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ガダンといつもの食事風景


スピンオフ的なガダン編。

初投稿のみ三話連続投稿です。









今日も今日とて。


和やかで賑やかな食卓を、ガダンは厨房と食堂の間に設置されているカウンターに肘をつきながらその風景を眺めている。



万能の雑務担当が毎日綺麗な状態で保たせてくれているアイボリー色のテーブルクロスは、白い糸の模様が端のみに施され、置かれた食事をより際立たせてくれている。


細長いテーブルの上には庭師による食事を邪魔しない香りを選別した花が華美でない程度飾られている。


そして抜群のタイミングでメイドが紅茶や珈琲を提供し、食卓全体の調和は乱れず穏やかな時間が流れていく。




「おいふぃ!」

「落ち着け。ピカタは逃げない」

「豚肉と白身魚の二種類あるのが気が利いてるわね!」

「白身魚のピカタを食べると無性に白葡萄酒が欲しくなるー」

「それはいつものことでしょうに」

「おい、勝手に私の物と交換するな!」

「良いじゃん、あんた魚の方が好物だし」

「ガダン、これ両方ともお代わりあるか」

「はいはい、あるよー」




食卓を囲む彼らの会話とガダンが作る食事への感想や称賛。

時には食べてみたい物や好物の希望を。

時にはばつが悪そうな顔で苦手な物を告白する者も。



自分がこんな穏やかな日々を過ごすことになるとは、今まで過ごしてきた生活からは想像できなかったよなぁとお代わりのピカタを提供しながらガダンは思う。




「どうしましょう…この後お腹に入るピカタの肉と魚の割合…合間にサラダで口をリセットしてからのデニッシュパンと揚げたポテトを加味するとなると…」

「好きなだけ食べれば良い」

「感心していないでお皿に乗っている量を見てください量を。どう考えてもお腹に入り切らないわ」

「あ、豚肉の方。赤葡萄酒が絶対に合うよこれ」

「やれやれ。結局赤白両方飲む流れになりそうですね」

「苦手な生野菜を乗せるな!」

「良い歳して何言ってんの」

「ガダン、揚げ芋も欲しいな」

「はいはい。ちょっと時間かかるけどねぇ」






この何でもない日常がガダンはとても気に入っている。







誤字報告ありがとうございます。

助かります。

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