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だらしのない復讐者と共犯者になった男 〜INDE ”VENGEANCE“ DAY〜   作者: 岩波備前
『烈火』

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22話

詩音の父親を裏切り、死に追いやった男。

‥‥‥安西譲二。


冷泉葉月の協力もあって、その姿を見る事が出来た。

後はその男を追い詰めるだけ。


‥‥‥だが、その一手が足りない。


眞と詩音は決定打になる一手を求め、安西の動向を探り続けていた。


「‥‥‥基本的には敷地内からは出ないみたいですね」


「ああ、そうだな」


詩音が安西の動向について纏めた書類を確認する。

ここ数週間で眞達が集めたものだ。詩音が利用している情報屋や同業者からの情報も纏められている。


「冷泉家の依頼を受けていて良かったな‥‥‥」


「そうですね‥‥‥でも、こういった調査にも限りはありますよ」


眞達は定期的に天城製薬会社のある土地を訪れては、周辺の調査を行っていた。

冷泉家の依頼で受け取った依頼料はまだ残っている。だが、無限ではない。

交通費や滞在費、外部への依頼料などを考えると小さくはない出費だ。


「私達の足で稼ぐことの出来る情報は少ない‥‥‥特にうちは情報屋でも探偵でもないからな。限界はある‥‥‥そこを補うためには金を使うことも必要だ」


「ところで、新しい情報が入ったみたいですが‥‥‥何か分かることがありましたか?」


「‥‥‥‥‥‥ああ、分かったことがある。私達の情報と情報屋の奴らの情報を見比べて見たが‥‥‥安西の奴は定期的にとある場所に向かっているようだな」


「とある場所、ですか?」


「ああ、私達が張っていた日は外出していなかったがな。‥‥‥おかげで次にいく日にちを絞ることが出来た」


詩音がデスクの上に書類を広げる。そこには眞達が天城製薬の周辺で張り込みをしていた日にちが記載されていた。それとともに情報屋の情報もあり、そこには外出した日と外出先が記載されていた。


「『鉄火場』ですか‥‥‥」


地図には『鉄火場』の文字が。


「ああ『鉄火場』だ。聞いたことがあるだろ?‥‥‥賭博場だよ」


「賭博場って‥‥‥そんな所があるんですか?」


「ああ。だが、眞が考えている場所ではないな」


「違うんですか‥‥‥?」


「間違ってはいない‥‥‥‥‥‥だが、この場所にあるのは‥‥‥『カジノ』だ。しかも会員制のな‥‥‥」


「カジノ‥‥‥」


「ああ、安西は来週末、ここのカジノに姿を現す筈だ」


デスク上に広がる書類の1枚を指差す。情報屋から提供された写真と地図だ。


「では、来週末は‥‥‥」


「カジノに潜入し、安西を捕まえる」


••••••方向性は決まった。


後は安西と接触し、身柄を押さえるだけ。


一縷の希望を見出した眞と詩音は、安西を追い詰める為の作戦を考え始めた。







「••••••ああ、そうだ。2人分。なんでもいいから、明日までに用意しろ」


詩音が電話を終える。電話の内容から相手は例の専門家であろう。

相変わらず雑な対応だ。


「よし、これで明日にはカジノの会員証と服が届く」


「相変わらず凄いですね‥‥‥」


「その分、金は取られるがな」


詩音が依頼料と振り込み先の書かれたメモを眞に渡す。

前回より額は少ないがそれでも7桁の金額だ。


「‥‥‥最初から詩音さんの知り合いの方に依頼して方が良かったんじゃないですか?依頼料はともかく、仕事が早くて確実ですし‥‥‥」


「あいつはこういった仕事は出来るが情報屋ではない。偽装することに長けているだけだ。‥‥‥冷泉家の依頼の時は特別だ。だから金を積んだんだよ」


「そうなんですか‥‥‥」


「それに金意外にも支払うものはある‥‥‥まあ、眞は知らなくても良い」


「‥‥‥‥‥‥」


言葉を濁される。ただ、詩音と専門家とやらの関係を鑑みると、金以外の支払いで思いつくことがある。


「‥‥‥まさか、詩音さん‥‥‥から‥‥‥」


「あいつは妙なもの収集しているんだ‥‥‥所謂コレクターってやつだな。依頼の内容によっては向こうから要求されることもある‥‥‥‥‥‥ところで何か言ったか?」


「い、いえっ?!何も言っていませんが?!」


「‥‥‥‥‥‥」


詩音は言いかけた事が気になるようであったが、深く追求しなかった。

だが、一言。


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥無いこともないな」


「‥‥‥‥‥‥」


僅かに目を逸して呟く。

眞はその言葉を聞いて押黙るしか無かった。

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