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従魔の部 決勝です1

「終わったみたいだね。歓声がここまで聞こえてきてたよ」


「まあコロシアムの目の前だからな。聞こえるにきまってるだろ」


「だよねー」


 コロシアムを出てすぐに2人が入り口から少し離れたところで待っていた。ところで、その手に持ってる串は俺の分もあるのかな? あ、ないですか、はい。



「じゃあさっそく観客席のほう行くか。串買ってから」


「メイも食べたかったの? 食べさせてあげようか?」


「自分で買うからいいよ。すぐに買ってくるが待ってるよな?」


「口移しで食べさせてあげたのに…あ、私たちも行くから一緒にいこ」


「今何か不吉なことを」


「言ってないよ?」


「口移しがどうのこうのと」


「言ってないよ?」


「いや、たしかに」


「言ってないよ?」


「…」


「言ってないよ?」


「…言ってないよな。じゃあ買ってくるか」


 俺たちは通りのほうにある露店で俺とヒメ用に串を40本ほど買うと観客席に向かった。結構うまいな。ヒメにも20本くらい残せばいいだろう。アイテムボックスの中なら時間は進まないから試合後でも食べられるしのんびり数を減らしていこう。まあ帰りにまだ露店があれば買う気もするし、残らない気もするけど。




 中に入ってすぐに席は見つけることができた。ちょうど3人分あいていたのだ。通路のすぐそばの席だ。しっかりと広場は見えるしめちゃくちゃいい席だ。それにもかかわらずなぜあいていたのかというと…


「竜は空を飛んでこそ輝ける存在なの。地を這ってるだけじゃそれはただの芋虫と変わらないんじゃないの?」


「空をぶんぶん飛びまわっているだけなんてただのハエとかわらないじゃない。叩き落としてあげるわ」


 すぐ隣でノノさんとネネさんが昨日にはなかった雰囲気で喧嘩してるからなんだよな…。というかノノさん口調全然違うじゃん。キャラでも作ってたのか?

 いったい昨日の今日で何があったんだろうか…。


 ノノさんとネネさんの隣をさけて2人はいつの間にか座っていた。俺はそこに座ればいいんだな?

 俺は若干あきらめながらも席について試合が始まるのを待った。






 そして試合が始まった。

 フィールド上で悠然とそびえたつキングスライムの周りをパラウルフキングがそのスピードを活かして回っていた。どこから攻めるべきか見極めているといったところだろう。対してキングスライムもジルビダさんもまったく動かない。ジルビダさんはにっこりとしたまま見ているだけだ。

 そしてバロッサさんの指示を受けてパラウルフキングが攻撃を開始した。キングスライムに向けていろんな方向から次々と雷が発射された。キングスライムはよけることなくそれを受け続ける。でもあれダメージなさそうだな。


「ほっほっほ。こいつはイナズマスライムの派生体の遺伝子も受け継いでおるから効かぬよ。わしは長年かけてこの『遺伝子』というものを研究してきた。スライムの種族特有の能力を生かして遺伝子を受け継いできた能力を合わせていった結果こいつが生まれたのじゃ。こいつはわしがこれまで育ててきたスライムたちすべての能力を備え持っておる。ある程度の攻撃であれば防がんでも効かぬ」


「なんだよそれー。雷属性はなかなかレジストできるやついないはずなんだぞー」


「ほっほっほ。イナズマスライムは突然変異の賜物じゃから狙って産むことなどできん。わしも『解析』してもらって初めて見る種族じゃった時はほんとにうれしかったものじゃ」


「あーなんかわかるなー。こいつが進化したときはうれしかったものー」


「似てるようで似てないようじゃのう。そろそろこちらも攻めるとするかのう。キングスライム、増加じゃ」


 ジルビダさんの指示でキングスライムが一気に大きくなる。まだでかくなるの!?

