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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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ニートの尾行って物騒感増すよね

探偵ごっこは楽しいけど、探偵業務は楽しくない

 はぁ...疲れた...


 やっと会長が退社となり、会長室での傍聴タイムが終了した。


 結局、この日は仕事に関するような話は殆どなかった。


 これでいいのか会長職?


 だが、最大の目的はそこじゃない。


 重要なのはあくまで人格だ。


 もちろん、権力や実行力がある事が大前提ではあるが。


 今回はそこを確認できなかったが、まだ初日だし焦る事はない。 


 この後は無人の部屋を探索でもしようかと考えたが、それ程重要というか、会長のパーソナリティが判明するような物があるとも考えにくいので、それはやめた。


 ここからは尾行タイムだ。


 意外にも会長は自家用車で移動しているようだ。


 てっきり、このレベルの人物は高級車で送迎されているのかと思っていた。


 車に関して詳しいわけではないが、見た感じ街中でよく走っていそうな一般車を自ら運転している。


 勿論、こちらは「隠密」を発動しながらの飛行での尾行。


 言い忘れたが、この飛行能力は「飛翔」スキルというものだ。


 要は身体を浮かして移動できるスキルね。


 で、会長を尾行する事30分。


 意外にも郊外に家を構えているようだ。


 周囲の一軒家と比べれば、敷地も家も大きいほうだが本社同様、変な着飾りや威圧感のある建物ではない。


 今日一日の談笑でもわかったが、いかにもといった権力者の振る舞いや着飾りは嫌いなようだ。


 


 さて、ここで会長とその会社の豆知識。


 


 談笑を聴きながらスマホでググっていたのだが、会社は100年以上の歴史があり、一族経営。


 一族経営と聞くとあまりいいイメージはないが、若かりしき頃の会長は会社とは距離を置いており、プロのサッカー選手として20代後半までプレーしていたようだ。


 引退後は現役時代の所属クラブでコーチとして就職し、最終的にはクラブの会長にまで上り詰めたのだから驚愕だ。


 生まれた環境は典型的なエリートなのに、かなりトリッキーな人生を歩んでるね。


 で、会長の兄が一族の会社を引き継いだようだが、これは失敗したっぽい。


 詳細はわからないが、社長としての就任期間が僅か2年。


 その後の動向が不明という点からも、何かやらかして会長職を辞する形となり早々に隠居したのかもしれない。


 勿論、病気や怪我という線もなくはないが。


 

 

 というわけで、現在の会長こと「オリヴィエ・テュラム」氏にお声がかかったわけだ。


 


 サッカークラブの会長を諦める事にはなったが、役員待遇で転職することになり、その僅か5年後には社長に就任している。


 そして社長に就任してからも快進撃が続いたようだ。


 それまで年間売上が7000億円程度の企業が、現在では10兆円以上の大企業になったのだから。


 正直目を疑った。


 正に怪物とも言える所業を成し遂げたわけだ。


 楽しげに談笑していた姿からは想像もできない偉業だ。


 全く畑違いの現場からガチガチの経済界でここまで成り上がるのは、はっきり言って異常と言えよう。


 相当、理解力や想像力、頭の回転、行動力、コミュニケーション能力がズバ抜けているのだろう。


 そして会長職に就任したのは現在から1年前。


 ちなみに調査する前からテュラム氏が会長職に就任した事は知っていた。


 それは異世界転移する前に、ネット記事でこの会社のニュースを見る機会があったから。


 


 その内容はフランスの「ヴォルテクス社」が日本のとある地域の水道局を買収したというもの。


 


 俺にもゆかりのある土地での出来事だっただけに、当時はちょっとした衝撃を受けた。


 そして、この政策を打ち出したのが現在の社長。


 勿論、当時から会長が関わっている可能性もあるのだが、現在、この政策を積極的に遂行しているのが社長ということもあり、今回の対象からは外させてもらった。


 というわけで、ヴォルテクス社は水を中心としたエネルギー管理と運用で成り上がってきた企業で、現在の社長は海外での事業展開にこれまで以上に躍起になっているわけだ。


 だいぶ話が逸れたが、これが今回のお目当ての人物とその組織の大まかな内容。


 


 さて、ここから本格的な身辺調査が始まるのだが、その過程でどんでもない事実が発覚するわけで...

次でフランス編、終わる予定です。

もう少しお付き合いください。

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