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目を覚ましました

「……知らない天じょ――」


「ご主人様! 目を覚まされたのですね!」


 目を覚まして、ちょっとした冗談を言おうとし俺をキャラビーの大きな声が遮った。せめて最後まで言わせてくれないか?

 俺は体を起こそうとしてキャラビーに押し倒された。


「まだ起きちゃダメです! ご主人様は寝ていてください! 今すぐマナ様とヒツギ様を呼んできます」


 キャラビーは部屋から出ていった。

 俺は起き上がる気にもなれず、そのまま寝ころびながらボーっとしていた。





「メイ! 目を覚ましたって」


「メイ、もう大丈夫なの?」


「2人とも、心配かけてごめんな。ところで、ここはどこなんだ?」


 ドアを蹴り破る勢いで駆け込んできた二人に対して謝るついでに今いる場所を尋ねた。宿というのは間違いなさそうだが、俺が意識を失ってからどうなったのかも気になるところだ。


「ここはフルーレの町の宿だよ。それより、どこか悪いところはない?」


「ああ。何も問題ない。おかしなところもないし、体の調子も悪くなさそうだ」


「ほんとに? メイ10日も寝てたんだよ」


「そんなに経ってたのか!? そんな感じはしないんだけどな……。ところで、あの後ってどうなったんだ?」


「メイがベルゼブブを倒したおかげであの黒い壁はなくなって、ヒツギとキャラビーがこっちに来られるようになったんだけど、メイが気絶しちゃってね。慌てて回復魔法を使っても全然起きる気配がないし、とりあえず町まで運ぼうって話になったの」


「ようやく中の様子がわかると思ったらメイが倒れてるんだもん。血の気が引いたよ。キャラビーも泣き出しちゃうし」


「だって、ご主人様がぁ」


「もう、泣かないの。それで、町まで運ぼうってことになった時にヒメが出てきてね。みぃちゃんとゼルセを召喚してみんなを運んでくれたの。ゼルセには町の近くで戻ってもらったけど。それで宿まで運んでメイの看病を始めて、今に至るってところ」


「そっか……。ほんとにありがとうな」


「じゃあ今からみんなでメイを襲――」


「絶対やらないからな。そういえばこの10日で何かあったか? 何もないのが一番なんだが……」


「特に何も起こらなかったよ。はじめのうちは戦闘でできたあの凸凹な場所についてこの町に駐留してた騎士の人に聞かれたけど、適当に魔王の手下に襲われて、仲間の1人が重傷を負ったけどなんとか撃退できたって言ったら納得してくれたんだ。どうにも、最近魔王の手下を名乗る者がギルドを襲ったって事件があったらしくて、その関係だろうってことらしいよ」


 何となくオークションで出てたあのダンジョンコアの件だろうと思いながらもそこは聞き流すことにした。騎士が納得したのは、一応C+ランクの冒険者という肩書があるからというのも理由の1つだろう。この町は迷宮都市と比較的近い大きな街であるキーンの町の道中で、高ランクの冒険者が通ることも普通にあり得る。オークションが終わって、ここを通っていくのだ。むしろここを通らずにグリムに行く者は少ない。

 もしこの町がそういった事情のないような小さな村や町であればそこにいること自体を怪しまれるだろう。『高ランクの冒険者がこんな町に来る理由がない。何かが怪しい』といった感じに。


「メイが寝ている間の宿代は私の持ってた分で十分に足りたし、食料とかも買い足しておいたよ。今日は休んで明日にでもバルの町に向かう?」


「その方がよさそうだよな。俺もちょっと調べておきたい内容のスキルがあるし」


「ベルゼブブを喰らって得たスキルのこと? まさかとは思うけどここでは使わないでよ?」


「使わないって。スキルの効果とかを調べるだけだから。たしかに使うのが一番わかりやすいけど、そうじゃなくてもある程度はわかるから」


「それならいいかな。ここ私たちの部屋でもあるし壊されたらたまらないもん」


「まあさすがに宿とかを壊すような……は?」


「どうかしたのメイ?」


「今『私たちの部屋』って言わなかったか?」


「そうだけど?」


「……なんで部屋一緒なの?」


「看病するのに部屋違ったら面倒だし、お金の節約も兼ねてるからだよ」


「……」


 看病のことを出されたら何も言えず、そっとベッドから出ようとした。


「どこいくの?」


「ご主人様はまだ寝てなければだめです。許しませんよ!」


 キャラビーとマナに取り押さえられた。だけどここは引けない。


「キャラビー、命令だ。どいてくれ」


「その命令は聞けません!」


 命令って逆らえないんじゃなかったっけ!?


「けっこう体が痛いですけどなんとか耐えてみせます!」


「命令解除するからやめろ!」


 どうやら痛みに耐え続ければ命令には逆らえるらしい。おそらくではあるが主の命にかかわるような逆らい方であればあるほど痛みははげしくなるのだろう。もしかしたらキャラビーが激痛に耐えてるだけかもしれないけど痛がってるのを我慢させるようなことはしたくない。


「今から別に1部屋借りに行くからどいてくれ」


「ここで寝ればいいじゃん」


「一緒に寝るわけにはいかないだろ? だから別に部屋を――」


「もう10日も一緒に寝てるんだから問題ないって。それよりメイは早く私たちに手を出しなさい」


「……ハウステントで寝るわ。うん、それがいい。そうしよう」


 アイテムボックスからハウステントを取り出そうと手を動かそうとして……また取り押さえられた。


 その後も、なんとかして別で寝ようとしたがそれはかなわず、最終的に逃げられないようにヒツギの鎖で縛られた状態で寝ることになった。もちろん全員で。ダブルのベッドに4人で寝ているのだから当然狭く、密着具合がやばい感じになっている。というかキャラビーにいたっては俺の上で寝ている。マナとヒツギが左右で寝ていて寝る場所がないからとのこと。いやもう1つ誰も寝ていないベッドがあるじゃん?


 結局俺は一睡もできずに、スキルなどを確認することで意識をそらしながら次の朝を迎えることになった。








 そして次の日の朝、俺たちはバルの町に向かった。

 そして1週間後、今度は襲われている馬車を見つけることも、急に魔族に襲われることもなく、無事にバルの町についた。

どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv88/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv12/??

 狙撃主 Lv45/70

 獣人  Lv16/20

 狂人  Lv21/50

 魔術師 Lv37/60

 ローグ Lv21/70

 重戦士 Lv21/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40 

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 』


今回は短めです。そして微妙に3日に間に合いませんでした

データが途中で消えたからです。『私は悪くな』いや自分が悪いです。ほんとに……


ではまた次回

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