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情報集めです

 宿で昼ご飯を食べた俺たちは、一度俺の部屋に集まっていた。


「今日は情報集めだけでいいと思うけどな」


「1層だけなら行っても大丈夫じゃない? 浅いところだけにして少し様子見て戻ってくればいいし」


「さすがに何も調べないで行くのはちょっとね。アントホームの時だって多少は話を聞いてから行ってたわけだし」


「だったらギルドで話を聞いて、それから行けばいいじゃん! まだ昼だし、夜ご飯前には戻ってこられるって」


「さすがに厳しくないか? 明日は朝からダンジョンに行く予定だし、ここを攻略しに来たわけじゃないんだし、今から潜る必要はないと思うが……」


「だって!」


「ヒツギ、落ち着きなって。もしかしなくてもさっきクレリアさんが言ってた話を聞いて焦ってるんでしょ?」


 マナの言葉にヒツギはコクリとうなずいた。


「金貨378枚だったか? 今俺があずかってるのが自分で使ってるのも合わせて全部で金貨162枚と銀貨27枚、それから銅貨619枚だからな。銀貨以上じゃないと使えないらしいからたとえ換金できたとしても金貨の枚数は変わらずに銀貨が33枚になるだけで半分にも満たないからな」


「そうだよ! だから少しでも多く稼いでおかないと」


「落ち着きなってヒツギ。そんな金額になったのもルールを無視しようとしたからって言ってたでしょ? そうそう起こるようなことでもなさそうだし、増やすのはその時の入札価格の倍までっていうルールさえ守っておけば大丈夫だと思うよ」


「でも……」


「あんまり思いつめてもな。それに銀貨ならともかく金貨くらいまで稼ごうと思ったらどうしても奥に行く必要があるし、そうなってくると今からじゃきついし明日もどこまで行けるかわからん。なら今日は情報収集と休憩に充てて明日改めて売価が高いモンスターを狩っていけば多少は稼げるだろ?」


「そうかもしれないけど……」


「とりあえず今日は休め。明日は頑張ってもらうんだから」


「え? 夜に?」


「昼間に」


「私は別に今夜でも」


「今夜俺の部屋来たら怒るからな」


 その後も少し話し合って、俺たちはギルドに向かった。





 冒険者ギルドには、昼過ぎにもかかわらずそれなりの人数の人がいた。

 ここのギルドはイリアスの町やコロイドの町にあったものよりも大きく、受付の数も倍近くあり、さらには保存食やロープ、回復薬や大きな袋などの販売所まである。やはり商業が中心の町だと魔物の素材やダンジョンの中の宝箱からまれにとれる魔道具なども多く出回るのか。


 中に入った俺たちは、左側の奥の壁にある依頼掲示板のところに行った。

 掲示板には20枚の依頼が貼られていた。といっても、その約半数となる13枚はオークションから数日後に違う町に移動するからその護衛を頼むという依頼だ。残りも大半がダンジョン関係のもので、5枚が常設の素材集めの依頼、1枚がダンジョン内でとれる薬草採取、残りが森でとれる果実の採取だ。オークション前に先に護衛を確保しておこうという意図が読み取れる。まあオークション後は込み合うだろうし、護衛は取り合いになる可能性も否定できない。それを思えばこの判断は正しいのだろう。


 とりあえず今受けようと思えるものがなかったので掲示板はこれくらいにしておいた。でも明日は常設の依頼をいくつか受けていくのもいいかもしれない。

 受付のほうを見ると、6か所の受付のうち、4か所は使われていた。どこも依頼書を渡しているから何をしているのかはわかりやすい。

 残る受付のうち1か所は休憩中と札がたてられていたのでもう1か所の受付へ行った。


「いらっしゃい。どのような用件で?」


 受付にいたのは普通の男性だ。前のように勇者大好きさんじゃない。男で勇者大好きとか言ってたらなんか嫌だがな。


「この町の近くにダンジョンがあるって聞いたのでそこについて情報をもらえないかなと思いまして」


「ダンジョンの情報ですね。少々お待ちください」


 受付さんは受付の奥の扉に入っていった。

 そして、2,3分待つと、受付さんが戻ってきて、そのまま奥の部屋に案内された。え? ダンジョンの情報って聞くのまずかったの?






「どうぞお座りください」


 扉の奥にあった通路の途中にあった部屋に入ると、机を挟んでソファーが2つ置いてあり、座るように促された。


「じゃあ説明を始めましょうか。あ、別に機密があるからここに通したとか、問題があったとかそういうのは全くないので安心してください」


「じゃあなんでここに?」


「単純に長いからですよ。あそこで立ったまま聞くのは嫌でしょう?」


 まあたしかに長話を立ったまま聞くのは嫌だな。しかし、他のところにスペースをつくれなかったのだろうか?


「初めに言っておきますが、ここのダンジョンはすでに攻略済みで、10個の魔道具も全て冒険者が持っていっています。それでも大丈夫ですか?」


「大丈夫です」


「では説明しますね。ここのダンジョンは『大きな樹海(ジャングル)』という名前の森のダンジョンです」


 それから受付さんはジャングルについて説明を続けた。


 まず、『大きな樹海(ジャングル)』はその名前の通り樹海のダンジョンだ。

 10層まであり、入り口は森の中のちょっとした広場にある大きめの扉で、その扉の向こうは別の場所につながっており、そこがダンジョンだということだ。1層は森で、そこにいるのは動物型のモンスターと昆虫型のモンスター。種類は非常に多く、冒険者ギルドにおいてある、10層までのモンスターがまとめてある冊子も全部で3冊になるそうだ。ちなみに酒場の一部に棚があって、そこにおいてあるとのこと。ギルド内であれば自由に読んで構わないが、持ち出しは厳禁。もし破損させたら罰金が金貨4枚。かなり高い。絶対に破損させないようにしよう。

 ダンジョンは、層ごとに見えない壁で囲まれているので注意しないと壁に顔をぶつけることになる。オーガキングのいたダンジョン、パイフー、アントホームと、洞窟型のダンジョンしか行ったことがないから余計に気をつけないと。

 ダンジョンのそれぞれの層のどこかに、次の層とつながる扉と1層のどこかに転移できる装置があるらしい。しかし、1層には5層へ転移する装置しかなく、それ以外の層には1層から直接行くことはできない。8層と9層は一転して草原が広がっている。そこには昆虫系のモンスターは出てこなくなり、動物系のモンスターのみになるらしい。少なくとも、これまで出てきたことはないそうだ。今後は知らないがという注釈がついている。そして10層には小さな森と草原が半分半分になっており、扉は草原のほうにあるらしい。そこの攻略はさすがに自分でしろとのこと。モンスターの情報は冊子に書いてあるが10層に関する情報はほとんど自分で調べることになる。おかしなことではないな。

 このダンジョンにももちろん罠は存在しており、主に森の中に存在している。中には猛毒とか酸とかシャレにならないものもあるそうなので気をつけるようにしないと、浅い階層でも命を落とす恐れがある。罠を見つけるのが壊滅的な俺たちじゃ致命的だ。


 ダンジョンに関する情報は以上だったので俺たちはギルドを後にして宿に戻った。たぶん1時間くらいは話を聞いていた。うん、立ったままじゃなくてよかった!

 結局今日はその後特にやることもなくなったので早めに宿に戻った。

 


どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 聖???の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50 』


日付を一日勘違いしてました……


次回はダンジョン、と行きたかったんですが、その前に1話入ります

古里くんではありませんので


ではまた次回

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