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唐揚げフォーエバー

突然ですが、


夏だ、祭りだ、暑さを乗り越えよー\(^o^)/

企画やります!!


今週は、今日を皮切りに、こちらの作品を3日連続投稿しまーす\(^o^)/

明日明後日も、夜10時の投稿を予定してます。


来週は、もう一つの作品・俺は転生したいを3日連続投稿する予定です!(はたして、間に合うのかは不明!!気合いだぁー!)

もちろん、来週末もダンジョン管理(仮)は投稿します。


ストックがあるわけじゃないので、マジで気合いで書きます(笑)


それでは、本編をどうぞ\(^o^)/


 津々見さんとは、ここで一旦さよならgood-byeをして、実務棟から、この特区の真の中心部へ向かう。


 「IDをお願いします」


 「はいは~い」ピッ


 「確認できました。ゲートへ進んでください」


 「どもども~、お疲れ様でーす」


 実務棟から、オン・ザ・ダンジョン、通称ODに入るには、再びゲートを通る必要がある。実務棟とODは通路で繋がっているので、外から回って行く必要はないが、どちらにしても、いまタツミがやったように、IDの確認と、スキャンは行われる。


 ここでは、まずIDの提示をした後、所持品を預けてから、スキャニングゲートを通ることで、不審物の所持がないかなど、最終チェックが行われる。空港の持ち物検査を想像してもらえれば、一番近いかもしれない。


 ゲートは、残り一つあるけど、実質ここが俺達にとって、職務の切り替えポイントとなる。


 何事も、慣れは恐ろしい。油断に繋がることもある。

 だから、このゲートをくぐる時は、気持ちの切り替えも同時に行うように心掛けている。


 「ID確認できました。ゲートへ進んでください」


 「ありがとう」

 何年経っても、未だにかすかな緊張を覚える。

 気持ちを切り替えるように、深呼吸をしながら、ゲートをくぐる。


 所持品用のスキャンレールを流れていくバックを見ていて、とあることに気づく。

 今日はお弁当を()()食べることになりそうだから、一緒に持ってきている。つまり、お弁当もスキャンされているわけで。スキャン画面をお弁当が流れていく様を想像すると、なんだかクスッと笑えて、緊張もどこかへいってしまった。


☆☆☆☆☆


 オン・ザ・ダンジョン。

 ここは、俺たちにとっての聖域だ。


 ダンジョンキーパー。

 それが、俺達の仕事の名前である。

 簡単に、職務を説明するなら、ダンジョンへのラストゲートを内外それぞれから守ること。そして、ダンジョンの調査・維持だ。

 そのために、この特区の中に限り、武装を許可されている。そして、この認可は、ダンジョン内はもちろんのこと、非常時や、訓練棟での訓練時以外では、このオン・ザ・ダンジョンの中でのみ認められている。

 文字通り、俺達にとって、ここは聖域というわけだ。


 施設の外観でいえば、大型の格納庫。

 飛行機の格納庫が、大きさや形としても、一番似ているかもしれない。一回り大きい事と、内側に関しては、全く別物だけれども。


☆☆☆☆☆


 「おっはろ~、マイバギーズ」\(^o^)/って感じの顔文字がつけれそうなタツミが、走ってバギーに抱きついている。


 「お疲れ様です!シノブもバギーも、オールグリーンです!」


 「お疲れ様です!篠宮さん、いつも、急な調整で、すみません。」


 「いえ、それが仕事ですから!大丈夫ですよっ!それより、シノブからリクエストのあったブレードですが、白玉さんのバギーボックスに載せてます。また、博士からのムチャ振りでしょ~?出発前に、チェックされることをオススメしますね」


 「あっ!忘れてました!そういえば、そんな話があったあった!ありがとうございます!後でチェックせねばっ!」


 ここは、ラボピットと呼ばれる場所で、ODの中にある施設だ。浅層・深層両管理部の各課毎に部屋があって、装備品やバギーなどのダンジョンキーパー必需品が格納されている。

 篠宮さんは、ラボピットのクルーで、白玉班の担当でもある。いつも、無茶を聞いてもらって、篠宮さん、ありがたやぁぁ。


 「五分後に出発だっ!準備急げよっ!特にタツミ~、バギーは逃げないから、離れろ~」


 「ふぁぁぁ~い。また後でね、バギー。すぐ着替えて戻ってくるからねっ!」



 『IDを確認。オープン。一歩後ろに離れてください』


 各班員毎に()()()が準備されていて、IDで開くシステムになっている。繭とか玉子とか、呼び名はそれぞれ好き勝手に呼んでいるらしい。

 アシストスーツやその他装備品は、完全にそれぞれアジャストされているため、更衣室にはそれぞれの専用装備が納められているというわけだ。


 荷物置きに荷物を置いて、まず全裸になる。

 そして、()()()()を身につけたら、後はすっぽり壁際の窪みに収まる。すると、なんということでしょう!全自動で全身アシストスーツが着用できちゃいます!

 例えるなら~、オモチャのケースに背中側装備が納まっていて、そのケースに入ると、前側装備が装着されるって感じかな。

 後は、強化ブーツを履いて、着替えは完了!


