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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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除け者?と青髪の悪魔

お客様は神様ではありません。こちらを頼りにしているただの人です。

 自由の女神様にこんにちは。




 転移できると時差ボケに悩まされなくて助かる。


 誰かとは言わないが、協力者の1人から転移ゲートのようなものをゆくゆくは用意できないかと相談された事がある。


 普段から漫画やアニメを見ている人ならそういった発想が出てもおかしくないが、相談してきた人物はアニメとか見ない人物だっただけに地味に驚いた。


 その時は話を濁したが、要は遠回しに拒否した。


 もちろん、転移ゲートの設置は可能だ。


 だが、当然リスクが伴う。


 協力者たちを信用してはいるが、ゲートの存在を思わぬ形で第三者に知られたらシャレにならない。


 ましてや公的機関の関係者に見つかれば、戦争になりかねない。


 まぁ、そうなってもこちらが敗北する可能性は限りなく0に近いけど...


 いずれにせよ、身を滅ぼしかねない芽をばら撒く必要はない。



 で、今日も当たり前のように不法入国をしているわけだが、今回はスターネット社会長のジョンソン氏との会談が第一目的だ。


 本来ならばもっと早く親交を深めておきたかったのだが、交渉時はベルに丸投げしてしまい他の協力者たち程親交を深められていない。


 しかも本来ベルを彼の秘書につけるはずが、諸々の事情でそれも叶わなかった。


 ちなみにその代わりに就任した秘書がアラスリュケこと、リュケ。


 実はリュケに関しても俺は距離を感じている。


 召喚した5人のうち4人はそれなりにフランクに話せるのだが、リュケに関してはドライというかサバサバしているというか、やり取りも必要最低限という感じ。


 ベル曰く、そのうち慣れるとの事だが、悪魔たちだけで話している時は俺と話している時よりフランクな感じがするんだよなぁ...


 一応、女性同士で同じ種族同士っていうのもあるのだけれど、ちょっとだけ寂しい今日この頃。


 まぁ、これまでもそういうタイプは何人か知人にもいたし、必要以上に踏み込むのは危険かもしれない。


 人?それぞれ、求めている距離感って異なるからね。


 

 

 そんな事を考えながら軽く観光していたのだが、そろそろ時間だ。


 早速、スターネット社の会長室に自己召喚で転移。


 「お邪魔しま〜す」


 目の前には優雅にティータイムをキメちゃってる老紳士と青髪の美女。


 「お待ちしてました。主殿」


 座りながら主を迎えるとはいい度胸じゃないか。


 っていうのは冗談で、そんな事は気にしていない。


 ただ、いつもかしこまっている印象があっただけに今のリラックスしている姿は意外だった。


 「ジョンソン会長、お久しぶり。リュケも元気そうで何よりだよ」


 すると老紳士は立ち上がり...


 「確かに久しぶりですね。てっきり私だけ除け者にされているのかと思いましたよ」


 おっと、なかなか手厳しい第一声だ。


 協力者同士で連絡を取り合っているのは知っているし、そこで色々バレたというかジョンソン会長だけエピソードが薄い事に気づいたのかもしれないな。


 「冗談ですよ。ちょっと意地悪を言ってみたかっただけです。こちらの席にお座りください」

 

 そして、会長が座るソファーの反対側のソファーに案内されるが、本当に冗談か疑いたくなるな...


 本当だとしたら実にお茶目なお爺さんだ。


 悪い気はしない。


 「これからは嫌という程顔を出すよ」


 これはマジな話。


 他の協力者にも言える事だが、本格的に始動すれば週に何度も顔を合わせる事になるだろう。


 特にスターネット社は町に巨大な拠点を構える事になるからね。


 「それは楽しみだ。これから、相談したい案件が山ほど増えそうですからね」


 楽しみな反面、全てを聞くにはなかなか骨が折れそうだ。


 そこはリュケやベル、他の協力者たちにも頑張ってもらうとしよう。


 「楽しみにしてるよ。ところで、秘書の働きぶりはどうだい?」


 チラッと優雅に紅茶を啜る秘書に目をむける。


 リラックスしすぎじゃないだろうか?


 

 「彼女には非常に助けられていますよ。お陰で定時前には帰り支度が済んでいますからね」


 それは何よりだ。


 協力者たちの負担を軽減する事が秘書派遣の目的でもあったからね。


 「お役に立てているようでよかったよ」


 そして小声で...


 「何か失礼なことは働いてない?」


 するとニヤっとする老紳士。


 「大した事はありませんよ。彼女を働きぶりを見ていると、実に新鮮で刺激ですよ。それに本当に救われていますから」


 なんか引っかかる言い振りだな...


 実際に今も呑気にティータイムを継続しているし。


 「とりあえず、問題がないならよかったよ」


 「今も優雅にお茶してるからちょっと不安でさ」


 「それは私が許可したからかもしれませんね。2人きりの時は好きに寛いでも構わないと言ってあるので。そうは言っても、従業員や客人が来た際は毅然とした態度でしっかりともてなしてくれていますよ」


 それを聞くとちょっと複雑なのだが...


 「それだけあなたには心を許しているのかもしれませんね」


 そうだったら嬉しいのだが、そこまで打ち解けるような事がここまでなかったような...


 「人を雇うって難しいね」


 「全くですよ。いつになっても神経を研ぎ澄ませ続けなければ、どこかで痛い目に遭いますからね」


 数万人の従業員の頂点に立つ者が言うと、実に重みがある。



 「ただ、その分得られるものも多い事も確かです」


 「先日はおたくの秘書さんに命を救われましたし」


 ん?


 デジャヴかな?


 こんなやりとりを少し前にも体験したような...


 「なので、彼女を派遣してくれた事に心から感謝しているのですよ」



 頼むから、最低限の報連相はしっかりやろうよ...


 


 

 

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