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もぐもぐタイムは、まだですか?

お待たせしました!

企画、4日目です( ≧∀≦)ノ

本日も、ありがとうございます!!


そして、お知らせです。

本日は、2話連続投稿でーすヽ(*´∀`*)ノパチパチパチパチ

こちらが、1話目となります。


いやー、ストックないところから、書いてきたら、もうキリのいい所まで書きたい!と思ってしまいまして、今の今まで書いておりました。


しっかり読み直しできてないので、後日修正する可能性はありますが、書き立てホヤホヤの2話をお楽しみください!


それでは、本編をどうぞっ\(^o^)/


 「タツミ!大丈夫か!?」

 「うにゃぁぁぁ、はんちょぉ~。無っ理でっっすぅ~!」


 タツミとシノブが蟻を誘導した空洞に、約20秒遅れで合流した。そこは、広めのドーム状になっていて、多少凸凹はしているが、バギーレースには都合のよい場所だった。


 ドームに入ってすぐ、蟻2匹の切断体が転がっていたから、通路からドームに入ってくる所を狙って、タツミがレーザーエッグでやったんだろう。

 そのタツミバギーはというと、現在、蟻4匹によって左右前後から追撃を受けていた。あの蟻たち、意外と連携が上手い。

 蟻からの攻撃を避けるために、シノブが全力で回避走行をしていて、タツミは上手くレーザーエッグのコントロールができていないんだろう。ジェットコースターに乗りながら、FPSで精密射撃しろとか、無理ゲーだ。


 シノブは、バギーシステムの支援を受けながら漣さん達の方の警戒もしつつ、タツミバギーの運転とセンサー処理を一手に引き受けているため、これ以上の仕事は無理だろう。


 タイムリミットまで時間がないから、ビーコンエリアから蟻たちを引き離して、漣さん達がエリアで作業中。

 タツミバギーの周りには、4匹。こっちの後ろには、2匹の蟻。

 この層にいないはずのデカイ蟻が現れて、そこら辺のモンスターと縄張り争いをしてたから、今この層にはモンスターが他にほとんどいない。


 どうする

 最善はなんだ

 導きだせっ!


 「コマチ!作業を中断して、バギーで、手動で警戒モードに切り替えだ!一分で終わらせるから、漣さんはできる作業を!」

 「あいよっ!」「っす!」


 「シノブ!漣さん達の方の警戒を、バギーシステムに譲って、タツミのバギーと、俺のバギーの運転を頼む!カウントスリーで、俺を外に!その後は、二台でアラブレ!!一分で終わらせるぞ!」


 『ハイパー合点承知!!』


 フロント電子強化ガラスに映っている各種メーターが、自走モードから、シノブカスタムモードに変わっていく。

 アクセルやハンドル操作が、完全にシノブに移ったのを確認してから、動き出す。

  

 「シノブ、ボックスを!少しだけ真っ直ぐ走ってくれ!」

 返事の代わりに、武装類が整理されたボックスが背後で引き出されてきた。

 シート横に置かれた強化ヘルメットをスポッと被って、ワンクリックすると、自動的にフィットして、アシストスーツと繋がる。

 「こんな時に限って、現場初見とか笑うしかないなっ!」

 愛銃をホルスターにサッと納めて、更に黒塗りの電子ロック付き鞘を手に取る。


 「カウント!スリー」

 左側の扉前に移動する。これで、シノブにも意図が通じるはずだ。

 「ツー!ワン!ナウ!」

 合図でバギーが急にドリフトをカマして、進行方向を左に急旋回する。

 今!というタイミングで、扉が開いて、そのまま外に飛び出す。

 転がって、勢いを軽減しつつ、そのままの勢いで立ち上がって後ろから追っかけてきていた蟻に向かって走り出す!


 黒塗りの鞘が、解除ボタンを押すことで、生体信号を受け取って、電子ロックを解除する。

 お互いに向かって走っているために、もうすぐそこに巨大な蟻がいる。


 「お相手致す!!」

 少しだけ重心を落として、走り抜ける勢いのまま、ブレードを引き抜き様に、先頭を走ってきた蟻の前足を斬る!

 なんの抵抗もなくスルッと斬れたことに、一瞬の驚きを覚えたが、今はそんな暇はないので、抵抗感を一瞬で計算し直して、目の前に集中する。

 足を斬られたことで、暴れながらバランスを崩そうとしている蟻の身体に足を引っかけ、飛び上がり際、頭より細い首を狙って、ブレードを走らせる。やはり、なんの抵抗もなくスルッと首を抜けたブレード。そのまま、蟻の身体に飛び乗り、走る。

 足と頭を切り落とされた蟻が、そのままの勢いで前につんのめりながら、転がろうとしているのを、足裏に感じながら、大股に蟻のお尻まで走って、その勢いで更に飛ぶ!!


