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だらしのない復讐者と共犯者になった男 〜INDE ”VENGEANCE“ DAY〜   作者: 岩波備前
『着火』

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15/23

14話

詩音は眞に連絡を入れ、葉月が無事である事と葉月の命を狙っていた叔父を拘束したことを知った。

その話を聞きながら、詩音は内心少し驚いていた。


「状況は分かったが‥‥‥お前は大丈夫だったのか?」


「はい、何とか‥‥‥片桐さんが用意してくれた防弾チョッキのおかげで命拾いしました」


「‥‥‥死なないとはいえ、あの口径の銃弾を受けた‥‥‥‥‥‥普通なら無事で済まない筈だが‥‥‥」


「そうですか?‥‥‥確かに意識は飛びかけましたが、怪我とかはしていませんよ。‥‥‥昔から身体だけは頑丈なんです」


「‥‥‥‥‥‥まあ、いい。今からそっちに戻る。待っていろ」


通話を切る。


詩音は冷泉家から提供されたバイクに乗り、屋敷へと向かっていった。







屋敷に着いた詩音は、外で待機していた眞と合流した。


眞は葉月を守るために着ていた燕尾服のままであったため、心臓の辺りに銃痕がはっきりと残っていた。しかし、本人は特に痛がる様子も苦しそうな様子も見られない。


「黒羽さん、お疲れ様でした」


「ああ‥‥‥今はどうなっている?」


「葉月さんの叔父が拘束されました。冷泉様が彼と話をしたいとかで。参加していた親族はそのまま帰らされましたが‥‥‥あの様子だと、もう逆らうことは出来ないでしょうね」


その言葉の通り、屋敷からは黒塗りの車が何台も出ている。恐らく親族とやらが乗車している筈。窓も黒塗りで中の様子が伺えないが、親族の全員が暗い表情を浮かべている事だろう。


「それと、冷泉様が黒羽さんに会いたいそうです。一度屋敷に戻りましょうか」


眞に促され、屋敷で待つ葉月の元に向かった。







「お2人とも、本当にありがとうございます。証拠の収集だけでなく、私自信の命も救ってくださって‥‥‥冷泉家当主として、このご恩は決して忘れません」


眞と詩音が葉月のいる部屋に訪れた際に、葉月が2人の近くまで駆け寄り、言い放った言葉だ。しかも深々と頭を下げている。


「冷泉様?!頭を上げて下さい」


慌てる眞の言葉を聞き、ゆっくりと頭を上げる。

よほど安心したのだろう、穏やかな表情を浮かべながらも、目元に光るものが見えた。


「それよりも、報酬の話だ」


「ええ、それは当然です‥‥‥片桐」


片桐が葉月の元へ小切手を持って来る。


「こちらが今回の報酬で御座います」


片桐からうやうやしく差し出された小切手には9桁の金額が記載されていた。


「3‥‥‥?!」


眞が見たことすらない金額が記載されていた。しかし、驚くには早い。まだ受け取らなければいけないものがある。

正直、厚かましい自覚はあるが、これが目的でもあった。


「‥‥‥ありがとうございます。ですが‥‥‥」


「あら、少なかったでしょうか?では‥‥‥」


「いえ、金額は十分過ぎる程です‥‥‥ただ‥‥‥」


「冷泉家の後ろ盾を確約して欲しいんだ」


言い淀んでいる眞の間に割り込むように、詩音が口を挟む。


「‥‥‥え?」


「‥‥‥黒羽さん?」


「寧ろ、それさえ約束してもらえれば、金はいらない。‥‥‥どうなんだ?」


金はいらない、と言い放つ詩音に驚きながら立ち尽くす眞。それをおもんぱかったのか、葉月は柔らかな表情で言葉を紡ぐ。


「‥‥‥‥‥‥なおのこと、報酬はそのままお受け取り下さい。後ろ盾と言う話については‥‥‥元よりそのつもりでしたから」


「ほう‥‥‥」


「私にとってもメリットはあります。‥‥‥今回のように、信頼出来る人がいるということは、私の武器になります。まだ、こういった事は続くかもしれませんので‥‥‥」


「なるほど、したたかだ‥‥‥なら、もう1つ良い話がある。‥‥‥今回の実行犯だが、そいつがこちらについた。使いたい時は私に連絡しろ。金さえ払えば確実に仕事をしてくれることだろうよ」


「‥‥‥使う場面がこないこと祈りますが。‥‥‥後日、その方とお話が出来ないか交渉して頂けませんか?こちらも別で報酬はお支払いします。今は1人でも味方が欲しいので‥‥‥」


