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一般の部 決勝です1

『さて! 従魔の部での激戦から一夜明けて、本日は一般の部の決勝トーナメントをお送りします!!』


「「「「わぁぁぁあああ!!」」」」


 現在の時刻は8時半。まだ試合前だというのにすでにコロシアムは人であふれていた。


『本日、観客席はすでに満員近くなっております! くれぐれも、お客様同士のトラブルのないようにお願いします。えー本日は、領主クライン様にお越しいただいております!』


『昨日は来られなかったが今日はきたぞ! 昨日以上に盛り上がる戦いを期待している。あ、あと、ファング、今回はなかなか骨のあるやつもいるから油断なんかするんじゃねえぞ。お前負けるぞ』


『ありがとうございました。個人的な話はあとでしてくださいねー。それでは第1回戦が開始されるまで今しばらくお待ちください』


 無理やりアナウンスの人に話を終わらされたクラインさんが後ろで何か叫んでいるのが軽く聞こえてくる中、問答無用と言わんばかりにアナウンスは話を終わらせた。






 それから、コロシアムの広場に天上院と仮面男が順に現れた。天上院のほうは、全身を軽く覆うくらいの鎧をつけ、腰には昨日と違う剣を刺していた。一方の仮面男のほうは、顔を完全に隠す仮面をつけており、三角形の特徴的な耳があることから、辛うじて猫獣人であるということはわかるが、素顔はまったく不明だった。鑑定すら意味をなさず、上級鑑定でもそいつの『隠蔽』を見抜けなかった。

 スキルには上下関係というものが存在する。例えば、『鑑定』は『解析』の上位に位置するし、『上級鑑定』はさらに上位に位置する。『鑑定』や『解析』では『隠蔽』を見抜くことはできないが、『上級鑑定』ならば見抜くことができる。しかし、『上級鑑定』でも『上級隠蔽』は見抜けない。

 それはつまり、あの仮面男と言う男は、『上級隠蔽』を持っているか、それを備えたアイテムを装備しているかということになる。只者ではない。


 そして、9時の鐘が鳴った。


『お待たせいたしました! ではこれより、1回戦第1試合、天上院古里VS仮面男の試合を始めます。両者準備はよろしいですか?』


 合図でそれぞれが武器を抜く。天上院は聖剣ハルという剣を、一方の仮面男のほうは両手に鉄でできた短剣を持っていた。


『それでは、試合、開始!!』


 両者が一斉に動き出した。


 お互いが一気に距離を詰め、最初に仕掛けたのは仮面男のほうだった。

 左手に握っていた短剣を天上院に投げつけた。天上院は、それを聖剣で弾いたが、いつの間にか距離を詰めていた仮面男がそれをつかんで両手で薙ごうとした。


「くっ!」


 天上院はそれを剣でうまく受け止めた。しかし、仮面男は止まらず、短剣を滑らせて懐に潜り込んだ。そのまま短剣で鎧のない顔と二の腕を突きにいった。しかし、それは天上院がバックステップをとったことで軽く腕の皮膚を斬る程度で収まった。顔もとっさに後ろに引いたことで無傷に終わった。

 仮面男も一旦後ろに下がり、距離が開いた。

 今度は天上院が遠距離から仕掛けた。昨日も使ってた魔法だ。もちろん詠唱の隙を逃すわけもなく仮面男も投擲とダッシュで邪魔をしようとする。天上院もそれをかわす際に詠唱をやめてしまっていた。あれくらい動きながらでも撃てるようにしないとダメだろ。

 そんなことを考えていると、仮面男が勝負に出た。残った短剣が淡い青色に光っている。スキルを使う気か?

