宅間の羞恥心
前回のあらすじ:新しいカミソリの誘惑に抗えず、脇毛を剃った宅間。
俺、宅間はるき、バドミントン部の平凡な高校1年生さ!
次の日の朝起きた瞬間、
急に脇がツルツルなことがめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた。
布団の中で腕を上げて確認したら、
昨日ジョリジョリした脇がピカピカに光ってる。
……やばい。
部活でシャトル上げるときとか、体育で腕振るとき、
脇が丸見えになるじゃん。
「なんで脇毛剃ってんの? もしかして宅間ってホモ?」
とか、宇佐美みたいな奴に言われたら終わりだろ……。
クラスで「脇ツルツル男子」認定されたら、
もう学校来られない……!
でも待て待て、
俺にはちゃんとした理由があるんだよ!
魔法の威力をアップさせるため!
バケモノをラクに倒すため!
美脚+美脇パワーでピンクビームがさらに強くなるはずなんだから!
堂々としてれば、バカにされることなんてないって!
よし、朝飯食って学校行くぞ!!
(心の中で自分に言い聞かせながら、
トーストかじって牛乳飲んで、
チャリ飛ばして学校へ)
朝練こなして汗だくで教室入ったら、
俺、真っ先にミッチーの席にダッシュ。
ミッチーは窓際でノート広げてて、
俺が近づくと
「宅間くん、おはよ〜」
って優しく笑ってくれた。
俺、声を潜めて
「なあなあミッチー、つかぬことを伺うんだけど……
スネと太もも以外の毛って、剃ってみたりした?」
ってこそっと聞いた。ミッチー、くりっとしてる目をパチパチさせて
「えっ? 剃ってないよ……剃ったほうがいいの?」
って、ちょっと不安げに言う。
そばかすが心配そうに揺れてる。
俺、慌てて
「いや十分だと思うよ、
スネと太ももだけで!
ただ聞いてみただけ! 気にすんな!」
って誤魔化した。
……どうしよう。
脇毛剃ったこと、言おうかな……やめとこうかな……。
ミッチーなら絶対バカにしてこない。
「俺も今夜剃るよ!」って、
優しく言ってくれるに決まってる。
むしろ「宅間くん、えらいね〜」って褒めてくれそう。
でもなんか……恥ずかしいぜ。
「俺、脇まで剃っちゃった……」って口に出すの、
想像しただけで顔熱くなる。
ミッチーの前で脇見せるとか、
魔法少女のときよりヤバいレベルじゃ!?
ミッチーは
「そっか……じゃあ俺もスネと太ももだけでいいよね」
って安心した顔で頷いてる。
俺、
「うん、それで十分だよ……」
って苦笑いしながら、自分の席に戻った。
心の中で
「脇ツルツルは俺だけの秘密……
バケモノ来たら、腕上げて脇からビーム出してやる……」
って決意したけど、
正直、今日の体育で腕上げたら
誰かに気づかれる恐怖のほうがデカい。
母さんの専用カミソリ、
ありがたいけど、
俺の恥ずかしさレベルを爆上げしてるわ……。増尾が隣の席で
「今日もバケモノ来ねえかな……」
ってボソッと言ってるけど、
俺は
「来ないでくれ……脇見られたら死ぬ……」
って心の中で祈ってる。
魔法少女の道、
ツルツルが進むほど心の負担が増すなんて、
聞いてないよ……。
次回をお楽しみに!
毎日1話新エピソード公開!




