やっぱり優しい宅間の母さん
前回のあらすじ:風呂で太ももの毛を剃り、ついでに少し伸びてきたスネ毛も剃った宅間。
俺、宅間はるき、バドミントン部の平凡な高校1年生!
風呂上がってツルツル脚をタオルで拭きながら、半袖短パンの部屋着に着替えてリビングに出た。
母さんがソファーでテレビ見ながらお茶飲んでて、俺の脚に視線が止まった瞬間、
「あらはるくん、脚がツルツルじゃない。
最近は男の子もキレイにするのね〜!」
って、ニコニコしながら言ってきた。
……違うんだよ母さん!!
俺は別に「キレイになりたい」と思って剃ったわけじゃない!!
バケモノとの戦いを有利に進めるために、
魔法の威力アップのために、
女子に指摘されて心折れまくって、
父さんのカミソリをまた勝手に借りて、
太もも内側までシェービングクリーム塗ってシュッシュッして、
スネも再チェックして……仕方なく!!
命賭けの努力なんだよ!!
って叫びたかったけど、
そんなこと言ったら「はるくん、ゲームの影響で変な妄想してるの?」って
さらに心配されるだけだろ……。だから俺、顔熱くしながら適当に
「ああうん、なんかクラスで流行っててさ……」
って誤魔化した。
母さんは
「へえ〜、そうなんだ。
みんなオシャレねえ」
って笑って、
そのままテレビに戻った。
……母さん、結構優しいよな。
父さんだったら絶対
「男が毛を剃るなんて女々しい!高校生にもなってそんなことにばかり気を取られてどうする!」
とか怒って説教してくるレベルだと思う。
実際クラスでも
「毛深いほうが男らしい」
「ツルツルとかキモい」って
男子の多数派意見だし、
女子も「男はワイルドでいい」って言ってる奴多いのに、
俺ら3人は「魔法のビームの威力アップのため」って必死こいて脚の毛を剃ってる。
皆わかってないんだよ!!
俺たちは皆を守るために、
命賭けでバケモノと戦ってるのに!!
ムダ毛剃ってツルツルがパワーの鍵だってのに!!
でも……母さんが「えらいえらい」って肯定してくれたの、なんか胸にジーンと来た。
母さんだけは、俺のツルツル脚を「悪いこと」じゃなく「キレイにしたんだね」って受け止めてくれた。
これで俺、もっと頑張れるわ。
次バケモノ来たら、
太ももツルツルの美脚ビームで
一撃必殺してやる!!
ありがとう母さん!!
ベッドに入って布団かぶりながら、
俺は天井見上げて
「明日学校で増尾とミッチーに報告だな……
太ももまでツルツルにしたって。」
って考える。
「増尾は『大変だったわ、太もも毛剃りで腕が筋肉痛になった』とかブツブツ言いそう」
って想像して、ちょっと笑っちゃった。
……でも、なんかこの友情と母さんの優しさで、俺ら3人ならやれる気がするぜ。
次回をお楽しみに!
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