「分かった。伝えておこう。‥‥‥身をもって知ることが出来た通り、やつはプロだ。金がある限りは、味方でいてくれるだろうよ」


「なら、裏切られることは心配しなくても良いですね」


詩音は気怠げに、葉月は微笑みながら話をしている。


(実行犯を推薦する黒羽さんもそうだが、自分の命を狙った犯人を受け入れる度量のある葉月さんも‥‥‥なんて人達なんだ‥‥‥)


周りで見ている眞と片桐達は気が気ではない。女性陣はそれに気が付いていないようであった。


「じゃあ、今回の依頼はこれで終わりだな」


「はい、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願い致します」


2人が話を終えた直後、部屋の扉からノックの音がした。

葉月が入室を促すと、1人の家政婦が入室し、口を開いた。


「‥‥‥葉月様。警察の方が外でお待ちです」


「ありがとう」


「‥‥‥それと先程のお話の通り、総司様をこちらへお連れしました」


「通してあげて下さい」


室内に冷泉総司が入る。左右に執事が付き添っているが、拘束はされていない。本人も抵抗する気はないのであろう。


「‥‥‥何か用か」


「はい、叔父様にお伝えしたいことがありました」


微笑みを崩さないまま、総司の元へ近づく。


「‥‥‥何だ?」


「警察の方には叔父様を早めに開放するように手配しました。ですので、すぐお屋敷に戻ることはできると思います。財産も取り上げませんし、今迄通りの生活をお送り下さい」


「‥‥‥は?」


予想もしていなかった事を伝えられる。葉月はこうした嘘はつかない。


先代の命を奪い、当主の命すら狙った男を無条件で許すかのような対応。


‥‥‥だが、そうでは無かった。


微笑みの表情を崩さずに、言葉を続ける。


「ですが‥‥‥それだけです。残りの人生、そのお屋敷だけでお過ごし下さい。叔父様がどんな手を使おうと、絶対に‥‥‥出してあげませんから。‥‥‥それと、社会参加は勿論、冷泉家の威光や権力を奮うことは出来ませんので、ご留意を」


葉月の微笑みは崩れない。


しかしその瞳には、絶対に心安らぐ余生を送らせないという執念と、決して許さないという冷酷な光が入り混じっていた。


「‥‥‥‥‥‥」


総司は言葉失う。

今の葉月にはそれを叶える事の出来る権力と金がある。

そして葉月の怨みのこもった瞳を見て、悟る。


‥‥‥飼い殺し。


野心家の冷泉総司にとって、葉月の様な小娘に生かされている事実は屈辱の極みであった。

だが、それを冷泉家当主である葉月の口から直接告げられてしまった以上は受け入れるしかない。

••••••残りの人生が、惨めなものなるとしても。


それを分かっている総司は膝から崩れ落ちる。


葉月はその姿を見もせず、総司を警察に引き渡すように命令を下した。


「‥‥‥‥‥‥」


詩音は静かに見守る。


葉月が総司に向かって話し掛け始めてた時から、嫌に静かであった。


眞はその顔を横目で見るが、髪で隠れて表情までは見ることは出来ない。

ただ、詩音の両手が固く握られていることに気が付いた。


(‥‥‥‥‥‥黒羽さん?)


