沢田のビームが炸裂
俺、宅間はるき、バケモノが弱ってきて、もう一撃で倒せそうだった。
体中が汗でベタベタ、ノースリーブの衣装が肌に張り付いてるけど、
クラスメイトの声援が「魔法少年がんばれー!!」って響いてて、
俺ら4人、息を合わせて最終攻撃のタイミングを計ってる。
俺の「宅間ビーム!!」
増尾の「ハイパービーム!!」
ミッチーの「ミッチービーム!!」
全部バケモノに叩き込んで、
黒い体がビリビリ震えて、
「グオオ……!」ってうめき声上げてる。
頼んだ沢田!!沢田が杖を高く振りかざして、
冷静に構えて、
技名を叫んだ。
「医者の息子ビーム!!」
……おいおいおい!!
白いビームが炸裂して、
バケモノの体を貫いて、
黒い影が一瞬で煙になって消えた。
撃破!!
クラスメイトから大歓声!!
「やったー!!」
「魔法少年最強!!」
「沢田くんカッコよすぎ!!」
……技の名前がイヤらしすぎるだろ!!
医者の息子であることをこんなところでアピールすんなよ!!
俺、変身が解けて制服に戻りながら、
「俺もサラリーマンの息子ビームにしようかな……」
って思った。
増尾とミッチーは何の息子ビームになるんだろう……。
……でももう今はそんなこと二人に聞く気力ない。
医者の息子……。
医者の息子……。
沢田の白ビームが一番デカくて、
女子たちの
「キャー! 沢田くんステキ〜!」
「さすが医者の息子〜!」
「将来有望〜!」
って歓声がグラウンド中に響いてる。
俺ら3人の技名は
「宅間ビーム」
「ハイパービーム」
「ミッチービーム」……
平凡すぎる……。
沢田が杖を下ろして、
淡々と
「技名は『医者の息子ビーム』で決定だ。
効果は抜群だったな」
ってメモ帳に書き込んでる。
増尾が
「沢田……お前、ふざけただろ……」
って睨んでるけど、
沢田は
「戦略的なネーミングだよ。
女子の声援がパワー源になる可能性も考慮した」
って真顔で言ってる。
……お前、研究どころかマーケティングまで考えてるのかよ!!俺、心の中で
「俺の努力……、
ツルツル脇も、宅間ビームも、
全部『医者の息子』に持ってかれた……」
って絶望してる。
魔法少年チーム、
最強になったけど、
俺らの心はまたボロボロだ……。
でも、
次バケモノ来たら、
「サラリーマンの息子ビーム!!」
って叫んで、
沢田の「医者の息子ビーム」に負けないようにするしかないかな……。いややめとこ……。
次回をお楽しみに!




