宇佐美に天罰が下る
前回のあらすじ:教室で急に鼻血を出して青い顔をしている宇佐美を見て喜びを堪えきれない増尾。医者の息子、沢田まさつぐが宇佐美を保健室に連れて行こうと廊下へ連れ出す。
俺、宅間はるき、バドミントン部の平凡な高校1年生!
教室で鼻血を出して女子たちに心配される宇佐美を見て、
「俺もバケモノ倒したんだよ……」って心の中で叫びまくってる最中、
廊下の方がなんかさらに
騒がしくなってきた。
「え、また何かあった?」って思って、増尾とミッチーと一緒にドア開けて覗いたら……
宇佐美じえいが、廊下の床にグデッと倒れてる!!完全に気絶してる!!
鼻血がまだポタポタ落ちてて、
顔は真っ青、口半開きで、
保健室に向かう途中で力尽きたみたい。
沢田が慌てて「宇佐美くん! しっかり!」って肩揺すってるけど、
宇佐美、ピクリとも動かない。
……どこまで情けないんだよ!!
自分の鼻血見て気絶するなんて……。
自分の血がドバドバ出てくるのが
怖くなったのかな。
もう呆れる通り越して、
可哀想になってきたわ。
昨日スネをイジられてムカついた怒りなんて、一瞬で吹き飛んだ。
「うわ……マジで可哀想……」って俺、思わず呟いちゃった。
増尾は隣で
「うわーははははは!! ざまあみろアイツ!!スカッとしたわー!!」
って腹抱えて大爆笑。
おい増尾、声デカすぎ!!
廊下中に響いてるぞ!!
ミッチーは増尾の袖引っ張って、
「増尾くん、やめなよ……可哀想じゃん」
って優しく窘めてる。
くりっとしてる目がちょっと潤んでて、
そばかすが心配そうに揺れてる。
そうだよ、ミッチー正論。
昨日の時点でパンツのことイジり返してたし、今日は別に宇佐美になんもされてないのに、こんなに喜ぶのはちょっと……。
まあでも、しょうがないよな。
宇佐美は日頃の行いが悪いってことで……。
クラス中の「うひゃひゃひゃ!」被害者の溜飲が少し下がっただけだろ。俺ら3人、廊下の端っこで
「マジで気絶したのかよ……」
「鼻血で気絶って、大丈夫なのかな……」
「でもあいつ、いつも元気すぎるから、
逆にショックがデカかったんじゃね?」
ってコソコソ話してた。
女子たちが
「宇佐美くん、大丈夫かな……」
「沢田くん優しい……」
って心配と絶賛混じりで騒いでる中、
俺はまた心の中で
「俺らもバケモノ倒してるんだけどな……」
って呟くしかなかった。
宇佐美の鼻血気絶より俺らの魔法少女に注目してくれよ!このギャップ、いつか爆発しそうで怖い……。
でもまあ、
宇佐美が気絶したおかげで、
今日の体育の時間は「スネ毛ツルツル」イジられずに済むかもな。
……いや、待てよ。
宇佐美が倒れたせいで、
逆に「魔法少女の呪いか!?」とか
変な噂が立つ可能性もあるぞ……。
俺ら3人、ますます目立たないようにしなきゃ……。
次回をお楽しみに!
毎日1話新エピソード公開。




