主人公紹介・鉈内翔縁編
鉈内翔縁。
本作の第二主人公であり、善をテーマに作られたヒーロー。
[容姿や性格]
心優しい善人主人公。
髪を茶色に染めてチャラチャラとしているが、根はものすごく真面目で温かい、正真正銘のヒーロー。悪人主人公の夜来初三とは対極の位置に立ち、善の主人公ならではのストーリーを展開してくれる。お人好しでいつも笑っている。いつもパーカーを着用しているが、アルス戦でカナダへ向かった際には冬用のジャケットを来ていた。
彼自身の過去についてはあまり語られることがないが、実の両親とはかなり幼い頃に縁を切っていて、七色夕那に一から育ててもらったと言っても過言ではないため、七色に対する感謝の気持ちは夜来初三よりも数段強い。
夜来初三とは正反対、という設定を主柱に作られたキャラクターなので、非常に温かい人格をしている。しかも優しいだけでなく、雪白に監禁されて心を壊していた夜来初三を殴ってでも正気に戻したり、同じくノルウェーの北端では狂気と化した夜来初三を殴り飛ばして救ってみせる。そのため、彼は『甘い優しさ』と『厳しい優しさ』を持つ善となっている。
[家族関係]
現在は七色夕那と二人で暮らしているが、昔は夜来初三も含めた三人暮らしをしていた。昔、夜来と二人で夕飯の食材を買いに行ったりもしていたらしい。今では鉈内しか男がいないため、必ず七色におつかいを頼まれる。
[知能]
彼もまた夜来と同様に歪んだ人生を生きてきたため、勉学に関しては壊滅的。しかしその分、『悪人祓い』としての知識や体術を育ててきたので、生きるのに特別不自由するわけでもない。学校生活には憧れを抱いている。戦場での機転などは回るほうだが、実際のところ、何よりも彼の強さとなるものは『知能』ではなく『精神』にある。ダルク・スピリッドとの軍勢と戦った際には、非常に高い身体能力と『勇気から生まれる行動力』で窮地を乗り切っている。その『勇気から生まれる行動力』が、客観的に見て『高い知力』に見えるだけなので、頭脳派というわけではない。誰よりも心が強い、それが彼の知能となっているという考え方もある。
[生活]
家事などは出来ない。生活に関しては七色に面倒を見てもらっている。ここが、七色が鉈内ではなく家事の出来る夜来を一人暮らしさせた理由でもある(ようは鉈内じゃ一人暮らしなど不可能と判断した)。
[人間関係]
主に『悪人祓い』のコミュニティは広い。『夜明けの月光』に所属する黒崎燐、フラン・シャルエル、他にもシャリィ・レインやリーゼ・フロリア、速水玲といった『悪人祓い』の関係で仲良くなる人が多い。さらに言えば、作者から『ロリ充』と言われるほどの『周りにロリが多い』主人公でもあり、よくロリコンネタで弄られることがある。ちなみに、彼は年下や幼女に興味はないため、実際のところロリコンではない。本人曰く『年上お姉さん』が女性の好み。
[作中での行動]
登場章は一章目、『男を憎む悪』から。夜来初三と雪白千蘭のストーリーが主体の『男を憎む悪』だったため、サポート的な立場として活躍する。その後、三章目の『生死を分ける悪』からようやく出番が増えて、本当に彼一人で物語を進める『怨念に染まる悪』や『悪を生んだ悪』などが始まる。
アルス戦が開幕すると、『善人主人公のストーリー』を展開。我を失った夜来初三を倒し正気に戻したり、暴れる世ノ華を救うために立ち向かうなど、夜来初三とは違った光り輝く物語を作ってくれた。その後、ようやく悪人主人公・夜来初三と『天界の城』で出会い、殺された彼に怒るなど、善人らしい怒りを爆発させる。
アルスに挑むも返り討ちに遭い、殺される直前で夜来初三がアルスを倒す。しかし我を失っている夜来初三がアルスを残酷に殺そうとするのを止めたりするので、間接的に活躍する主人公だった。
その後、夜来初三にいきなり殴られて、身動きが取れなくなった彼は投げ飛ばされて戦線離脱。最後まで戦えなかったことを悔やんでいたが、最後には雪白千蘭と夜来初三を繋げる髪留めを見つけて夜来初三のたどった運命を悟った。
[戦闘能力]
特別高いわけではない。触れただけで全てを破壊できる魔力、不老不死の力、宇宙さえ壊す神の力、などなどの最強キャラが多い作中の中で言わせれば最弱キャラと評価されても仕方ない。しかし仲間との協力や土壇場の意地で生き残るため、非常に『強いのか弱いのか決定不可能な不規則なヒーロー』でもある。
[力]
基本は肉弾戦を得意とする。武器は漆黒の刀・夜刀を主に振るうため、やはり近距離格闘タイプ。『悪人祓い』としては落ちこぼれだが、純粋な体術に関しては彼の右に出るものは少ないだろう。多少の『対怪物用戦闘術』は使えるようだが、やはり技術は足りないため、刀を振って戦う場面が多い。