 必要なものだけ持って、更衣室を出る。


 「おっ、今日もお弁当ですか?当てさせてください!うーん、そうですねぇ~、、、やっぱりもちろん唐揚げですね!?」


 「いえ、鮭と卵焼きです。あの~、篠宮さん。毎回唐揚げって答えるのに、今悩む必要あったんですか?」


 「もちろんですよ!竜田揚げの可能性もあるじゃないですか!」


 「、、篠宮さん、今度青汁プレゼントしますから、健康に気をつけてくださいね。」


 「え?あっ、はい?ありがとうございます!」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 ☆唐揚げ is ジャスティス!!☆


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 ダンジョンキーパーには、専用のバギーが支給される。

 通称でバギーと呼ばれてはいるが、実際の大きさとしては、小さめのコンパクトカーくらいはあるし、屋根も扉もあるので、小型の特殊車輌という風体だな。

 フロントは、電子強化ガラス仕様で、内側から見ると、各種モニターや操作画面になっている。バギーの中には、更に電子レンジや小さめの冷蔵庫も隠されていて、ちょっとした部屋みたいになっている。これも、それぞれカスタマイズされているので、カラーリングから内装まで、全てオリジナルだ。


 バギー後方の操作画面をポチポチして、ボックスのロックを解除、引き出してオープンにすると、武装類が各種整理されている。ちなみに、中に乗っている状態で、内側にボックスをオープンにすることもできる2way仕様だ。



 「これが、新作のブレードかぁ。」

 黒塗りの電子ロック付きの鞘に、軽すぎず重すぎず、だけど、均整のとれた重さを感じるブレードが収まっている。

 怖いくらい握りやすい。使い込んで手に馴染むのとは、また少し違う。人間工学を更に突き詰めたら、というか、もはや別アプローチな気もするけど、徹底的に採集された俺のデータを、シミュレーションして最適化された、俺専用のグリップが採用されているのだから、当たり前だ。これこそ、マッドサイエンティスト・サクラの仕事。


 背後に気配を感じて、振り返ると、メイド服を着たシノブが近づいてきていた。


 『班長。博士より、メッセージを預かっていますので、再生します。よろしいですか?』


 「え?シノブ、それは嫌な予感しかしないんだけ」


 『再生します。《白玉ちゃん!新作のブレードだよぉー。めちゃくちゃ切れ味いいのが、できちゃいましたぁー!怖いくらい斬れちゃうけど、てへっ。切れ味良すぎて、自分の手足を斬らないよーに。レポート待ってま~す》・・以上です。』


 「いや!いいよ。ってまだ言ってなかったんだけど!?そして、怖ぇぇぇよ!ぶっつけ本番で、そんなブレード使いたくないわ!?」


 『班長、そろそろ出発の時間です。』


 「シノブが、スルースキルを手に入れてしまっているっ!?」

 

 ヌルッと登場してしまったけど、このロボットがシノブの本体、人型サポートAIロボット・サクラシリーズ-7、略してS7とも呼ばれる、我らが頼もしい相棒だ。

 佐倉博士が開発者だからか、妙な成長を見せてはいるが、むしろ、佐倉博士が開発したとは思えない程に、優秀なサポーターだ。いや、、佐倉博士はとても優秀な人だから、おかしなことではないんだが、いかんせんマッド過ぎて、、ジーニアスだからマッドなのか、マッドだからジーニアスなのか、、、うーん


 「班長、みんな準備できたよ」


 「あっ、漣さん。マッドさとジーニアスさは、どっちが卵で、どっちが鶏なんでしょうね?」


 「んあ?いきなり、なんだい?もしかして、佐倉君のことか、それは?」


 「逆に、他に当てはまる人いますか?」


 「いや、いねぇなぁ。あれは、天然物だからなぁ、どっちだろうなぁ」

 漣さんは、くつくつ笑っているが、割りと真剣な問題だ、これは。いつか、人体実験したいとか言い出しそうで、こわい!

 とはいえ、今は時間がないので、一旦置いておこう。


 「すみませんでした。つい、思考の沼が、、恐ろしや。さて!こちらも準備できてますし、出ましょう!」


 「あいよっ」


 ブレードをボックスに収納し直して、バギーに乗り込む。


☆☆☆☆☆


 「シノブ。バギーシステム、全面オンライン。四機のネットワークをコネクト。以後、システム権限をシノブに移譲する。」


 『バギーシステム起動します。』

 バギーのフロントデバイスが起動して、各種モニターが表示されて動き出す。フロントは、全面電子強化ガラスなので、前方の景色に透かして、各種モニターなどが表示されていく。


 「隊列は、タツミ、白玉、漣さん、コマチの順で移動を開始。当面は、手動で運転とします。いいですか?」

 ちなみに、シノブは漣さんのバギーに同乗している。


 「あいよっ」

 「もちもちもっちっちっ」

 「っす!」


 「ほんじゃ、いくぞー」

 

 「「『らじゃー』」」「っす!!」


 《皆さん、お気をつけて。無事の帰り、待ってますよ》


 「篠宮さん。行ってきます!」


☆☆☆☆☆


 ODの中は、安全第一で、誘導標示に従って、バギーを動かしていく。

 通路で、知り合いの職員さん達にハンドサインで挨拶しつつ、進んでいくと、最後の扉が見えてくる。


 あれが、特区の真の中心、ダンジョンへのラストゲート。


 この世界とダンジョンを隔てる巨大な扉。

 最新兵器でも容易く破壊できないくらい分厚いゲートは、異様な存在感を放っている。

 それは、ゲートが放つものなのか、それとも、その向こう側から滲み出しているものなのか。


 《浅層管理部第三課第七班。ID確認できました。ゲート進入を許可します。お気をつけて》


 「ありがとう。行ってきます」



 ブゥーブゥーブゥー

 ゲートオープン時の注意警告音が盛大に鳴り出す。


 そして、世界を隔てる扉が、ゆっくりと開きだした。

 




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