カラフルまじっく
夕飯の親子丼、せせりで作ったら、けっこう美味しかったです!
有北ですヽ(*´∀`*)ノ
お知らせです。
今週の土日は、更新を休ませていただきます。
そして!
ダンジョン管理は、これまで一応、週一投稿としてきましたが、なんとか書けそうなので、週二投稿にしたいと思いますヾ(o゜ω゜o)ノ゛
次回は、火曜日更新を予定しています。
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます!
今後とも、よろしくお願いいたします!
それでは、本編をどうぞっ\(^o^)/
「ティッシュいかがですかー??」
月曜日の朝。
改札を抜けて、特区の方に向かって歩き出すと、今朝も元気にティッシュ配りをする声が聞こえてきた。早朝から元気だなぁ。
「あっ、白玉さん、おはようございます!ティッシュいかがですか?」
「おはようさん!朝から元気だねー。じゃあ、一つもらおうかな。」
名前は知らないけど、よく見かけるティッシュ配りのバイトの女の子が、話しかけてくれた。ていうか、向こうが俺の名前知ってて、俺が知らないってのも、変な話だよな。
「白玉さん、なんだか今朝は元気ないですね?どうかされたんですか?」
バイトさんが、ティッシュを手渡してくれながら、笑顔で心配してくれる。コミュ力高いよなぁ、この子。
「あ~、わかっちゃうかぁ。詳しくは言えないけどさ、仕事でいろいろあるのよ。」
こればっかりは、苦笑いするしかない。
新人を班に迎えるのと、お花見の幹事を任されるのが、一気にきちゃったもんなぁ。これから忙しくなるのが目に見えてて、あぁ何からやればいいんだぁって感じだよ。
「そうなんですね。ん~~!白玉さん!大変な時こそ、元気出していきましょう!特別に、ティッシュもう一つあげちゃいます!えへへ、私にできるのは、ティッシュあげることくらいしかないですから」
「え、あ、ありがとう」
なんだろう、ティッシュをもう一つ手渡してくれる彼女の満開の笑顔には、背景いっぱいにカラフルな花がたくさん見えた気がした。
くぅぅ!ちょっと朝から癒されてしまった!
俺も、ちょろいな!
心の中で少し苦笑いしながら、彼女に挨拶して、再び歩き出す。
「今日もいい天気だな」
空を見上げると、雲が気持ちよさそうに青空に浮かんでいた。
☆☆☆☆☆
「漣さん、おはようございま~す」
「おっ、班長、おはよ~って、どうした?えらい軽やかな足取りじゃないか?先週末とはえらい違いだな」
漣さんが、くつくつ新聞越しに笑っている。
「ちょっとあれです。元気を不意打ちでもらってしまったんですけど、そしたら、なんだかクヨクヨが吹っ飛んじゃって。どうせやらなきゃいけないなら、笑顔でやった方が、楽しくなるかなって思ったんですよ。」
新人の配属は決定したことだし、その新人さんも悪気があって班に入ってくるわけじゃない。単に俺のわがままで、困らせてしまったら、可哀想だし、チームのいい雰囲気をつくるためには、笑顔で歓迎してあげた方がいい。
そういえば、部長に呼び出された後も、なんだかんだ忙しくて、新人の関連ファイルにまだ目を通せてないな。
「シノブ、いるかぁ?」
『はい、御主人様。ここに』
漣さんのデバイスが、パッとオンになって、メイド服姿のシノブがバストアップで映し出される。
というか、今なんつった?
「そーかそーか。うん。だんだんメイド服に思考回路が毒されてきてるぞ、シノブ」
『そのようなことはございません。御主人様。先月、チャイナドレスを脱いだ折に、言語プログラムはしっかりと見直しております。敵が来たアル!などと!私としたことが、はしたない言葉遣いを!御主人様、私をどうか罰してくださいませ!お気の済むまで、どうか」
「ストォッープ!せいせい!あー、シノブ君。君は、いったい何を参考に言語解析したのかな?」
『現在、メジャー言語学習を優位に設定しておりますので、国内アクセス数上位のメイド物語を参考に学習しております。タイトルなども必要であれば、読み上げ可能ですが、御主人様?』
「なるほどなるほど。それは、絶対やめような。朝から公務員が聞くべきタイトルじゃないのが含まれているのは、俺でもわかる。」
「シノブ、映画や書籍における年齢制限指定区分の閲覧権限は、どうなってる?」
漣さん、ナイスクエスチョン!
