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大学2年生 夏


彼と初めて出会ったのは私が大学2年生、彼が大学4年生の時だった。彼はもともと有名人であった。なんといったって容姿端麗であるしバスケ部のエースであった。そんな彼を女学生たちがほっておくわけがなかった。アニメのように通れば「きゃーーっ」という歓声が上がるわけではなかったが彼が出る試合の観覧席はいつも満席であったしカッコいい人の話題になれば必ず名前は挙がった。


それに比べて私は平々凡々を極めた学生だったと自負している。読書が好きで運動が苦手な分、よく言えば真面目悪く言えば少し根暗に当てはまっているだろう。友達はいないわけではないしかと言って多いわけでもなかった。1人「影山 エリナ」という親友がいたぐらいだ。エリナとは今でも大親友の中である。


こんな正反対とまではいかなくても接点のない私たちが出会ったのは図書館だった。通っていた大学は書籍数が非常に多い割に利用者が少なくいつも物静かな落ち着く空間だった。いつもいるのは私と同じ少し根暗と呼ばれる人たちばかりだった。だからこんな場所に彼がきたのには正直驚きを隠せなかった。


「ねぇ、その本まだ読む?」

私の大好きな作家さんの本を読んでいた時、突然声をかけられた。驚いて顔を上げるとそこに彼がいた。

「えっ?」

「あっ今読んでる方じゃなくて、こっちの前の巻」

彼が指をさしていたのは今読んでいるシリーズの3巻前のものだった。


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