異世界バトル開幕&閉幕2!!
正直、部下の部下まで覚えるのは大変
呆れるくらいに頭が良いのになぜ、戦闘を避けられないんだろう...
ロリっ子はともかく、老紳士なんていかにも冷静で頭脳明晰な出立ちなのになぜこうなった...
先に結果を述べてしまうと、完膚なきまでに2人をボコボコにした。
ロリだろうが爺さんだろうが、殺意をもって挑まれた以上、俺は容赦をしない。
異世界では見た目と実年齢が伴わない事が多々あったし、そういった見た目や経歴を利用して相手を油断させる事なんて日常茶飯事だったからね。
ただ、容赦はしないといっても、流石に神代級の悪魔たちに使用したような魔法は行使していない。
まじで消滅しかねないからね。
なので、ひたすら2人の魔法を無効化した挙句、物理攻撃でボコボコにした。
実際に命懸けの戦闘で自らの攻撃が一切、相手に通じないって想像以上に絶望するからね。
なのに、自分の防御壁やら身体強化も全てぶち壊して殴る蹴るを実行。
実力差を証明するには十分だろう。
「2人ともこっぴどくやられたね...これで少しはお館様の実力がわかったかな?」
砂浜で突っ伏しながら、なんとか顔を上げる2人。
「ここまで一方的に敗北したのはベルゼル様と初めてお会いした時以来です...悔しいですが彼の実力を認めます」
「私もここまでやられたのは初めてかも...もぉ途中からどうでもよくなっちゃいました」
とりあえず、納得してもらえて何より。
これ以上は本当に不毛だし、マジで消滅させるしかなくなるからね。
「気づいていると思うけど、お館様は攻撃魔法を使っていないからね。まぁ、私はというか、私たちは使われたけど」
なんだそのプチ自慢は...
「勿論、気づいておりました。更には防御魔法も殆ど行使せず、身体強化だけで受け止めていたご様子」
「その気になれば、全て躱わす事もできたでしょうに...これ以上ない完敗です」
「私も右に同じです。それに、こちらは全力で魔法を行使していたのに、結界にもヒビ一つ入っていませんし」
「おそらく魔法1つをとっても、私たちでは足元にも及ばないかと...」
ほぉ〜。あれだけ必死になって襲いかかってきたくせに、しっかりと分析ができているじゃないか。
感心感心。
「全く、最初から私の言う事を信じていればこんなことにならずに済んだものの...」
「2人には仕事を手伝ってもらおうと思っていたのだけれど、先が思いやられるよ」
いやいや、自分も全く同じ事してたじゃない...
「それに、そこまで分析ができた事は及第点だけど、手の甲を見てごらん」
流石は神代級の悪魔。ちゃんと気づいていたようだね。
「む...何やら見慣れぬ文字が...」
「私には別の文字が...」
「ズバリ、説明しよう。それは君たちの新しい名前だ。勿論、君たちのご主人にも許可を得ているよ」
老紳士→フェレス
ロリっ子→モラ
やはり主従関係をハッキリさせる為には、名付けがシンプル且つ、最も効果的だ。
とはいえ、あくまでこの2人の最上位の主人はゼルである。
少し複雑ではあるが、2人の主人はゼルだが、そのゼルの主人は俺だ。
本来なら、俺が完全に主人になるのが普通だが、その権利は放棄した。
ただでさえ、既に手に余る6人の悪魔の主人なわけで、これ以上は御免被りたい。
なので、優先順位としてはゼルがトップで2番手が俺になる。
それに、2人の召喚はゼルの提案だし、しっかり面倒を見るとも宣言したので、これでいいのだ。
ゼルと俺が対立する事など早々ないだろうし、問題はなかろう。
「畏まりました、お館様。これからはフェレスとして全身全霊をもって、お二人のお役に立つ事を誓います」
大した自信だな。
俺だったら、そこまで断言する自信なんてないけど、部下でこういったタイプがいると何気に心強い。
「私もありがたくモラの名を頂戴いたします。ベルゼル様とお館様の為に身命を賭して貢献いたします」
いや、それは重過ぎる。
現代で命の危険はないだろうけど、いざとなったら逃亡を第一優先としてくれ。
「2人の決意は受け取った。これから仲間として協力してほしい。君らがいた世界とは、まるで別物だからわからない事があれば、気軽に俺やゼルに聞いてくれ」
正直、名付けの件はもしかしたら、多少なりとも抵抗されるかもと覚悟していた。
そうならなかったのは、やはり事前にゼルの許可を得ていた事が大きかったな。
実は召喚前は特に名付けの事は考えていなかったのだが、事前にゼルが指摘してくれた。
で、その際に名付けの許可も得たわけだ。
それに、先程の戦闘で懲りたという事もあって、反論もなく受け入れたのだろう。
そういえば、勢いよく召喚してしまったけど、2人の住処はどうしよう...




