぎゅっとつむり、一生懸命はむはむしてる……かわいいな。

 10秒くらいはむついた後、ぷはぁと口を離すと、てこてこと違うブラウニーのとこまで走り、ポンポンと肩を叩きだした。


「「「「うにー!!」」」」


 次の瞬間、ブラウニーが一斉に俺にとびかかってきた。身構えるも、全員体のどこらかによじ登りだしてはむはむし始めた。お腹すいてたのか?


「……ふふ。どうかしら? その子たちを預けてもいい?」


「もし無理だと言ったらどうする気だ?」


「もう1人の子に頼もうかしら。この子たちを任せるなら異世界人って決めてるの」


「……まあいいや。家事を任せられるんだろ? 料理とかは自分たちでやるが掃除するにはこの館は広いからな」


「一晩あれば全部やっちゃうわよ。ほんとにいいのね?」


「いいって言ってるだろ? マナたちも文句は言わないと思うしな」


「じゃあ契約成立ね。私は逝くわ。この子たちのことはよろしく頼むわね」


「任された。あの世で夫と思う存分いちゃつくといい」


「そのつもりよ。それじゃあ()()()!」


 綾乃さんの体がうっすらと光りはじめた。その様子に気づいたのかブラウニーたちは慌てて俺から離れて綾乃さんの周囲を円陣を組むように手をつないで囲みだした。


「ふふ。『祝福』をかけてくれているのね。ありがとう。あなたたちも元気でいてね」


「「「「うにーーー!」」」」


 ブラウニーたちが消えていく綾乃さんを名残惜しそうに眺めていた。何体かは涙を流している。

 俺は何も言わずにそっと部屋を出た。みんなに紹介するのは1時間くらい経ってからにしよう。


 俺はマナたちのいる1階に降りていった。



どうもコクトー


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv88/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv45/70

 獣人  Lv16/20

 狂人  Lv21/50

 魔術師 Lv37/60

 ローグ Lv21/70

 重戦士 Lv21/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40 

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 』

頭が痛いです……

そんな状態ですが、ブックマークが10000超えました!

本当にありがとうございます!!

こんなだらだらとやってる小説ですが、これからもガンバリマス!!

以前どなたかの感想で宣言しましたが、ブックマーク10000突破記念ということでこの段階でメイが持っているスキルのまとめをやります。迷宮都市でダンジョンに挑む前だしちょうどいいよね!

一応スキルレベルとどんなスキルかくらいは書いておきたいと思います。一部わざと書かないスキルもありますが。

そういったこともありまして、次回は3日後にならないかもしれません。すいません


ではまた次回

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