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頑張って剃ったのに

前回のあらすじ:持久走の時間、ツルツルに剃り上げたスネと太ももを見せつけるように走るが、褒めるどころか煽りさえ誰にもしてもらえなかった宅間たち3人。

俺、宅間はるき。

バドミントン部の平凡な高校1年生!


持久走終わってみんなで校舎に戻る途中、

グラウンドの端から校舎の入り口に向かってトボトボ歩いてた。


俺のツルツル太ももが風に当たってスースーするけど、誰も気づかない虚しさを抱えながら、増尾とミッチーと並んで歩いてたんだよな……。


そしたら増尾が、

なんか無関心に耐えきれなくなったみたいで、突然宇佐美の近くに寄っていった。


宇佐美はまだ顔色悪くてフラフラ歩いてるのに、増尾がニヤニヤしながら


「よう宇佐美、俺太ももの毛剃ったんだよ。カワイイ?」


って、わざと脚を上げて見せつけるように絡み始めた。宇佐美、生気のない顔で増尾の顔見て、


「ああ……カワイイ……」


って、完全に力なく、魂抜けた声で返事。

目が虚ろで、鼻血の跡がまだ頰に残ってるし、歩き方がヨタヨタで、

もう完全に「もう何でもいい……」モード。


増尾はそれ見てさらに調子に乗って


「マジで? もっと褒めてくれよ〜! ツルツルだろ!」


って脚をブラブラさせてるけど、

宇佐美はもう反応薄くて、

ただ「ああ……ツルツル……」って繰り返すだけ。俺、もう見てらんなくなって、

増尾の袖引っ張って


「もうやめてやろうぜ……充分やり返したよ……」


って小声で言った。

ミッチーも隣で


「増尾くん、宇佐美くんまだ具合悪そうだよ……」


って優しく止めてる。

増尾は「ちぇっ、つまんねえな」ってブツブツ言いながらも、

ようやく宇佐美から離れて俺らのとこに戻ってきた。宇佐美はフラフラしながら校舎の入り口に入ってって、

俺ら3人は少し後ろを歩きながら、


「マジで可哀想になってきたな……」

「でもあいつ、昨日まで俺らの脚バカにしてたし……」

「まあ、スネをバカにした罰は受けたってことで……」


って、なんか微妙な罪悪感と溜飲が下がった気持ちの間で揺れてる。


俺のツルツル太ももも、

宇佐美に「カワイイ」って言われたけど、

全然嬉しくない……。

むしろ虚しい。

本気で褒めてほしかったのは、

女子たちの

「わあ、宅間くんキレイ!」

とか

「魔法少女のときよりカッコいいかも!」

みたいなやつなのに……。


校舎の階段登りながら、

俺は心の中で


「バケモノ、早く来いよ……

この美脚パワー、見せつけてクラス中を黙らせてやる……」


って祈るように呟いた。

増尾とミッチーも同じこと思ってるのか、

3人でチラッと顔見合わせて、

小さく頷き合った。

今日もバケモノ来なかったけど、

俺らのツルツル努力は、

いつか絶対報われるはずだ……。


次回をお楽しみに!

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