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大学2年生 夏終わり


「えっ!?あっあぁ。どうぞ」

慌てて返事をした私に何か返事をするでもなく彼はその本を持って去っていった。

「えっ。は?」

訳がわからない。いや普通お礼ぐらいするでしょ。なに?なにあれ。感じわるっ

これが私の正直な印象だった。モテるから鼻にかけてる嫌なタイプか。

「私とは絶対に相入れないタイプってことがわかった。」

そう小さく呟いて本の続きを読みにかかった。


それからしばらくしてしばしば彼を図書館で見かけることがあった。彼は私を見つけるとお辞儀をしてきたが私は相手が気づかない限りなんのアクションも起こさなかった。なんとなくかかわらないほうがいいのはわかってたし前のことで少し苦手になってしまった。


それからさらにしばらくすると

「それ、まだ読むの?」

何なんだ一体。どう見ても私はまだこの本を読んでるし、一巻ものだから前の感や次の感を求めているわけでもないだろう。

「姫宮優里さん?」

返事をしなかったことで彼は聞こえてないと判断したのだろう。

というか、なぜ私の名前を知ってる?

「貸し出し履歴カード」

しかもエスパーときたか。

「今時ちゃんとこれ書いてる人初めて見た」

彼の小馬鹿にしたような言い方がひどく嫌で私は

「どうぞ。」

そう一言言ってわざと私が読んでるページで開けたまま本を机の上に置き彼の横を通り過ぎていった。

「えっあっちょっと!!姫宮さん!」

その声を無視し一応礼儀だとお辞儀だけして図書館を出て行った。


また無理だったか。。。。



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