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異世界帰りの町おこし  作者: 残業200時間
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黒幕の正体を世界は知らない

いざ本丸へ

 時は来た...それだけだ...



 

 いかにも厨二病っぽい言葉だが、偉人が後世に残した名言なので問題なし。


 いやはや、これまでは外堀を埋める作業に尽力していたが、ようやく本丸に目を向ける時が来た。


 ちなみに元来の俺は形から入るタイプというか、好物は最後にとっておくタイプというか、話していてよくわからなくなってきたが元々はそういう感じの人間。


 正直なところ、異世界に転移してから性格に変化があったので今の自分が一概にどういった性格かは判断が難しい。


 ただ、以前よりも思い切りが良くなったのは確かだ。


 異世界から帰還後の行動は、思考よりも行動が先行している。


 とはいえ元来の考えてから行動をしたいという願望もある。


 結局のところ、性格は変化するし人間は影響を受けやすい生き物だ。


 なので、自分の性格を決めつけずに行動していきたいと思う。


 

 

 で、話は逸れたが外堀工事をしている間に、内側を疎かにしていたわけではない。


 悪魔も召喚したしね。


 それにベルには一足早く本拠地で動いてもらっている。


 これは完全にアレな話だが、ベルを含めた悪魔たちの身分を証明できるものがない。


 なので、まずは戸籍を作った。


 ちなみに両親は行方不明で孤児という設定。


 国籍は日本でアメリカのアリゾナ州出身。


 要はアメリカ出身で現在は日本に移住しているという事。


 本籍はとりあえず東京都内にした。


 何せ、プロジェクト予定地は小さな町だから最初からここに戸籍を置くのは危険だと判断した。


 今後、適切なタイミングで本籍を移す予定だ。


 そして、ベルには富田会長の秘書をしてもらう事になった。


 と言っても、公にはそのように発表しない。


 表向きは会長が個人で契約を交わした経営コンサルタントとして活動する。


 この事実を知っているのは富田自動車社内でも極々一部の人間だ。


 勿論、その一部の人間たちですらベルの正体は知らない。


 知らせる必要もないしね。


 それにベルの仕事のはあくまでこのプロジェクトに関するもの。


 なので、プロジェクトに関する提案や交渉、他の協力者たちとの間を取り持つ事がメインになる。


 あとは、あまり意味はないのかもしれないが警護。


 それ以外の事は会長とベルの関係性次第といったところ。


 ちなみに他の悪魔が誰の秘書についたかは追々発表予定。




 さて、今プロジェクトで最も重要な問題が町から許可を得られるかだ。


 そもそもここをクリアしなければ、何もできない。


 先に外堀工事をしたのはこういった意味もある。

 

 何もない状態で町と交渉しても効率悪いしね。


 先に町を味方にしても、結局は法律や権利などの絡みで方々に許可を得るために挨拶だったり、申請が必要になる。


 それは非常に効率が悪いと思った。


 ましてや金や力も人脈もないので交渉先に門前払いされる可能性が高かったし。


 なので、先に権力者というか優秀な有力者を口説く事にした。


 彼らが声を掛ければ相手は無視できないし、後回しにする事も困難なはず。


 勿論、協力者たちに交渉した理由はそこがメインではないけどね。



 

 そしてベルを通じて、既に富田会長には役場との交渉にむけて動いてもらっている。


 近々、町の有力者との会談が行われる予定だ。


 ここではベルにも同席してもらう。


 あくまで表向きは富田会長というか、富田自動車が主導でプロジェクトを発足し進行させるというテイだがそれだけでは物足りない。


 ここでのベルの立ち位置は少々、活動範囲が広いコンサルタントだ。


 彼女には海外にもコネクションがあり、富田会長と他の協力者を繋ぎ合わせた人物として振る舞ってもらう。


 そして、富田会長が他の協力者たちの名前を出せば説得力も増すというもの。


 俺やベルが言っても、ただの妄言者としてしか扱われないだろうしね。


 勿論、俺は姿は出さず隠密で観察する予定。


 あくまで厨二病よろしく、黒幕として動きたいのだ。


 とはいえ、内心では少々不安もある。


 ここまで黒幕ムーブを散々かましておいて、この交渉が失敗したら全ての計画が頓挫する。


 他の協力者たちも呆れてしまうだろう。


 プランBやCがないわけではないが、まるで意味合いが変わってくる。


 そして、俺が黒幕である意味もないしそもそもモチベーションが大幅に下がる。


 なんとしても富田会長とベルには交渉を成功させてもらわなくては...




 とりあえず、今日の夕飯はベルにご馳走を振る舞うとしよう。


 


 

 

 


 


 


 


 



 

 

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