 次の瞬間、仮面男がぶれた。そして()()()()()()()()()天上院に短剣を突き立てようとした。

 しかし、天上院はにやりと笑った。

 剣を上に突き上げると、その先から4人の仮面男に向けて『ホーリーストーム』が放たれた。


「なっ!?」


 スキル発動中だった仮面男は逃れることができずにそれをまともにくらってしまった。4人のうち、左右と後ろにいた仮面男は消え、前方の仮面男だけが残って吹き飛ばされた。なんとか着地したが、まともにくらったためにだいぶダメージを受けていて、片膝をついていた。


「この剣は少しでも唱えた詠唱を受け継いで自由なタイミングで放つことができるっていう能力を持ってるんだ。さっき詠唱をやめたのはわざとだよ」


「俺はそれにまんまとひっかかったってことか」


「そういうこと。光属性の魔法は耐性を持っている人が少ないからね。あなたも見たところ持っていないようだしけっこうダメージが入ったんじゃないかな?」


「俺の場合は体質もあるがな。……と、そろそろ終わらすか」


 仮面男は膝に手を突きながら立ち上がると、その両手に新に懐から取り出した短剣を握りしめ目を閉じた。

 天上院は、どんな攻撃でも対応できるように意識を集中させ、次の一瞬、まばたきをした。






 目を開ける頃には体中を切り刻まれていた。


「なに!?」


 一発一発は致命傷ではないが、その数が問題だった。鎧も傷だらけで、鎧のないところは血が出ていた。集中していて、それでいて一回のまばたきの間にそうなってしまったのだ。

 天上院は両膝をついた。

 そんな天上院に仮面男はゆっくりと近づき、耳元に顔を持っていった。


「俺の……が……になった…………だな」


「な、何の……ことだ?」


「わからないならお前じゃなかったってことだな。……審判! この勝負()()()()!」


「へ?」


『え? か、仮面男選手、よろしいのですか?』


「ああ。正直今のはある程度時間が経たねぇと使えねぇんだ。あれないと次の試合に勝てないし、無様に負けを晒すのは恥だ。なら俺はこの実質的な勝利をもって大会を去らせてもらう!」


 仮面男はそう言ってリングから出た。なんだろう……なんか格好いい……。


『え、えーと、ただいまの勝負、仮面男選手の棄権により、天上院古里選手の勝利となります!』


「「「「か・め・ん! か・め・ん!」」」」


 場内で、結果として負けたはずの仮面男コールがわきあがる。まぁ誰の目から見ても勝者は仮面男だったしな。天上院も下を向いたまま広場を後にした。

 それからしばらく、仮面男コールがやむことはなかった。








 試合後のコロシアムの通路の中でも誰も通らないような場所に仮面男はいた。


「あ"ー、苦しいぜ……」


「迎えに来ました。大丈夫ですか?」


 突如として仮面男の目の前に現れた黒い渦からローブで顔を隠した女性が出てきた。そして仮面男に黒い光の回復魔法を使う。


「多少楽になったぜ。しかしまー光っていうのはこうも効くもんなのか?」


「我々には()ですから。特にあなたであれば余計に危ないです。……治療終了です。行きますよ怠惰(スロース)


「しばらく休憩だな色欲(ラスト)。あれが勇者なら問題ないって報告よろしく」


「わかりました。とにかく今は()に戻ります」


 二人は渦の中に消えていった。

 その場所には仮面が1つ残されていた……。


どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 聖???の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50 』


先日より『sloth』様にこの作品の誤字脱字や表現的に気になったところ、間違えている所のご指摘を『大量に』いただいております。

つまりそれだけ間違えてるってことです……すいません。


いい機会ですので、皆様もここの表現がよくわかんなかったとか、ここの表現気になるとかあれば感想にお願いします。

作品をよくするうえでこういったことは本当にありがたいです。

自分でも気づかないうちにミスをしてます。

ミスだと気づいてないときもあります。

そんな自分の作品ですが、これからもよろしくお願いします。



あとがきが長くなりました。

次は短くなる予定!!

↑予定は未定、あくまで予定。


ではまた次回

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