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お昼寝したい

いつも読んでくださり、ありがとうございます!

企画二日目です!!


明日も、夜10時の投稿です。

もしかしたら、明後日まで連続投稿するかもです(コソッ)


今夜は、時間がなかったので、茄子とオクラの煮浸しを電子レンジで作ったんですが、めんつゆと油と生姜であんなに簡単に美味しく作れるなんて、ビックリしました!

電子レンジ、ありがたやぁぁ(*≧∇≦)ノ

ビールが進みますわぁヽ(*´∀`*)ノ


それでは、本編をどうぞ\(^o^)/


 ブゥーブゥーブゥー

 

 見上げるほど巨大なゲートが、ロックを解除されて、真ん中から左右に開いていく。

 次第に見えてきたゲートの向こう側は、真っ暗な闇が支配する空間だ。

 

 ゲートが見た目通りの重厚な動きで、左右に拡がっていく。そして、バギー一台が余裕をもって通過できる程の隙間ができると、その動きが止まった。

 すると、パッパッパッパッパッ、と擬音がつきそうな感じで、ゲートの向こう側にライトが灯っていく。


 明るく照らされた向こう側には、白い、なにもない無機質な空間が広がっている。

 実は、このゲートは、上下四方を囲んだ大きな箱の一面になっていて、その唯一の出入口となっているのだ。

 つまり、ODという巨大な施設の中に、もう一つ大きな箱が置かれていて。というか、この箱を包むように、ODがあると言った方がいいかもしれない。


 そのライトに照らされた無機質な空間。

 だが、その無機質で大きな箱の奥に、ライトが照らしきれない虚空がぽっかり口を開けて、俺達を歓迎している。

 あれこそが、約60年前に突如として産まれた、ダンジョンの入り口だ。


ーーーーー


 『各種トラップの停止を確認。進入問題ありません。』


 「了解した。タツミ、いいぞ」


 「あいあいさー!一番槍いっきまーす!」


 「安全運転な」


 「あいっ」タツミのしゅんとした声が聞こえてくるが、ここは釘を刺しておかないと、マジで爆走しかねないので、しかたない。


 「そのテンションは、後にとっとけよ~。どうせ、後でテンション爆上げするんだからな」


 「ぁ~い。ちぇぇぇ~。一番バギー進みまーす」


 タツミの乗ったバギーを先頭に、残りの3台も続いて走り出す。

 ゲートをくぐり、無機質な広場を進む。もちろん、この広場も、ただの広場ではない。自動迎撃システムを初めとした、各種トラップが通常時には起動していて、仮にモンスターがダンジョンから出てきてしまっても、ここで自動的に抑えることができる仕組みだ。

 そんな広場を進んでいくと、気づけばダンジョンの入り口がもうすぐそこにある。


 ダンジョンの入り口は、崩落を防ぐために、念のため、特殊コーティングされたコンクリートで覆われている。だから、見た目は普通にトンネルの入り口に見えなくもない。

 だが、その奥の闇は、確かな深みを持っていて、無意識に恐怖を煽られる。耐性がなければ、ここで泣き出す人もいるくらいだ。


 「シノブ、センサー類は、問題ないか?」


 『熱源感知、パルス、その他起動中のセンサーに問題はありません。むしろ、好調です』


 「よし。じゃあ、内部リンクと接続。入るぞ」


 『リンク完了。モニタリング開始します』

 

 「オッケー!じゃあ、ライトつけましゅっ!!っ!?」

 タツミが、噛んだな。うん。 


 「各車、ライトをオンに。コマチ、後ろは頼んだぞ。」

 「おっす!」


 「漣さん、シノブのカバーお願いしますね」

 「あいよっ。一仕事終わったら、お昼寝したいねぇ」


 「タツミ、、頑張ろうな!」

 「班長ぉ!?」

 『タツミ、ナイス萌えですよ』

 「くぅぅっ!シノブぅー!恥ずかしいからぁぁ、スルーしてよぉ~」

 「ナイス萌え、タツミ!」

 「班長ぉぉぉぉ!?」


 そんなこんなで、ライトでダンジョンの暗闇を明るく照らしながら、白玉班は入り口を潜っていく。


 その背後で、ラストゲートが重厚な音とともに再びロックされた。

 広場の灯りも消え、トラップのセンサー達が起動する。

 そして、ただただ静かな空間がそこにあった。


☆☆☆☆☆


 ダンジョンの中は、そのまんま洞窟だ。


 残念ながら、謎に光るキノコとか苔とか、今のところは確認されていない。もう少しファンタジー要素があってもいいと思うんだが、リアルはそう便利ではないらしい。

 だから、本来は真っ暗闇のダンジョンなはずなんだが、バギーライトが明々と進む先を照らしてくれているので、道に迷うことも、壁に激突することもない。というか、マッピングデータと常に照合しながら走っているから、迷うことはありえないんだけど。


 「外は、せっかくのいいお日和なのに、お天道様じゃなくて、ライトの灯りでドライブかぁ~。」


 「おっ、珍しいなぁ、どういう風の吹きまわしだい?班長が言うなら、しっくりくるんだがねぇ」


 「えぇ、確かに。せっかくのお弁当だし、いい天気だから、外で食べれたら、もっと美味しかったかもしれませんねぇ。まぁ、元々潜る予定の日でしたから、どっちみちですけど」


 「いや~。昨日の夜、ホラー映画のシリーズ物を続けて観たせいで、ダークサイドに心を置いてきてしまってぇ。そろそろ拾いたいんですよ」


 『必要があれば、フロントに春空の映像を投影することも可能ですが?運転は、私が行えば問題ありません。』


 「え?そんな機能あったの?ほんとに?うわぁぁ、癒しが欲しいけど、今から大掃除だしなぁぁ。心ほわっほわっで戦闘するわけにもいかないしなぁ。あっ、帰り!帰りにお願い、シノブぅ!」


 『アクセプト。覚えていたら、やります』

 タツミに関するメモリー消去早いなっ!?