 パラウルフキングもそれをよけるように動き回り続けているが、だんだんとキングスライムによって動けるスペースが減ってきている。ただ単にでかくなっていただけではなかったようだ。


 パラウルフキングが捕まるかと思ったその時、キングスライムの動きが止まった。


「どうしたのじゃキングスライム?」


「この時をまってたよー! パラウルフキング、ゴー!」


 バロッサさんの指示でパラウルフキングがキングスライムに飛び込んだ。

 パラウルフキングは雷を全身にまといキングスライムの体内を進んでいく。


「麻痺じゃな?」


「そうだよー。雷抵抗と麻痺抵抗は別みたいだねー」


「そうみたいじゃな」


「パラウルフキング、(コア)を狙うんだー!」


 スライム種には共通している点があり、その一つがスライムの核だ。スライムの急所ともいうべきものであり、それを破壊されるといかなるスライム種だろうと一瞬で死んでしまうというものだ。パラウルフキングもそれを狙って中に突っ込んでいったようだ。

 スライム種はその大多数が基本的に核以外物理攻撃は効かない。そのため人によっては天敵とも呼べる存在になるのだ。魔法をつかえる人からしたらスライムは大した敵ではないみたいなんだが…。


「麻痺とは予想外だったのう。雷が効かないとわかってからも撃ち続けてたのはこれをねらっておったのか?」


「そうだよー。パラウルフ系のモンスターは本来獲物を麻痺させてから狩りをするモンスターだからねー。麻痺を狙うのは当然じゃないかなー」


「ほっほっほ。たしかに麻痺を狙うのは当然じゃの」


「そんなに悠長にしてていいのかー? もうすぐコアだぞー」


 バロッサさんの言う通り、パラウルフキングはすでにキングスライムの核に近づいていた。もうすぐ核に噛みつける距離になるだろう。


「そうじゃのう。ま、()()()()()()()じゃがのう」


「へ?」


 その瞬間、パラウルフキングが苦しそうに暴れだし、そのまま粒子となってリタイアしてしまった。


「パラウルフキング!?」


『ど、どうしたことか、今にもキングスライムの核を噛み砕かんとしていたパラウルフキングがリタイアしてしまったぁ!?』


「ほっほっほ。わしとわしのキングスライムがなにもしていないわけがないじゃろう?」


「……そうかー、ポイズンスライムかー」


 バロッサさんは何が起こったのかすべてを察したかのように呟いた。


「よくわかったのう。キングスライムの増加はただ自身の体を増幅させてるわけじゃないんじゃ。ただの増幅じゃ全然体積が足りないからのう。それを他のスライムたちを己の体内で召喚させることで賄うのじゃ。今回召喚しておったのはポイズンスライムにパラスライム、あとは普通のスライムたちにサイレントスライム、インビジスライムにアイススライムもおるのう。はりきったみたいじゃな」


 ジルビダさんが言っている通り、鑑定の結果が幾重にも表示される。何体いるのかな……。


「麻痺が効いてるのはキングスライムだけだったらしいねー」


「他のスライムにはまだ麻痺が効いてなかったのが運がよかっただけじゃ。次に戦う機会があったとしたらお主とあのパラウルフキングなら対応してくるじゃろ?」


「まあねー。消耗戦で勝ち目があるとは思えないけどー、最初からキングスライムに突っ込んでキングスライムが倒れるまで全力で雷を全方位に放出し続けるかなー。眷属召喚するのにも魔力を使うはずだしー、全方位攻撃なら大量に倒せるだろうしー倒す方が多いかー増える方が多いカーそんな感じの勝負かなー」


「ほっほっほ。消耗戦か。なかなかおもしろいことを考えるの。ともにキングクラスまで進化しておるからこそできる話じゃろうがな。普通のパラウルフなら無理じゃろ?」


「まあねー。パラウルフだと雷の放射も厳しいからねー」


「ほっほっほ。そろそろ引くとするかの。キングスライム、そろそろ全員帰還できたか?」


「~~~~」


「できたようじゃの。お前も戻っててくれ。後でご飯をとりにいこうな」


 キングスライムが消えた。それを確認すると、ジルビダさんとバロッサさんもそれぞれ別の通路へと歩いていった。



第1試合

ジルビダ VS バロッサ


勝者

ジルビダ


どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 ????の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60 』

結局2日に1回とかできませんでした…

GWとはなんだったのか…


ではまた次回

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