詩音は何も語らない。

だからこそ眞は、その姿を見て見ぬ振りをすることにした。







「あら、いらっしゃい。2人とも、お久しぶりねぇ」


「‥‥‥ええ、そうですね」


最後に訪れた日から10日程度しか経っていない。とりあえず四条に促されるまま、カウンター席に座る。


「マスター」


いつもの席に座った詩音は札束をカウンターに置く。


「なぁに?この大金」


「今までのツケの分だ。とっておけ」


「有り難いけど、行儀悪いわねぇ‥‥‥ま、いいわ」


四条がカウンターに積まれた札束を回収する。

その前に、更に札束が追加された。


「それと、これは今日の飲み分だ。今日は飲むぞ」


「黒羽さん?それは‥‥‥」


「あらあら、詩音ちゃん。珍しいわね‥‥‥あ、なるほどねえ」


飲むためにバリオスへ来たのだが、それでも金額は多い。

詩音の言葉と行動に戸惑う眞よりも先に四条が気が付く。


「何かあるんですか?」


「‥‥‥」


詩音の行動の意図に気が付かない眞に、四条が答えを教えた。


「いやあねぇ、赤城さん。初めての依頼が終わったんでしょ?それのお祝いよ」


「えっ?」


「いいから飲むぞ。付き合え」


いつもと変わらない様子で話す。

それでも眞は四条の言葉を信じることにした。


「黒羽さん‥‥‥ありがとうございます」


「‥‥‥」


煙草に火を付ける。

目配せで四条に酒を注文し、四条は寸分違わず希望の品を提供していた。


「今日の詩音ちゃん、良い子だから後で良いお酒出しちゃう」


「‥‥‥さっさと出せ」


グラスに入った透明な液体を一息で飲み干し、催促する。


「‥‥‥まーた悪い子になっちゃって‥‥‥」


「金払いは良いんだから、そうでもないだろ?」


憮然ぶぜんとした態度で言い放つ。そんな詩音を咎めるように四条が返答する。


「あのねぇ、詩音ちゃん。よそ様ではこんな事したら駄目なのよ?」


「そのくらいわきまえている。‥‥‥ここ、だからだよ」


四条の小言をしれっ、と受け流す。

我儘を通しているだけだろうが、それだけこの店が気に入っているというニュアンスが含まれていた。

四条は呆れを通り越して、複雑な表情を浮かべた。


「喜んでいいのやら‥‥‥はい、良いお酒よ」


「バーボンか?‥‥‥エヴァンウィリアム23年••••••」


「そ。それのデッドストック。それも‥‥‥数十年前の」


「‥‥‥飲めるのか?」


「当たり前よ。保存状態は完璧なんだから」


現在は流通していない廃盤品。それも酒税法が変わる以前のものだ。

瓶のラベルが所々剥がれているが、ラベルの焼けや澱などは見られていなかった。

その瓶を開け、ジガーでグラスに移し入れる。

紅茶の色のような液体がグラスの中で静かに揺れていた。


「‥‥‥‥‥‥これは‥‥‥!」


「どう?文句無しでしょ?」


グラスの中身を1口飲んだ途端。詩音小さく驚く。

感情の発露が少ない彼女には珍しい反応であった。


「ああ‥‥‥美味い」


「やったあ、出したかいがあったわ」


そんな2人の遣り取りを見ていたら眞も飲みたくなってしまった。

が、注文する前に四条がグラスに入れて、眞の前に差し出す。


「はい、赤城さんもどーぞ」


「‥‥‥ありがとうございます」


四条の気遣いと手際に対して感謝を伝え、グラスを口に近づける。


「‥‥‥!?」


焼いた砂糖‥‥‥キャラメリゼにベリー系の果物。オレンジの風味も複雑に絡み合った芳香が鼻腔を貫く。


「ちなみに、開封してから結構経っているから、香りは開いているはずよ?」


香りに驚く眞を見ながらそんな事を補足する。

管理に自信があるのだろう。期待しながら中身を口に含む。


「‥‥‥‥‥‥」


香りから想像できる味、つまりベリー系の甘酸っぱさとオレンジ。そこに麦・穀物由来の甘さ。樽由来の焦げた風味にバニラ感を感じる。更に紅茶のような渋みもあり、非常に複雑な様相をしている。余韻はとても長い。いつまでも愉しんでいたいと思う味だ。


「‥‥‥‥‥‥素晴らしいです」


「でしょう?分かってくれて嬉しいわぁ」


四条もその言葉通り嬉しそうにしている。


「ねえねえ、詩音ちゃん。私も頂いても良いかしら?看板落とすから、ね?」


「‥‥‥好きにしろ」


「やったぁ。ありがとうね、詩音ちゃん」


四条もジガーでグラスに入れる。

そしてそのまま眞のグラスに近づけた。


「眞さん。私も頂くわね?」


「ええ、どうぞ」


グラスを軽く合わせる。質の良いクリスタルガラスの音がした。


「‥‥‥ああ、美味いわねえー」


上品な仕草で酒を愉しむ四条。

その様子を見て、四条に尋ねて見た。


「四条さんもお酒を飲む方なんですね?」


「そうよー、まあ、こんなお店をしているくらいだからねぇ」


詩音の方に近づき、グラスを合わせようとしていた。詩音は合わせないものの、グラスを僅かに四条の方へ向けていた。四条もそれに合わせながら、眞の質問に答える。


「‥‥‥枠だぞ。マスターは」


「そんなことないわよぉ」


「ワク?‥‥‥ああ、なるほど」


詩音の言葉に対し、軽口で返す四条。

つまりいくらでも飲める人、ということだ。


「それよりも‥‥‥2杯目、行っちゃう?」


四条が眞達に2杯目を勧める。眞のグラスには紅茶色の液体はまだ残っている。

ゆっくりと愉しみたいので、少しずつ飲んでいた。


「ありがとうございます。これを飲み終えたらお願いします」


「マスター、おかわり」


ゆっくりと飲む眞とは違い、2杯目を平らげた詩音が四条におかわりを催促する。

気分が良いのか、文句も言わずに3杯目を提供していた。


「‥‥‥これは下げてくれ。また、飲む」


少し身を乗り出しながら、小さな手でボトルをカウンターの奥へ追いやろうとしている詩音。

その姿を見て、四条がボトルを預かっていた。


「詩音ちゃんのボトルじゃないんだけど‥‥‥まあ、いいわ」


飲みたい時は教えてね、とボトルを片付ける。

どうやら詩音はこの酒を気に入った様だ。


「••••••ふふっ」


体格に見合ったような子どもっぽさを感じ、思わず笑ってしまう。実に微笑ましい、と眞は思う。


「‥‥‥何だ、文句でもあるのか?」


「い、いえ?!‥‥‥すみません」


相変わらず気怠げな表情だが、僅かにむっ、としていた気がした。それに気が付き、慌てて謝罪する。


「‥‥‥」


詩音もそれ以上は追求せず、グラスの酒を飲んでいた。


(これ以上気を悪くさせるのも申し訳ない••••••俺も酒を愉しむか‥‥‥)


