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馬車の中です

「皆様方もオークションに参加するために行くのですか?」


 馬車でしばらく揺れていると、一人の商人が不意に話しかけてきた。正確に言えば俺じゃなくて、俺たち冒険者全員にむけて話しかけていた。


「ああ、申し遅れました。私、ヤール商会のボクソと申します。右にいるのは同じくヤール商会のモンガ、左がワエウバです」


「モンガですぞ」


「ワエウバです」


「自分も自己紹介を。クレリア商会のクレリア・ケルノです。自分の商会とヤール商会とは規模が違いますけどね」


「何をおっしゃいますか、クレリア様。そちらの商品はうちと扱ってる商品こそ違っておりますが、質がいいと聞いております」


「そちらほどではないですよ。冒険者の皆様は?」


「俺はメイでこっちがマナ、それでこっちがヒツギだ」


 メイと名乗ったのは今はゴーグルもローブも着けていなかったからなのだが、もしシャドウと名乗ってたらのんびりできないんじゃないかとの思いがあったことも影響している。キーンの町についたらゴーグルするけどね。


「俺たちはハンヴァ、ラン、ギンだ。ほんとはもう3人いるんだけど人数の都合で2台に分かれてるんだ」


「6人全員が同じ馬車になるなんて最初から思ってなかったしいいじゃん」


「そうそ。3、3でわかれられただけでも奇跡だとおも」


「メイさんに、マナさん、ヒツギさん、ハンヴァさん、ランさんギンさんですね。今回のオークションでは魔剣がだされるそうで。皆様もやはりそれを狙って?」


「俺たちはそうだな。ギンがどうしてもほしいって聞かなくてな」


「今回出される魔剣は俺が長年探していたものだから」


 魔剣か……。まぁステュラあるしいらないかな。


「やはり冒険者ですと武器や防具には気を使うのですね。我々商人も商売道具(武器)には気を使いますからわかるところがあります」


「私たちあんまりオークションのこと調べずに来ちゃって、どんな感じか教えてもらえませんか?」


「おや? マナさんたちは魔剣が目当てではなかったのですか?」


「うん。オークションに興味あるし、行ってみていいのがあったら狙おうって感じ。オークションの参加方法とかって知ってますか?」


「でしたら自分が町でお三方の案内をしますよ。向こうについてからオークションまでは3日間ありますからいろいろと案内できると思いますよ」


「そこまでしてもらうわけには……。それに、間の3日間は少し周りを散策する予定ですし」


「キーンの町は少し行ったところにダンジョンがあるしそこに行くといいと思うぞ。なんつったっけな、あそこの名前」


「『大きな樹海(ジャングル)』だよハンヴァ」


「そうだそうだ。まあ樹海っていっても西の国の大森林と比べたらだめだけどな」


「おや? ハンヴァさんたちは向こうにいったことがあるのですか? あちらの国ではいい薬草が取れるんですよね。以前商売でお世話になりました」


「西の国?」


「メイさんは言ったことがないようですな。私が説明しますぞ!」


 やけにぽっちゃりとした体のモンガさんがはりきって身を乗り出した。


「お願いします」


「えーおほん。我々が西の国と呼んでいるのは、エルフの住む土地、『キュウの大森林』が国土の大半を占めている国、『ヤカリ森国』のことですぞ。王都カシュマ王国を中心に考えた時に、その方位から北の『アーディア』、東の『ヤマト大国』、南の『ベスティア獣神国』、そして西の『ヤカリ森国』となっておりますぞ。っと、これは言わなくてもよかったかもしれませぬな!」


「そんなことないですよ。私たちみんな田舎で暮らしてたからそういったことには疎くて……。詳しく聞いてもいいですか?」


「大丈夫ですぞ。我々ヤール商会はアーディアを除く、すべての国で活動していたことがありますからな。アーディアに関しては魔族の治める土地ということしか知りませんぞ。ベスティア獣神国は獣人が多く存在する国で、力こそがすべてといった風習がありますぞ。ヤカリ森国はエルフが中心となっている国で、一部エルフ以外の種族の立ち入りを禁止している地域があり、その奥にはエルフが世界樹と呼ぶ巨大な樹があるとのことですぞ。なんでも大切な何かを祭っているという噂もありますな」


 ヤカリ森国の話のところでヒツギが少し反応していたが900年前にもあったのかな?


「ヤマト大国は大陸の端にある大きな島のことですぞ。大陸の一部が完全に切り離されてできた国だと資料にあり、真偽は不明ですぞ。あそこの国はとにかくご飯がおいしいのですぞ! それ以外にも手先が器用な職人が多く、品質がほかの国の物と比べれば圧倒的だといえるものばかりで、一緒に行った職人の一部が向こうに残ってしまったくらいですぞ」


 モンガさんはおいしい店をたくさん知ってそうだな。今度機会があれば聞いてみることにしよう。


「それだけ向こうの技術はすごいということです。独特の伝統がある国でして、私が行った時はダンジョンが数多く存在していました。今はどうなっているかはわかりませんが」


「たとえ獣人でも一切の差別を行わない国としても有名なのです。ここでは差別意識が根強く残っている地域もありますから」


 獣人の差別ってやっぱりあったんだな。人間至上主義というわけか。これから奴隷を買おうとしてることを考えるとそういった地域に入る時は気をつけないと。


「へぇ、今度行ってみるか。ギタクも悪い思いをしないでよさそうだしな」


「おや? ギタクというのはお仲間ですかな?」


「ああ。もう一台の馬車のほうに乗ってる犬獣人だ。こないだちょっとトラブルがあってな」


「それはそれは。彼の国に行くときはぜひクレリア商会に物資の補給をお任せください。我々の商会では保存食などをとりそろえておりますので」


「こないだ頂いた果実を乾かした保存食はおいしかったですぞ!」


「それは気になるな。キーンの町にクレリア商会ってありますか?」


「メイさんは食べ物に興味がおありで?」


「おいしいものは大好きです」


 おいしいものを食べにヤマト大国に行くことを考える程度にはね。


「そうですか。ございますのでついたらともに向かいますか?」


「ぜひお願いします。あ、二人ともよかった?」


「おいしい物には興味あるし大丈夫だよ」


「先に宿だけとっておかない?」


「よろしけれは私どものほうで連絡を入れておきますよ。ハンヴァさんたちもいかがですか?」


「お願いしてもいいですか? オークションがあると宿も混みますし」


「私たちとしてもお客を確保できるとなれば話は別ですよ。では手配しておきますので、私たちはつき次第そちらに向かいますが、用がおありでしたら先にそちらをすました後でも大丈夫ですよ。ヤールの宿という名前ですのですぐにわかると思いますよ」


「お願いします。あいつらにも連絡入れとかないとな」


「そうですね。あと1時間もしたら休憩になるでしょうし、その時ではいかがでしょう?」


「俺が行ってくるから2人は休んでるとい」


「そうか? なら頼む」


 その後も、俺たちはいろいろとこの世界のことや、オークションのことについて聞いて時間を過ごすのだった。






どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 聖???の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50 』


今回でこの世界の国名が全て出てきました

はいそこ、「今更?」とか言わない!


ではまた次回

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