『主様からのお言葉によりますと、オールグリーン。となっております』
「な~るほどなるほど。オールグリーンね」
つまり、制限なし!?
R18くらいは制限しとけよ、佐倉博士!!
「シノブ!班長権限で、今現在よりR18区分の物は、とりあえず言語学習からは除外!読むのは、構わないが、公の場で使っていい言語ではないからな!」
『かしこまりました。・・・わかったにゃん、御主人様っ!』
「それも、ダメっーー!!」
☆☆☆☆☆
「つ、疲れた」
ティッシュ配りのバイトさんからもらった元気も、ほとんどシノブの言語指定で出し尽くしてしまった、、
『班長、それではご用件を』
結果、デフォルトに戻る。。。
佐倉博士め!
出張から戻ってきたら、絶対に文句言う!
絶対に文句言うんだから!!
俺宛に、新作ブレードを送ってから、他の特区に出張したまま帰ってこない佐倉博士には、お伝えしたい件が山ほどあるので、帰ってきたら、絶対に時間確保してもらう。
これは、確定だかんな!逃がさん!
「あー、なんだっけ?えーーーーーーーと、」
佐倉博士の件は、とりあえず置いておく。
置きたくはないけどねっ!
あっ、そうだった。
新人に関するファイルを読もうと思って、シノブに俺のデバイスに送ってもらうよう頼もうと思ってたんだった。
「用件は」
「あのー、三課の第七班は、ここで合っていますか?」
「ふぁい?そうですが?」
突然、背後の入り口方面から声が聞こえたので、振り返りながら返事をすると、そこには彼女が立っていた。
「あっ、」「え、」
「「ふりかけの人?」」
先日、ロミマで〔もなかまちゃんふりかけ〕をはんぶんこした、ちょっと気の強そうな美人さんが、かなりビシッと決めた格好で直立していたんだけど、、
このタイミングで、って、まさか!?
「ふりかけの人?なんだい、それ?班長の知り合いかい?」
「え!!班長!?さん、ですか!?」
漣さんが、不思議そうに問いかけてくると、ふりかけの人(仮)が、仰け反って驚いている。(人が本当に仰け反るの、初めて見たなぁ)
「そー、ですね。七班の班長やってます、白玉というんですがぁぁ、もしかしてぇ、そのぉ、もしかするとぉ、うちの班に配属になったり、します?」
「・・・します」
まさかの、ふりかけの人(仮)が、うちの新人だった件!!
「おっはっよーございまーす!今日もいい天気っすよねぇー!こういう天気の日は、家に引きこもって、映画でも観るのが一番ですよ!って、、、どうしたんすか、みなさん?えと、ど偉い美人が仰け反ってる風景は、なかなか画になりますけど、どなた、です?」
タツミが、トレードマークのポニテを揺らしながらルンルンで部屋に入ってきて、ふりかけの人(仮)さんに気づいたらしい。
『今日より七班に配属になった、廣瀬まなみさんです、タツミ。コマチの後輩が、とうとう誕生です』
「おっおぉう!なんと!新人さん!タツミだよー、よろしく!んーーー、どったの、この空気??」
『ふりかけの人。らしいです』
「なにそれ?」
ほんとに、なにそれ?だょぉぉぉぉ!
うっわぁ!ファイルに何がなんでも先に目を通しておくべきだった!予想外すぎて、やばい!何言ったらいいか、わからん!混乱注意報!
「あ、あの!廣瀬まなみです!短い間になるかもしれませんが、お世話になります!よろしくお願いいたします!」
「あ、あぁ、よろしく。廣瀬さん。」
廣瀬さんが、いち早く回復して挨拶してくれた。
「よろしくなぁ。気軽に漣さんって呼んでおくれ。そっちのは、改めて、タツミだ」
漣さんが、興味深げに廣瀬さんと俺をのぞき見ながら、片手をあげて、自己紹介してくれた。
「タツミでーす!今朝は、スッキリな朝で、テンション上がりまくりで、お送りしておりま~す!ほんでぇ、新人ちゃん、短い間とは??」
あっ!そうだ!
たしかに、短い間になるかもって言ってたな?
「あの、それは、、私、深層管理部を目指していますので!!こちらでは、短い間お世話になるかと思います!!」
おうっ!?
それ、浅層管理部の部屋で大きな声で言っちゃう??
なんか、いろんな意味で、大変なことになる予感しかしないんだが!?
大丈夫か、新人廣瀬さん!?