残りの酒を飲む。1口目と変わらず、鮮烈な芳香と深みのある多彩な味が、眞を愉しませていた。







飲み始めてから数時間。


眞はすっかり酒の魔力に取り憑かれていた。

••••••つまり、泥酔してしまった。


「‥‥‥おい、赤城?」


頬を薄っすらと朱に染めていた詩音が、眞の異変に気が付く。次いで四条が声を掛けた。


「あらまー‥‥‥赤城さん。酔いつぶれちゃった‥‥‥どうしましょうねぇ」


四条は困ったような声で眞と詩音を見る。

四条も眞と詩音に付き合うように度数の強い酒を飲んでいた筈だが、全く変わってはいない。


「‥‥‥仕方がないか」


グラスの中身を飲み干した詩音が、眞の傍に近寄る。


「詩音ちゃん、それ、無理があるわよ‥‥‥?」


「そう‥‥‥みたいだな」


眞を椅子から下ろそうとしていた。どうやら肩を貸して歩かせようとしているらしい。

だが、圧倒的に背丈が足りていない。そのまま歩くことになれば、眞のつま先からがりがりと削れていく想像がついてしまう。


「••••••ま、常連さんだし。今日はお開き、ってことで良いかしら?」


「ああ、そうするか」


詩音も酔いの自覚はあるのだろう。眞が酔いつぶれた事をきっかけに、事務所へ戻る事に決めていた。


「おっけー。‥‥‥じゃあ詩音ちゃん。ちょっとごめんね?」


四条は詩音へ離れるように促し、そのまま眞の傍に寄る。

肩を支え上げる。慣れた手際で体勢を整え、扉の方へ進む。

外へ出た後、片手で眞を支えたままポケットから鍵を取り出し、詩音へ手渡す。

線の細い四条であったが、成人男性1人の介助をしていても余裕すら伺える動きであった。


「詩音ちゃん。この鍵で外から扉を閉めてもらえるかしら」


「ああ」


鍵を閉めた事を確認し、3人は詩音の事務所を目指して歩き始めた。







「じゃあ、今日はありがとうね。またお待ちしているわぁ、おやすみなさい」


「ああ」


事務所のソファに寝かせた後、四条は店へ帰っていった。

事務所には酔いつぶれて寝ている眞と、酔いが少し醒めてしまった詩音の2人しかいない。


「‥‥‥だらしのない男だ」


本人が聞いていたら微妙な表情を浮かべそうな言葉を呟きながら、戸棚から酒を取り出す。

眞が整理整頓をしていた為、開封済みのものと未開封のものが分かりやすくなっていた。


開封済みの瓶に口を付け、そのまま中身を呷る。店で飲んだものよりも味は劣るが、馴染んだ味であった。文句はない。


「••••••‥‥‥かあ‥‥さん」


「‥‥‥何だ?」


ソファに座ろうとした時に、眞が何かを呟いていることに気が付いた。

訝しむように眺めていた所、再びうわ言のように呟いた。


「とう、さん‥‥‥ゆるさ‥‥‥ない」


「‥‥‥」


酒を飲む手が止まる。詩音は僅かに目を見開き、眞の言葉に耳を傾ける。


「‥‥‥絶対に‥‥‥ゆるす‥‥‥もの‥‥か」


眞はうなされるように、苦渋の表情を浮かべていた。暫くは低く唸り続けていたが、次第にそれも止まる。

••••••どうやら落ち着いた様だ。穏やかな寝息を立てている。


詩音は再び酒を飲みながら、今の様子を振り返る。


「‥‥‥‥‥‥こいつも、私と同じ‥‥‥なのか‥‥‥」


本人からはっきりと聞いた訳では無いが、自分と同じ様な境遇にいた事がある、と確信していた。


‥‥‥親近感、とでもいうのだろうか。

詩音は眞に興味が湧いた。


「‥‥‥明日、だな」


酒瓶の残りを飲み干し、そのままソファに寝転ぶ。

服を脱ぐのも面倒らしく、胸元だけ開きそのまま瞳を閉じた。


(もしかしたら‥‥‥こいつが)


ある予感を感じながら、意識を眠りの底に沈めた。


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