 後ろから走ってきていた蟻が、何が起こったかわからないまま、もはやゴロゴロ転げようとしている先頭の蟻を避けようとしていたが、その頭に着地して、そのままブレードを一気に奥まで突き刺す。そして、そのまま身を低くした姿勢で、慣性のままに身体を転がすと、ブレードがクルンっと抜ける。これで、もうこっちの蟻も命はないだろう。

 すまん。命はもらった。

 念のために、首もクルっと斬り落とす。


 横に飛び降りて、タツミの方を振り返る。

 ここまで18秒。


 アラブるシノブが、タツミに纏わりついていた4匹のうち、3匹を白玉バギーで引き離すことに成功していた。これで、タツミもレーザーエッグのコントロールに集中できる。


 となると、狙うは白玉バギー側の3匹。即断即決、迷うことなく走り始める。


 「シノブ!右のブレードを展開!右旋回で、内側の蟻の足を落として、そのまま、こっちにむかって走れ!」

 強化ヘルメットには、短距離無線が入っているので、シノブとダイレクトにコンタクトできる。


 『合点!!』


 バギーには、実は様々な武装が実装されている。

 その一つが、側部のブレードだ。

 軽量化のため、薄刃仕様ながら、かなりの切れ味を誇るブレードが、羽のようにシャッとほぼ垂直に展開する。乱戦だと絡まる可能性もあるが、瞬間的武装としては、かなり頼りになる。


 バギーがドリフト気味に右旋回をすると、右後ろから走ってきていた蟻が、ちょうどブレードにぶつかる形で、足を切断されて、そのまま転がっていく。

 残りの2匹が足を切断された個体を乗り越えながら、バギーを追いかける。


 なるべくバギーと蟻の直線上になるように向かって走る。

 「シノブ、そのまま走り抜けろ!」

 『合点!』


 自分に向かってバギーと蟻が全力で走ってくる、どんなチキンレースだよ!って形だが、ギリギリまで我慢だ!

 心の中で、カウントする。

 スリー、ツー、ワン!今!

 ギリギリの所で、バギーの左側、自分の右側に大きく一歩避けて、バギーのギリギリをすり抜ける。その勢いのまま、バギーのすぐ後ろを走っていた蟻に向かって、右足で踏み切って、飛び込み前転で懐に飛び込む。死角からの俺に反応できない蟻に、そのままブレードを1回転させて、斜めに蟻の頭と首を落として、ついでに足も斬る。

 転がって、勢いを殺さないように、方向を調整して、最後の1匹に向かう。

 

 何事も最後まで気を抜いてはいけない。

 卵焼きを皿に移す時も、気を抜いて形を崩したら、元も子もない。それと同じだ。

 最後こそ、慎重に丁寧に!


 最後の1匹に向かって、ブレードを走らせようとすると、うまい具合に反対側に距離を取られて、間合いから外されてしまった。

 「んなっ!?ちょこまかと!」

 くそっ!最後で!!

 そのまま、最後の1匹はバギーを追いかけて走っていく。今斬った蟻が、ちょうど障害物になって、追い付けない!


 「シノブ!気をつけろ!」

 最後の1匹が、これまでで一番加速して、バギーに追い付こうとしている。そして、飛び付こうと踏み切った!


 いかん!!


 ブゥーン!


 「ガッチャー!やりましたぜぇーい、班長~」

 まさにバギーに取り付こうと飛び上がった蟻を、空中でレーザーエッグが切断して、真っ二つになった蟻が、バラバラに落ちる。バギーは、そのまま加速して落下圏内から離脱している。


 「タツミ~、ナイス~~~」

 呼吸を戻して、脱力する。


 タツミが、自分が引き連れていた蟻をレーザーエッグで対処して、そのままいつでも最後の1匹に対応できるように待機してくれていたおかげで、バギーも無事だった。

 これは、タツミに貸し一つかな。


 無人だったとはいえ、バキーは備品だ。大切な備品だ。もう、自分の一部でもある。

 モンスターに、大切なマイカーがボコボコにされる姿を想像して欲しい。メンタルにくると思う。だから、無事で一安心した。ほっと胸を撫で下ろす。

 

 『アラブルモード、終了。安全第一、丁寧な運転に切り替えます。』 

 

 「シノブも、サンキュー。大丈夫か?」


 『バギーは、どちらも損傷なし。私も、若干()()くらいで、問題ありません。』


 「りょーかいした。良かった。」


 『57秒。一分以内に全行程終了でした。班長、さすがです。』


 「いや、シノブとタツミのおかげだ。お疲れ様。」

 最後にやらかしたしなぁ。

 これ、データを()も見るんだろうなぁ、、


 「班長、おつかれさん。タツミも、シノブも、グッジョブだったな。ところで~、すまんが、こっちも、急ピッチで作業してるんだが、人手が足りん。なるべく早く戻ってきてくれ。」


 「「りょーかい」」

 蟻さんは倒したけど、本来の任務はまだ終わってないんだった。

 それにしても、このブレード、斬れ味良すぎだよ、博士!?

 これ、まじで自分斬るわっ!?


☆☆☆☆☆

 

 タツミが、バギーで蟻から魔石を回収している間に、白玉バギーのブレードで足を斬られた蟻の所に向かう。


 足を斬られただけでは、命までは奪えなかったようで、その場で小さく暴れている。

 「すまない、」

 小さく呟いて、愛銃で急所を撃ち抜く。蟻は、ビクッとなった後は、ゆっくりと力尽きていった。


 命を奪うことに、慣れることはない。

 いや、慣れてはいけない。

 自分にそう言い聞かせる。

 だから、せめて一瞬で極めたかった。

 まだ、甘いな。まだまだ特訓が必要だ。


 その場で、少しの間、黙祷してから、片付け作業に入った。


 


 

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