駅前は街の顔
す、睡眠時間が...
駅前の出来次第で街の印象の半分は決まる
さて、諸々のプロジェクトが順調に進んではいるのだが、意外とそちらに関しては手付かずだった。
個人的には利便性とエンタメを重視した、特別感のある一帶にしたいと思っている。
漠然とし過ぎてるって?
いいんですよ、だって俺自身がそこまで考えがまとまっていないし。
そんな中でも絶対に実現したい事はあるわけで...
というわけで、本日は駅前設立にあたりソシル・アル・カンノ王子に相談。
「これだけ話を進めておいて、まだ手付かずだったとは...」
耳と胃が痛い...
「ご最もですな。町への許可とか諸々あるし、町長と熊田氏には特に負担をかけてしまいそうだよ」
「熊田というのは、最近、正体を明かした人物だな?」
「イエス。彼と町長のお陰で諸々助かってるよ」
「ほぉ...一介の町人が大したものだな」
町長はともかく、熊田氏は一介の町人とは違うような...
まぁ、王子ら他の協力者たちから見れば、大して変わらないんだろうな。
「大した青年だよ。報告書は読んでると思うけど、彼中心のプロジェクトも動き出したし、個人的にも楽しみにしているよ」
「ほぉ〜。ヨシにそれだけ言わせるとは大したものだな。私も会いたくなってきたぞ」
一国の王子に興味を持たれたとは、本人は知る由もないだろう。
本当に大したものだ。
「いずれ皆んなにも紹介するよ。あくまで、一般人だから変なプレッシャーかけないでよ?」
「わかっているさ。とはいえ、ある程度の見定めはするつもりだがな」
怖い怖い。
「勿論、彼の参加に異を唱えるわけではないが、信頼できる人物かはこの目で見定めたいからな」
そりゃあそうだ。
俺が推薦したからOKって反応も良くないしね。
「だが既に富田は彼と接触しているんだろ?彼について何か言っていたか?」
「そうよ。最初は俺の代理として交渉してもらってたからね。彼については、これからが楽しみな若者だくらいの事は言っていたかな」
「ならば特に心配する事はなさそうだな」
「おい!俺の時は見定めが...とか言ってたじゃないか!」
「いや、肝心な駅前開発の件を放置してた事を忘れたか?」
そうでした。
皆んなに丸投げしている中、見事に大事業をど忘れしていた間抜けでした。
「まぁ、その事は一旦置いといて、逆にチャンスだとは思わない?」
「そんな事はとっくにわかっているさ。だからこそ私のところへ真っ先に来たのだろう?」
ほんと、察しが良くて助かります。
「流石だね。なので、他の協力者にはまだ話していないわけよ。つまり...」
「スポーツ関連やエンタメ系の施設を駅と繋げたいんだろ?」
「ピンポーン!ド正解!それにしても、そこまでピンポイントで当てられるとは思っていなかったよ」
だって、エンタメやスポーツといったらアメリカが本場だからね。
他の2人に相談しに行くのが自然の流れだ。
だが、世の中は刻一刻と変化しているのだ。
「我が国はスポーツ、特にサッカーとゴルフ事業に多額の投資をしているからな。それに次いでエンタメ、つまり娯楽への投資と強化にも積極的に取り組んでいる」
正に相談相手として選んだ理由はそれ。
しかも、俺が大好きな某作品の作者が亡くなり、その大型追悼イベントが日本ではなくサウジで開催される。
少々悲しい事実ではあるが、逆に言えばそれだけ海外でも影響力が高い証明でもある。
「脱石油の足がけがスポーツとエンタメというのは驚いたよ」
「まぁ、だからこそこうしてここにいるんだけどね。でも、よくわかったね」
「日本については色々と調べたからな。とはいえ、駅と複数の施設を繋げるのはなかなか骨が折れそうだ」
そうなんだよね。
土地の買収も一苦労しそうだし、何より施設を建てたとしても、維持費がね...
それに問題はそれだけじゃない。
根幹として、もっと重大で途方もない課題があるのだ。
「前途多難だな。とりあえず、理想としている構想を教えてもらおうか」
「あくまで理想だからね。実はサッカー以外にもさ...」
昔の国を興した人たちって本当に凄いよね。




