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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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人間界大好きやん

今週の睡眠時間、3日で6時間...

 召喚した悪魔が武器商人だった件





 全くもって腹立たしい限りだ。


 下手したら死んでたからね。


 ただ、幸いにも時期が良かった。


 その頃には不測の事態にも大体、対応できるレベルになっていたし。


 逆に時期によっては死んでたけど...


 

 フェレスは主に武器の売買にて資金を調達していたようだ。


 しかし、本人は武器の解析や製造には興味があっても、売買に関してはそこまで興味はなかったようだ。


 あくまでゼルの身の回りの世話をする為に資金が必要だったらしい。


 正直、自分が製造した武器の人間の反応を知りたかっただけだろと思ったが、そこは違うらしい。


 人間の価値観で考えれば、整合性が取れない意見だ。


 だが、そこは悪魔ならではの考えだ。


 彼らは賢い反面、性格がはっきりしているというか、ON/OFの切り替えが激しい傾向がある。


 ただ、だからといって興味がない事を全くしないというわけではない。


 今回はあくまで上司というか、主君であるゼルが関わっているから本来の性格とは矛盾した行動にでた。


 この点に関しては人間の世界でもよく見られる光景だ。


 生きる為なら、やりたくない事も当然のように実行するのが人間だ。

 

 特に企業戦士たちは日々、この矛盾と戦っている。

 

 だが、結局は好きでゼルの配下となって働いているわけだし、自分の為に行動していると言える。


 そこはツッコミたいところではあるが...



 

 一方で、モラは実に平和的な動きをしていた。


 人間の工芸品をコレクションしており、特に出来が良いと判断した作品はゼルにも献上していた。


 そして、案の定自分でも工芸品等を制作しており、偽名を用いて販売していたそうだ。


 しかも聞いたら、その辺の興味が薄い俺ですら知っている名前だった。


 特に陶磁器や生活用品に関しては、完全にブランド化されており、王族や貴族の間で彼女の作品は取り合いになっていた。


 だが、彼女の躍進はこれだけではない。


 更に別の氏名を用いて、服飾関連にも携わっていたのだ。


 こちらも上級貴族らの間で好評。

 

 更にはセカンドラインとして、庶民でも手が出せる商品も展開していた。


 ベンチャー企業の社長かよ。

 

 現代ではお馴染みの手法だが、異世界では非常に珍しいビジネスモデルだ。


 しかもガチで使い分けをしている。


 本来なら、名前を統一して更にブランド力を強化したり、付加価値を高めるものだからね。


 実際に彼女の作品や商品を販売しているのは人間だが、工芸品と服飾関連の商品を販売している者たちはモラがどちらも制作をしている事を知らない。


 知っているのは極々一部の者だけだ。


 なぜそのような動きをしたのか問いたところ、リスクを分散させたかったとの事。


 確かに、ブランド力が高められる反面、どちらかでコケれば共倒れする可能性は高いからね。


 意外と言ったら失礼かもしれないが、実に冷静な判断だ。


 更に話を聞くと、合理的な反面、プライドの問題でもあったようだ。


 知名度を利用せず、それぞれでしっかりと成果を出したかったらしい。


 まじで職人と経営者の両面で成功してるやん...


 てか、ゼルよりよっぽど、主君としてのムーブをかましているような...


 

 

 掘り起こせばまだまだ、興味深い話が聞けそうだが、初対面でこれ以上聞くのは野暮だろう。


 色々と問題もあったが、2人が人間の世界でも優秀な部類である事に変わりない。


 だが、改めて驚くべきはそんな2人が自分はトップに立たず、誰かに仕えている事だ。


 ましてや貴重な古代種でもあるし。


 人間界でボロ儲けして、しかも実に人間的な手腕で成功しているにもかかわらず、彼らはそれを意にかえさない。


 当然、自分の趣味の延長ではあるが、辿れば全ては主であるベルに帰属するのだ。


 勿論、強さという点において2人はゼルに傾倒しているのだが、それだけが理由ではない。


 


 本来なら敗北した悪魔は、勝者の下僕になるのが当たり前。


 だが、ゼルはそうではないようだ。


 本人曰く、挑まれたから返り討ちにしただけ。


 それを何回か繰り返すうちに、気づいたら2人が臣下となっていたそうだ。


 2人の実力はゼルの足元にも及ばないが、それでも戦闘自体は楽しかったらしい。


 そもそも彼女らは敗北を知らない。


 その圧倒的実力のせいで、戦闘は常に一方的になってしまうのだ。


 だから戦闘を楽しみたくても楽しめない。


 だが、いつでも始末できたのにもかかわらず、2人が何度も挑んできたという事は、実力差がありつつも楽しめる要素があったという事だ。


 でなければ、とっくに存在を消滅させられていただろう。


 俺との戦闘でも、まだ何か隠し持っていそうだったし。



 

 とりあえず、色々と訳アリの2人ではあるが、ゼルが真っ先にご指名をした人物なのだから、その点については疑うのは野暮というもの。


 てか、場合によっては新たなビジネスチャンスを掴む事になるかもしれない。


 勿論、武器の販売はしないけど。


 その製造技術を別の何かに活かせる可能性は十分にある。


 それにロリっ子と老紳士のペアというのも、ちょっと面白い。


 

 俺の直属の部下ではないが、その分、しっかりとコキを使わせてもらうとしよう。


 

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