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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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ビジネスの話と永遠の疑問

朝と夜の寒暖差がえげつない

 真の経営者はリミッターが外れている自覚があるようでない。




 ここまでの話を聞く限り、ジョンソン会長の身の回りというか、自身にそれなりのアクシデントが発生していたはずなのだが、まるで何事もなかったように日常を過ごしている。


 それどころか、手術の翌日にはリモート会議をしていたらしい。


 既に定年超えの年齢なのだが、そのアクティビティなマインドはどこからくるのだろう。


 ちなみに俺は40代のうちにファイヤーしようとすら考えている。


 勿論、プロジェクトの進行具合で延長の可能性はあるのだけれど、第一目標としては40代で第一線から離脱したい。


 てか、現代では既に数年引きこもりで最近ようやく社会復帰したばかりではあるが...



 

 で、ようやくビジネスの話になるが、会長曰く例の大型ドローンの開発は順調らしい。


 そしてその裏では富田会長が暗躍している。


 本当に頭が上がりません。


 といっても主に実働したのはベルだ。


 既に彼女は富田自動車や富田会長の取引先や人脈をほぼ把握している。


 実は大型ドローンの開発は当初は行き詰まっていたらしい。


 その様子を見たアラスリュケがベルに相談した事で、事態は大きく変化した。


 富田自動車は日本のドローン開発と販売を主とする企業と取引がある。


 走行中の車をドローンで撮影する事は現在は当たり前だしね。


 そこでベルが富田会長に相談し、その企業と会談の場を設けたわけだ。


 で、そこからはとんとん拍子。


 すぐにスターネット社と繋いでドローンの共同開発が行われる事になった。


 ちなみに既に実験で重量が110kgの荷物の運搬に成功している。


 だが、実用化にあたり積載荷重の増加や移動距離、駆動時間、形状について精度を上げたいらしく、開発者たちは日夜躍起になっているそうだ。


 ただ、少し脱線しているが開発会議ではドローンで人を運んだり、ドローン同士でドッキングして用途に応じて変形させる事について盛り上がっているらしい。


 実際にそれらの開発に成功している企業もあるし、彼らはそれを超えて完全な実用化に先んじたいそうだ。


 できれば、そちらもぜひ実現してほしい。


 町でも有効活用できそうだし。



 

 「ところで、飛行場とオフィス兼倉庫についての進捗状況はいかがですか?」


 ここでようやく俺のターン。


 「今のところ順調だよ。土地はまもなく確保できそう」


 これは熊田氏と町長の功績が大きい。


 建設予定地は熊田氏が所有している土地だけではなく、他の地主の所有地も絡んでいるのだが、ここでは町長が見事な働きを見せている。


 勿論、背景には金銭も絡んでいるので地主からすればおいしい話ではあるのだが...


 それでも、信頼のない人物の話には乗らないからね。


 そこは町長の人望と、大地主の熊田氏が協力しているという事実が彼らの心を動かしたのだろう。


 「そうですか。思ったより早く着工まで辿り着けそうですね」


 「まぁね。町の人たちに感謝だよ。一応、予定よりちょっと広めに土地を確保する予定だから、まだ設計図に手を加える事も可能だよ」


 ちなみに設計図の完成度は8割程度だ。


 その設計図を参考に土地の確保に動いたわけだが、思った以上に地主たちが積極的に協力してくれた事もあり計画が一気に加速した。


 しかも、設計図が完成に至っていないので、これで新たに手を加える余裕もできた。


 協力してくれた熊田氏と町長には本当に感謝だ。


 だが、まだまだ予断は許されない。


 現時点では設計図の作成をスターネット社が主導で行っているが、そこでの完成が本当の完成ではない。


 あくまで雛形なのである。


 そこから更に町側の意見も取り入れ、場合によっては俺も介入する。


 この手の建設には詳しくはないが、町側が不利になるような作りにはしたくないからね。


 それに設計図に関してはリュケが把握しており、ベルにも報告している。


 何か不備があれば彼女らが指摘してくれるだろう。




 「まだまだ先は長いが、ようやく現実味を帯びてきたね」


 「そうですね。ですが、私はベルレティ殿が岩盤を除去してくれた時からこうなる事は必然だと感じていましたよ。あの時にこれから何が起こっても不思議ではないと実感しました」


 あぁ、あれは迂闊だったなぁ...


 攻撃的な魔法は見せたくなかったしね。


 それを言ったら、リュケの能力も攻撃系ではないにしろ大概なものだが...


 「偉そうになってしまうが、それはいい心掛けだと思うよ。世の中まだまだ不思議だらけだ。魔法を使用している本人も完全な原理というか、始まりを理解していないしね」


 「そういうものなのですか?それでもあんな事ができてしまうのですね」


 「そういうもの。魔法なんてある意味、妄想とか願望の具現化だからね。そもそも強力な摩擦を起こせば熱が出るとか、扇げば風が発生するとか、その本当の意味や理由を誰も知らないように、魔法もそこまで追及できていないんだよ」


 思えば当たり前のように、息を吸って様々な現象を利用して生物は生きているが、なぜこの様な都合の良いシステムが存在しているのか疑問でならない。


 宇宙理論やら相対性理論やら様々な考察があるが、そもそも根本がズレてる。


 勿論、発生した現象を辿って調査した結果を知るのは楽しいのだけれど。


 単純だけど、このシステムを生み出した誰かがいると思うんだよなぁ。


 ずっとその事は引っかかっている。


 まぁ、今その事を考えても仕方ないんだけど。



 

 「ジョンソン会長、リュケのこの後のスケジュールってどうなってる?」


 「間も無く退社時間ですし、私の事務作業を少々手伝ってもらったら、本日の業務は終了ですよ」


 「そうかそうか。リュケさんや、この後ちょっとお話があります」


 青髪の悪魔がジト目が俺に突き刺さる。


 そんな目をしてもダメ。


 

 俺もさっさと切り上げたいが、この後臨時の個人面談を敢行する事になった。


 

 

 

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