 『班長、熱源感知に反応あり。進路上にモンスターです。5体のゴブリンと予測。』


 「おっ、早速お出ましか。お客様だぞ、タツミ!時間がないから、サクッとな」


 「りょーかい!シノブ、運転変わって!」


 『アクセプト。・・システム切り替えました。どうぞ』


 「よっしゃぁぁぁ!レーザーエッグ展開!一気に刻むよっ!」

 

 「漣さん、コマチ!少しスピード落として、念のためサポート態勢」


 「あいよっ」「っす!」


 タツミのバギー後方部から、スラスター付きの卵が前方に向かって飛び出していった。人の頭よりちょっと大きいくらいの卵は、小型高機動スラスターを搭載していて、バギーの中から、タツミがゲーム機の操作よろしくコントロールをしている。

 

 「シノブ!メイン画面に、3D展開して!」

 『アクセプト。・・処理中です。展開開始します。』

 これは、バギーの熱源感知などのセンサーなどにより得た情報を、3D処理して、リアルタイムに映像として流す技術だ。


 「オッケー。この感じは、ゴブリンで間違いなし!サクッといくよっ!レーザー射出開始っ!」


 こちらでも、3D処理されたリアルタイム映像を確認しながら、進む。


 レーザーエッグが、二つにパカッと割れる。

 二つになったその間には、レーザーカッターが投射されていて、切れ味の良すぎるレーザーは、あらゆるものを切断してしまう。

 おっ、ゴブリンがこちらに気づいたらしい。騒ぎだしたぞ。


 「しゃらくせぇぇぇ、そこで静かにしとけーー!」

 レーザーエッグが、最大射程まで伸びて、ほとんど進路上の通路と同じくらいの幅になって、ゴブリンに向かって飛んでいく。


 スゥン!スゥン!スゥン!


 防ぎ様のないレーザーによって、抵抗することもできずに、呆気なく切断されていくゴブリン達。並んでいた2体のゴブリンは同時に真っ二つになり、崩れ落ちた。


 3D映像をオフにする。

 僅かに黙祷をする。気休めかもしれないが、命は命だからな。


 「よっしゃぁぁぁ!見ましたか、班長!ちょーぜつテクを!」


 「さすがだよ、タツミ。さっそくだが、卵の回収な。充電しとけよ」


 「りょーかいっす!」

 二つになった卵が、カポッと再び一つになり、バギーの後方部に向かって飛んでくる。後は、収納して、充電すれば、また使用が可能だ。


 「コマチ、魔石の回収を頼む」


 「っす!」

 

 ダンジョンには、様々な生物、モンスターが存在を確認されているが、その共通点は、魔石だ。あっ、もちろん、人を見たら問答無用で殺戮しようとしてくるのも、共通点ではある。


 魔石には、エネルギーが蓄積されている。

 そして、そのエネルギーの取り出しが可能な技術が開発されて、更に改良が進み、機材の小型化、エネルギー交換効率の向上等が可能になった。そのため、ゴブリンの小さめな魔石であっても、なるべく回収をするのも、俺達の仕事の一貫だ。


 とはいえ、カメラで魔石の位置がわかるので、バギーの作業用アームで回収するだけなので、難しいことでもない。


 それぞれの必要な作業がササっと終わり、再び目的地を目指して走り出す。

 

 「それにしても、今日は暇だなぁ」


 「漣さんもそう思いますか?なんだか、いつもより遭遇率が低いですよね」


 「おぉ、なんだか、嫌な感じだよ」


 「っす」


 「コマチも、そう思うのか。うーん。。よしっ!皆、一応警戒モード一段上げて進むもうか。」


 「ビーコンの通信途絶に、なんかこの嫌な感じぃ。班長、もしかしたら、なんか出てきたんですかね?私、なんだか怖いわっ」


 「・・それ、ホラー映画のセリフだろ?絶望的に声のトーン間違ってるし」

 オッス!おら、ワクワク・・感がすごい声から滲み出てたし。 


 「と!に!か!く!注意して進むぞ!いつものモンスターがこんなにいないなんて、()()()()()()()()が上がってきてるのかもしれない」


 「「『りょーかい』」」「っす!」


ーーーーー


 こういう時は、嫌な予感が当たってしまうのが、世の常だ。


 「あちゃ~。あれは、えっぐいなぁ。っていうか、気持ち悪っ。班長、気持ちが悪いので、半休もらいたいんですけど?」


 「却下だ。さっきまで、ワクワクしてたじゃないか。にしても、デカイ蟻とか、どっからわいてきたんだよっ!」


 目的地のビーコンエリアは、デカイ蟻の群れに占拠されていた。


 



 

 

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