宅間、増尾んちに着く
前回のあらすじ:暑い中、汗だくでチャリを漕ぎ増尾の家へ向かった宅間。
俺、宅間はるき、ピチピチの高校1年生さ!
なんとか増尾んちに到着したぜ!
汗だくでチャリ停めて、インターホン押したら、
「おー、入ってこーい」
って増尾のダルそうな声がスピーカーから漏れてきた。
お前、出てこいよ……と思いながら、勝手に玄関の引き戸ガラッと開けて
「おじゃましまーす!」
ってデカい声出したけど、案の定誰も出てこない。靴脱いで廊下をズカズカ進む。
出迎えぐらいしろよ増尾……! 俺はお前の友達だぞ?
友達ってそういうもんだろ?
増尾の部屋のドアがスーッと開いて、
そこにひょっこり顔を出したのがミッチーだった。
ミッチーこと百崎みつみね。
クラスのテニス部男子で、顔が女の子みたいに可愛い!目がくりっとしてて、睫毛長くて、肌がマシュマロみたいに白くて、
頬にうっすらそばかすが散らばってる男子だ。
女の子が「あの人可愛い……」ってコソコソ言ってるのを何回も聞いたことあるレベル。
俺ですら最初会ったとき「え、女子?」って一瞬フリーズしたもん。「宅間くんお疲れー、大変だったでしょ? 早く入りなよ」
って、柔らかい笑顔で言ってくれる。
一方そのとき、部屋の奥から
ベッドに寝っ転がった増尾が、
PSPの画面から目も離さずに
「おー来たかー」
の一言だけ。
お前、せめて一回は顔上げろよ……。
俺が汗だくで死にそうな顔してるの気づけって。まあこれがいつもの光景なんだよな。
毎週日曜日の午後、
俺+増尾+ミッチーの3人で「宿題をする」という名目で集まって、
実際はだらだら喋って、たまに漫画読んで、
たまーに「やべ、宿題終わってねえ!」って焦ってやる、っていうルーティーン。
増尾は相変わらずベッドの上でゴロゴロしながらPSPしてるし、ミッチーは
「外暑かったでしょ?自転車大変だったね」
って声掛けてくれる。俺はクーラーの風に当たりながら、
「ミッチー神……増尾はゴミ……」
という心の天秤が完全に傾いてる。でもまあ、
この3人揃うと妙に落ち着くんだよな。
暑い夏の日曜が、ちょっとだけマシになる。
次回をお楽しみに!
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