第4.5話 教えて③
前回のあとがきに明日20時と書きましたが、それはミスでした。基本は平日の20時投稿のみにするつもりです。今回の件も私のミスです。緊急なので短めですがぜひお読みください。
「つぎは僕が夢を言う番だよね。藤雲さんが本音を教えてくれたから僕もぜんぶ本音で言うよ。本当は僕夢を持ってないんだ。」
「ゲームが好きなんだからゲームの仕事をすればいいじゃん。」
「本当は、ゲームだって自分の価値がわからなかった僕がなにか一つでもできることが欲しくてたまたま選んだだけでゲームも好きじゃないんだ。質問ゲームをしようって言ったのに質問に嘘で答えて、自分が答えられない質問をして本当にごめん。」
「…」
「ただ、最近一つだけ好きって思えることがあるんだ。それは、藤雲さんだよ。藤雲さんと話してるこの瞬間が楽しいって思えるし、藤雲さんのことを知ったときは心がいっぱいになるほどうれしい。今だって藤雲さんの,投げキッスに心がびっくりするほど音を鳴らしている。嘘をついた僕だけど、僕の夢を一緒に探してほしい。藤雲さんがつらいときにはいくらでも寄り添いたいし、藤雲さんが嬉しいときは僕も喜びたい。だから、これからも手を繋がせてくれませんか。」
「……。」
藤雲さんは、ぎゅっと唇をかんで下を向いたまま動かなかった。
僕は言いすぎたのかもしれない、って胸がきゅっとなる。
でも次の瞬間、布団の上で僕の手があたたかく包まれた。藤雲さんの小さな手だった。
「……ずるいよ、そういうの」
かすれた声。
泣いてるのか笑ってるのか、どっちかわからない声。
「そんなこと言われたら……わたしだって、離れたくなくなるじゃん」
顔は真っ赤。でも手だけは、ぜったい離さないみたいにぎゅっと握ってる。
「手、つないでいいよ。……ずっとじゃなくても、いいなら」
その“いいなら”の言い方が、藤雲さんの精一杯の勇気なんだってすぐわかった。
次回は月曜日の20時に投稿します。




