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オークションです2

連続投稿3日目です

 関係者入り口で札を見せて落札者であることを示すと、通路の先の小部屋に案内された。

 小部屋には、オークションの時と同じようにキャラビーが檻に入れられて座っていた。やはり目に生気を感じない。


「98番様、こちらが商品となります。まずはこちらの宝珠で本物であることを証明させていただきます」


 係員がガラハムも持っていた鑑定の宝珠でキャラビーを鑑定する。その表示は間違いなくキャラビーのものだ。上級鑑定で表示されているものと多少違うが俺の鑑定とは一致しているから問題ない。『隠蔽』は見破れないもんな。


「たしかに本物だ。金はどこに出せばいいんです?」


「こちらの板の上にお願いします。こちらは『金秤の白板』という魔道具で、乗せた硬貨がいくらであるか瞬時に表示するというものです。もちろんこの表示を偽装したりはいたしません。心配でしたら一枚ずつお乗せください」


「いや、いいです。7500ですから金貨75枚でいいですよね?」


「ええ。金貨、銀貨、白金貨であればお支払可能です。ただ、銀貨50枚のものを金貨で支払うなどした場合の余剰分は返金できませんのでご了承ください」


 いちいち計算して用意はしないってことか。まぁ俺の場合は白金貨で払わない限りは大丈夫だから問題ないな。白金貨なんてもってないもん。


「これで75枚です」


 アイテムボックスから金貨75枚を取り出して板に乗せる。アイテムボックスから出すときに数が表示されるのだから間違いようがない。

 板に表示された金額もきちんと金貨75枚で問題なかった。それにしてもこんな用途がピンポイントな魔道具もあるんだな。


「確認いたしました。こちらの商品は奴隷となりますので奴隷契約をいたします。これは奴隷をオークションで購入された方全員に行っていることですので申し訳ありませんがお時間をいただきます。ちなみにこの後オークションに参加はなさいますか?」


「中にまだ仲間がいるから戻るつもりです」


「そうでしたか。でしたら、奴隷契約は後で行うこともできますがいかがなさいますか? 奴隷契約はどうしても時間がかかるときがありまして、酷いときは3つ先の商品の時までかかってしまうこともあります。出入り口の係員に札を返すときに言っていただければいつでも案内できますが」


「なら後でお願いします。その間彼女はここに預けておいても大丈夫ですか? 中に連れていくわけにもいきませんし」


「もちろんです。別室となりますが、こちらで責任をもって商品は預からせていただきます」


「ならお願いします」


「かしこまりました。それでは係員に案内させますので」


 俺は係員のあとについてオークション会場の方に戻った。




 会場に戻った俺は、すぐに2人のもとに向かった。

 会場ではすでに次の商品が運び込まれており、今にも説明が始まろうとしているところだった。


「あれ? メイ戻ってきたの?」


「ああ。2人ともまだいるだろ? なら戻ってきた方がいいと思ってな」


「私たちはメイが戻ってこなかったら出ていこうって話してたんだよ」


「そうだったのか。まあせっかくだしもう少し見ていこうぜ」


「そう言ってももう買う物ないよね? なにか必要なものでもあるの?」


「いや、なにもないぞ。まあなにか気になるものがあればそれを買うってことで。2人は気になる商品とかなかった?」


「私はないかな。武器系統の品ばかりだったからね。私は棺桶(あれ)があるから新しい武器はいらないし、盾とかも使わないからいらないもん」


「私は途中で出てた魔導書が気になったな。知らない理論とか書いてあったかもしれないし」


「そうか。この後でないかな?」


「わからないよ。あと残り27品でしょ? 案外気になるものが……」


「どうしたマナ?」


「メイ、あれ…」


 マナは顔色を悪くしながら今運ばれてきた商品を指さした。

 隠していた布がとられ、台の上に乗せられたその球体が見えていた。しかし、それを見てマナが顔色を悪くしている理由がいまいちピンとこなかった。


「あれがどうかしたか? 魔力が宿ってるみたいだけど珠だろ?」


「よく見て!」


 マナが周りの人の目も気にせずに大きな声で俺にいう。なんだろう?

