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王の切り札
「さてと。あの男は厄介だったが、これで『デーモン』側の戦力も大幅ダウンだ。豹栄真介が消えた今、個人個人の能力が凄まじく高かった『デーモン』は取り柄を一つ失ったことと同じ。警戒するべきものは、上岡一人と夜来初三といったところか」
その燃え盛る火の鳥が浮く場所よりも、さらに上の天空にそびえ立つ城で男の声が聞こえた。
城の廊下を進んでいた彼は、王室のような大きな部屋に入る。
そこには玉座があった。
全てが金で構成されていて、腰を置く場所には最高級の素材を使ったクッションが敷かれている。この世で一番、本物の王が座るに値する最高の椅子があった。
アルスは笑う。
そして、その椅子に座って足を組んで呟く。
「『天界の城』も起動させた。そして、現在は地中に埋まっている『火』を使って俺が直々に『フェニックス』を生成した。……これで手札は完璧だな、フェニックスさえ居れば『エンジェル』に負けはない」
『天界の城』の王室で、アルスは最後にこう言った。
「全ては王のものだ。俺が世界を平和にしてやる」




