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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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元ニートたちの運命的な出会い

オタクって今となっては褒め言葉だよね?

 俺の直感はバカにできない。




 はい、無事に突撃自宅訪問〜の会談は終了。


 先に結果を言ってしまうと、交渉に成功しました。


 間接的に異世界で得た力や経験が役に立ったわけだが、今回は今までの交渉と違い現代知識を先行させる事で成功に繋がった。


 正直、交渉というよりかはオタク談義がメインで盛り上がった。


 お互いに好んでいる漫画、アニメ、ラノベ、声優が被りまくりで正直驚いた。


 俺にも少なからずオタク友達はいるのだが、何せ現代は作品数も多くジャンルも多種多様なので、意外と同じオタクでも話が合わない事が珍しくない。


 そんな中で町長の秘書こと、熊田大樹君は俺の嗜好にドンピシャだった。


 ぶっちゃけ、今の立場がなければ即親友になれるくらいに気が合う。


 ちなみに俺と富田会長が愛読している「ファントム」も彼は愛読しており、ちゃんとアニメまで視聴していた。


 だからこそ、土地の件についても彼の正直な心情を聞くことができた。



 

 土地の買収を拒否した理由は実にシンプル。


 ある意味、人間味に溢れていた。


 まず、町長に説得を依頼したり、賄賂を仄めかした連中は容赦なくアウト。


 彼曰く町長は隠す事なく、それらの情報を全て報告してくれたらしい。


 次に建設予定の施設に可能性を感じなかったらしい。


 客観的に見ても、さぞかし立派な公共施設建設の案を持ちかけられたらしいが、イマイチ納得できなかったと。


 実は彼はそこそこ本気で町の復興、というか発展を願っているらしく、政府の役人が持ち掛けてきた公共施設の有用性は理解しつつも、それが発展に繋がるかは疑問に感じたそうだ。


 要は遠回りすぎるし、人口の増加という点では数字に繋がりにくいと判断したそうだ。


 それに土地が無限にあるわけでもなく、立地の良い土地にそれらの施設の建設を許可してしまえば、ある意味取り返しのつかない事になる。


 なので、現実問題として買収に応じるか葛藤する日々をここまで送ってきたらしい。



 そこで登場したのが俺たちで、正に渡りに船だったと。


 内心、富田会長との会談が決定した際は高揚しており、町長に直訴して会談に出席させてもらったそうだ。


 タイミングとしてはほぼ完璧ではないだろうか?


 まぁ、彼の事を知らない状態でのアプローチだったから、なかなかに強運だったと言える。


 もし、タイミングがズレて彼が引きこもりだった時期とか、まだ土地を相続していない時期であれば交渉は難航したかもしれないし。


 そんなわけで、彼にはプロジェクトの内容について大まかに説明した。


 建設予定の施設、協力を得られている企業、街の規模に至るまでの予定年数、人口の増加率、現在、最重要課題である環境の改善等々、一通り正直に話した。


 流石の彼でも信じられないといったリアクションだったが、思わずニヤついた表情を俺は見逃さない。


 まるで二次元創作レベルの話だが、彼の横には富田会長がいる。


 チラチラと視線を送っていたようだが、きっと会長は至って真面目な表情で頷いていただろう。


 やはり富田自動車というか、富田会長の存在自体が説得力があり過ぎてチート級だ。


 最初に会長に交渉を持ち掛けて本当に良かった。



 

 お陰でプロジェクトと俺たちの本気度は正しく伝わったと思う。


 それにプロジェクトの中にはオタク要素満載の施設やシステムを組み込む予定なのだ。


 完成すれば、国内どころか国外からも多くの人を呼び込める見込みだ。


 彼もこの案には特に強い関心を抱いている様子だった。


 なんとなくだが、この件には彼の力というか知識や熱量が必要になってくる気がする...


 てか、オタク知識に関してはベルたちにも共感を得られない部分が多い気がするんだよね。


 知識として知ってはいても、それらに対する熱や応用するクリエイティブな思考がなければ意味がないのだ。


 できれば召喚した悪魔たちのうち1人でもいいから、そっちの趣味にハマってくれたら嬉しいんだけど...



 

 てなわけで、会談は大いに盛り上がった。


 そして、彼からも提案があった。


 まずプロジェクトに何らかの形で参加させて欲しいとの事。


 つまり、秘書とかではなく地主というか、イチ個人としての意味。


 そして、自分のアイディアも検討して欲しいと。


 却下してもらっても構わないから、こちらの意向に沿う内容であれば採用して欲しいと持ち掛けられた。


 勿論、採用されればその案件に関しては主要人物として動いてもらう事になる。


 こちらとしては、問題ないどころかむしろ好都合だ。


 単純に地元民の意見は貴重だし、できる限り尊重したい。


 何より、有用な案を何もせずとも得られる可能性がある。


 そういった可能性を高める為にも、できるだけ多くの意見やアイディアが必要だ。


 幸い、こちらには情報をまとめられる超有能な人材が揃っているからね。


 


 何にしても、町一番の大地主をこちらの陣営に引き込めたのは大きい。


 これで町側との交渉もだいぶスムーズになるはずだ。


 町長にも掛け合ってくれるらしいし。


 だが、まだまだ問題は山積みだ。


 とりあえず、あの悪魔の今後の処遇について検討しなくては...


 


 



 


 

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