 俺は『上級鑑定』でその商品を見た。その瞬間、入ってきてすぐにでもそれを鑑定しなかったことを後悔した。


『ダンジョンコア:

 ダンジョン名:アントホーム』


「あれダンジョンコアじゃねえか!?」


 俺も叫んでしまった。いや、だってしょうがないだろ? あれは俺たちがとってきて、確実にギルドに受け渡したものなのだから。

 ダンジョンコアは2代目勇者のパーティにいた賢者の活躍によってすでに管理体制ができていると聞いている。ダンジョンコアは個人で持っていていいものではなく、入手後はすぐにギルドに提出される。そこから高ランクの専用の技術を持った冒険者の手で王都まで運ばれ、制御できるようにしたら、封印を施してもとの町に戻すということになっていた。つまり、こんなところにダンジョンコアがあるはずがないのだ。


 俺の声は、会場がマナの声で一旦静かになっていたこともあり全体によく響いた。それは当然のように司会の人にも聞こえ、慌てている様子が見えた。


「今すぐ商品をもどして! 鑑定して事実確認、本物であれば各所に連絡! 出品者も取り押さえろ!」


 貴族席にいた一人の男性が通路を駆け降りてダンジョンコアのもとまで行くと、声を張り上げた。この町の領主様だ。

 係員たちは慌てて商品を片付ける。領主様もそれについていった。


『えー、み、皆様、しばしお待ちくださいませ』


 司会の人も含めて全員が下がっていった。そしてすぐに案内をしていた係員が俺たちのもとに来た。話を聞きたいそうだ。

 俺たちは係員について関係者入口から小部屋に向かった。






 小部屋には司会をしていた係員と領主様、護衛と思わしき人が3人いた。


「私はマート・キーン。ここの領主をしているしがない商人だ」


「初めまして。冒険者のメイです」


「マナです」


「ヒツギと言います」


「まず聞きたいのだが、なぜあれがダンジョンコアだとわかったのかね? すでに鑑定の宝珠で本物であるということはわかっておる。しかし同時に『解析』ではただの魔力のこもった水晶だと表示されるということもわかった。商品確認でこれ(宝珠)をつかわなかったこちらのミスであることもな」


 領主様は司会の男をにらむ。『解析』だけで十分だと思ってたんだろうな。


「そのダンジョンコアはアントホームのダンジョンコアですよね?」


「ああ」


「それを回収したのは自分たちなんです。当然回収した後はギルドに提出しました。それなのになぜここにあるんでしょうか……」


「出品した者はすでに行方をくらましているそうだ。そいつの泊まっていた宿に問いただしたらすでに1週間前には書置きを残してここを発っているとのこと。追いようがない」


「そいつの特徴は?」


「片角の龍人(ドラゴニュート)で、身分証は冒険者ギルドのものを使っていたから冒険者だろう。しかしギルドに問い合わせてもそいつが依頼を受けた形跡も素材を持ち込んだ形跡も何もなかったそうだ」


「書置きって何が書かれてたんですか?」


「『それは間違えて持っていってしまったものだ。本物でないならば持っている必要はない。オークションを利用し、返すことにする。料金は全てイリアスの町のギルドに送ってほしい』とあったそうだ。イリアスのギルドマスターに聞いてみたらこれを盗んだ男と容貌は一致しているそうだ。かなりの手練れで、ランクS-の冒険者を含むパーティランクA+のパーティを1人で壊滅させるほどの実力があるとのことだ」


「間違い……」


「心当たりはないか?」


「ないですね。龍人(ドラゴニュート)自体見たことがないですし」


「私は王都でドラゴニュートは見たことあるけど片角ではなかったかな……」


「そうか……。もしかしたら君たちのところにも行くかもしれん。気をつけてくれ」


「わかりました」


「それではもう下がってよい。オークションもじきに再開させる。戻るかい?」


「いえ、商品受け取って帰ります。あそこに戻るのはちょっと……」


「まあ注目はされるだろうね。たしか落札した商品は猫獣人の奴隷だったかな?」


「ええ」


「では係員に引き渡しをさせるとしよう。私は戻る」


 領主様は出ていった。それを追うように護衛の人と司会の人も出ていく。すると、入れ替わりで係員が1人キャラビーを連れて入ってきた。

どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 聖???の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50 』

そろそろ連続がきつくなってきました


ではまた次回

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