かくれんぼ
暗闇の中でボタンに触れる。聞き慣れた起動音と共にパソコンの画面が光る。光に慣れていないので目が痛いな。
「痛っつぅ~・・・」
普段の速度でいくと、もうそろそろパスワードの画面なのだが・・・出てこない。
「えぇー重いなぁー」
など、愚痴をこぼしていると、いきなりこんなのが出てきた。
『おにごっこしませんか?』
は?なんだこれ・・・・?寝起きの頭でいろいろ考えた結果・・・
「ウイルスにヤられたかぁー」
そんな結論が脳内会議での予測である。そんな結果が弾き出された数秒後。
『わたしが鬼でス。あなたは逃げ回ってくださいネ』
おにごっこしませんか?と質問しておいてこっちの回答もなしにやること決定してるし・・・とかつっこむオレ・・・。
『残り10秒』
うわ・・・勝手に始まりやがったよ、しかも10秒って短いだろ。てか思っているときにもカウントダウンは進んでいるし・・・。
『3』
もう、知らんどうにでもなれよ。どうせ0になったら『アナタのパソコンはハッキングされました』とかだろ?
『0』
・・・沈黙、何も起こらない。
「はっ!なんだよこれぇ!!何も起きないじゃんかよ!!」
正直笑える話だ、人のパソコンにウイルス入れておいて結局何もありませんだぁ?と思ってたとき、玄関の扉は開いた。
「ん?誰だ、こんな時間に」
こんな時間に訪ねてくる友人なんていないよなぁ。てかインターホンくらい鳴らせよ
そんなちょっとした怒りを抱き訪問者のところへと歩みを進める
「だれですかぁー」
玄関をのぞくと真っ赤な服と来た女の人が、と言うより白い服が赤く染まっている・・・返り血のように。
『みぃつけたぁー』
ニタァーと汚い歯をのぞかせて不気味に笑う。
「ひっ!?」
誰なんだ!?えっ?なんなの!?
「誰だよ!!誰だよお前!!」
完全に混乱しているオレ、その間に不気味な笑いを崩さないまま女はこっちに近づいてくる。
『次の鬼はあなたね』
そういうと女はオレの肩にポンっと手を乗せる。
ふとオレの視界は真っ赤に染まり何も見えなくなった・・・。
初投稿です。短編小説を書いてみましたぁ。ホラー系投稿していきたいです。ではでは